マージャン
カダーハ王のハーレムの庭園から笑い声が響く。
戴冠式から10日が過ぎて、王宮は穏やかな日常に戻っていた。皇太后は既に邸宅を与えられており、それ以外の前王の寵妃たちは年齢に応じて年金を与えられたり、国内貴族に嫁いだりしてハーレムから出ていった。
カダーハ王は、デコとトッチョの探してきた3人の女で始まった変人ハーレムに毎日通い、昼も夜も変人女たちと遊んでいた。
庭園には四角いテーブルが置かれ王と3人の女が座っている。毎日遊んでいるので女たちもすっかりゲームの遊び方が分かってきた。テーブルの上には積み木のようなものが並んでいる。異世界から転生してきた者がこの世界にもたらしたマージャンというゲームである。
「うーん、これかな」
迷いながらヒョーナが牌を切る。
「それ、カンです、カン。大明槓!」
ニーメが大喜びで大明槓をする。槓ドラを見て王が微笑む。
「でかしたぞ、ニーメ。リーチじゃ」
カダーハ王がリーチ棒を出す前に、ミヤモが手配を倒す。
「王様、ごめんなさい。ロンです。タンヤオ」
「ああなんということをするのじゃ、ミヤモ。今夜はおしりペンペンじゃぞ」
「あたしがトップを取って、攻める側に回るわ」
「そうはさせない」
笑いながらみんなでジャラジャラと麻雀牌を混ぜる。
カダーハ王の変人ハーレムの1日はのどかに過ぎていく。
とりあえず、変人ハーレム編は終わり。
話はまだ続くし、今後もニーメやミヤモたちは登場するけど、しばらくは別の話を書くかも。