2話 フュリスの快進撃!
読者の皆様、作者の大森林聡史です。
この度は、この小説を気にかけていただきありがとうございます。
よろしければ、内容もお読みいただけると幸いです。
宜しくお願い致します。
【クエスト オブ サンハルト 2話】
フュリスと名乗った女性が国王の前に立っている。
「グオオオッ!!」
魔物の一匹が、フュリスに襲いかかった。
しかし、突然魔物の動きが止まった。
フュリスの正拳突きが、魔物の眉間に決まり目を回して気絶した。
「グオオオッ!!」
「グアアアッ!!」
「ウオオオッ!!」
今度は、魔物が群れでフュリスに襲いかかった。
「風の精霊よ⋯我に力を⋯ウィンドソニック!!」
フュリスの手から突風が巻き起こり、魔物の群れを吹き飛ばした。
フュリスと魔物達が戦っている間に、玉座の間に兵士が駆け付け、王の周囲を固め始めた。
一方、フュリスは多勢に無勢ながらも、一歩も魔物達を寄せ付けなかった。
その間にも続々と兵士が駆け付け、王の周囲を守りについた。
すでに、2〜30人の兵士が守っている。
「どうしたの? かかってこないの?」
フュリスは、魔物達に問いかけた。
息を全く切らしておらず、佇まいに余裕がある。
魔物達は、フュリスの強さに恐れおののき、および腰になっている。
「しばらく眠っていなさいね⋯スリープ」
魔物達を甘い香りが包み睡魔を誘い、魔物達は次々とその場で眠りこけた。
「みなさん、王様を頼みます」
フュリスは、振り向き微笑んだ。
フュリスは、澄んだ碧い瞳をしていて、気品があり、整った顔立ちの美女だった。
とても顔が小さいが、胸が大きく、腰は細く、一目でスタイルの良さが分かった。
「そなたはどうするのだ?」
「打ってでます」
そう言うなり、フュリスはあっという間に玉座の間から出ていった。
「いかにあの者が強くとも1人では危険じゃ。小隊長、数人を連れて追いかけよ」
「はっ!」
兵士小隊長は、兵士数人を引き連れて、フュリスの後を追った。
すでにフュリスの後ろ姿は見えなくなっている。
また、追った先で魔物が眠らされていたり、気絶していたりしていた。
フュリスは、戦いながら打って出ているのに、兵士達は全く追いつけなかった。
一方、フュリスは城門まで難なく進んだ。
城門には、美しいがどことなく冷たい印象の謎の女性が立っていた。
「⋯!?」
フュリスは、ただならぬ雰囲気を感じとり足が止まった。
「あたしの可愛い部下達をやっつけてくれたみたいだねぇ⋯」
謎の女性は、忌々しそうに呟いた。
その声は、サンハルト襲撃時に響いた女の声と同じだった。
「あなたは誰!?」
「あたしはマフィ⋯」
最後まで読んでいただきありがとうございました。
長い文章に、お付き合いいただき、心より感謝申し上げます。