表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

もう、私の事なんか好きでもなんでもないんでしょ?

作者: 七瀬






『もう、私の事なんか好きでもなんでもないんでしょ?』



私は今、付き合っている彼氏に向かって! この言葉を投げかけた。

そうすると? 彼が私にこう言ったわ。



『なんで、そう思うの? 俺の事分かってないのはそっちじゃないの?』

『・・・・・・』



・・・私は、彼に何も言い返せなかった。

ただの、私のヤキモチから始まった喧嘩。

・・・喧嘩と言っても、私からの一方的な喧嘩でしかない!

彼は、穏やかな人で平和主義な人だから。

私と喧嘩になるような事を彼からしてくる事はないし。

私ばかりが、いつも怒っているように感じるの。



何故? 喧嘩になったかと言うと、、、?

彼が、他の女性ひとと二人で話しているところを私が偶然

見てしまったから。



・・・彼にその事を聞くと? 

“彼はただの女子達だよ”とあっさりと答えた。

その答えが、気に入らなかった私が一方的に彼にキレてしまう。



『どういう事よ! 他の女性ひとと、しかも? 二人きりで

話すなんて! 浮気でもしてるんじゃないの?』

『・・・えぇ!? なんで、そうなるんだよ。』

『どこの誰よ! 私の知らない女性ひとだったわ! あの人

とはどんな関係なの?』

『高校の時の友達だよ! たまたま偶然! 道でばったり会ったから

話をしてただけだよ! 別に君を裏切ってない。』



彼は、涼しげな顔でそう答える。



『なによ! 私ばっかり、ヤキモチ妬いて! ヒオ君だって!

私にヤキモチ妬いてよ!』

『・・・えぇ!? それが理由で、怒ってたの?』

『・・・・・・』

『やっぱり、和央ちゃんって? 可愛いね!』

『・・・・・・』



・・・私が、彼にそう言われて顔が赤くなってると、、、?

彼が私の顔に近づいてこう言ったわ。


『照れた顔も可愛い!』

『・・・・・・』



私は、そう言われて! また顔が赤くなる。

そんな私を見て、彼はニコッと笑う。




彼は、私よりも精神年齢が大人なのかもしれない。

落ち着いていて、動揺もせず、どっしりとした感じで

私と接してくる。


彼にも、私みたいにほんの少しでいいから。

“ヤキモチを妬いて”ほしいだけなのに...。



彼は、私のそんな気持ちも知ってか知らずか?

私の事を、少しだけ揶揄って楽しんでいるようにも見えた。

私の事を、悲しませるような事をしないのだけど、、、?

ヤキモチを妬かせるようなことは、しょっちゅうする彼。

他の女性ひととワザと私がいるのを知ってて話したり。

彼の事が好きな女の子と楽しそうに話してみたり。

私の気を引くためにやっているのか、、、?

それとも、単なる女好きなのか、、、?



『もう、私の事なんか好きでもなんでもないんでしょ?』



何度、この言葉を彼に想った事か、、、!

彼は、私のそんな気持ちを知ってるのかな?

心が針で刺されたみたいに、ギュッと痛い。

チクチク心が痛むのに、いつも私は彼を許してしまう。

私の方が彼を好きな気持ちが大きいから。

彼を簡単に許してしまう...。



【私は、彼の思うつぼだ。】



それでも、私は彼が好き!

彼を他の女性ひとになんか! 絶対に渡したくない!

私には、彼しかダメだから。

今日も、彼にヤキモチを妬かされる。

そんな私も、案外嫌いじゃないと、、、。

私は知ってしまったから。




最後までお読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ