1話 敵は邪竜王エビウス! 王国の危機に聖なる武道家フュリス参上!
読者の皆様、作者の大森林聡史です。
この度は、この小説を気にかけていただきありがとうございます。
よろしければ、内容もお読みいただけると幸いです。
宜しくお願い致します。
この物語の元になっているのは、有名なRPGですので似ているところがあるかと思います。
宜しくお願いします。
【クエスト オブ サンハルト 1話】
ここは、異世界サンハルト。
かつて、この地は大魔王によって支配されていた。
しかし、勇者ケンイチとその仲間達によって大魔王は倒され、平和になった。
その後、勇者ケンイチの姿を見たものは誰もおらず、ケンイチが使用した刀「陽」がサンハルト王家に残された。
サンハルト王家は、陽を厳重に保管し、新たなる魔に備えた。
大魔王討伐から約100年後…再び、異世界サンハルトに魔の手が迫っていた。
「王様!!」
「何事だ!?」
サンハルト王国の兵士が血相変えて、王の間に飛び込んで来た。
「空を見て下さいませ!」
「空を!? おおっ⋯!?」
国王が空を見上げると、いつもの澄み切った青空は無く、漆黒の暗雲に覆われていた。
また、この日は、半袖でいられるほど暖かったのだが、暗雲に覆われて以降、急に豪雨が降り出し、気温の低下と共に、雨が雪に変わり、猛吹雪となった。
その暗雲の中心に真っ赤な2つの光が輝いている。
「私は邪竜王エビウス⋯」
「エ、エビウスじゃと!?」
「お前達の守護神、聖竜アラモスは私が滅ぼした⋯」
「な、なんじゃと⋯!?」
「この世界は余が支配する⋯人間どもよ、私にひれ伏せ!!」
「むぅ⋯」
国王は、突然の出来事に言葉を失った。
「最もアラモス亡き今、お前達に抵抗する手段はあるまい⋯まずはサンハルトを壊滅させ、世界征服の足掛かりとしよう」
「な、なんじゃと⋯!?」
一気に暗雲が晴れ、猛吹雪がやんだ。
そしてサンハルト王国は、魔物の群れに包囲されていた。
「ゆけーっ!! 我が配下の魔物達!! サンハルト王国を滅ぼすのだ!」
先程までのエビウスの声とは代わり、低い女の声が響いた。
その号令と共に、魔物達が一斉に襲いかかった。
「い、いかん! すぐに迎撃命令を!!」
「はっ!」
王の号令が飛び、兵士が走る。
また、サンハルト王国の近郊に、1人の人物が立っていた。
(急がなくては!)
その人物は、サンハルト王国に向かって駆け出した。
その姿は、疾風のようだった。
一方、サンハルト王国は、迎撃の準備が整わないまま戦闘に入り、次々と兵士が倒されていった。
「お、王様!」
間もなくして、兵士が王の間飛び込んで来た。
その兵士も全身に傷を負っていた。
「わ、我が軍は壊滅状態です…一刻も早くお逃げを⋯!」
「ば、馬鹿な⋯」
さすがの国王も、あっという間の出来事に呆然とした。
「お、王様! お、お早く!」
「ウ、ウム⋯」
「ぐあっ!」
突然、兵士が倒れた。
その背後には、魔物が立っていた。
「も、もうここまで来たのか⋯!?」
「シャアアアアッ!!」
王に魔物が襲いかかる。
王には、なすすべがなかった。
王に、魔物の鋭い爪が振り下ろされた。
「こ、ここまでか…!」
王は観念した。
しかし、何者かが王と魔物の間に割って入り、魔物の腕をはたき落とした。
「やっ!」
キックを繰り出し、魔物はふっ飛ばされて倒れた。
「そ、そなたは…?」
王の目の前に1人の人物が立っていた。
その後ろ姿は、美しいライトブルーのロングヘアーがなびいていた。
身体は、色白の素肌で、手足は細身だが筋肉が引き締まっていた。
白い道着を着ていて、道着越しにもヒップが引き締まっていて形が良いのが分かった。
「私はフュリス。バチョーとフュリアの末裔」
最後まで読んでいただきありがとうございました。
長い文章に、お付き合いいただき、心より感謝申し上げます。
フュリスの衣装は白い道着となっていますが、白い道着姿だと何かしっくり来なかったので、全然違う格好ですが、ご了承下さい。