【20190607】
【読者の反応】
ここはいったん洞窟に戻る 0%
近くに見える村 43%
遠くに見えるお城 43%
森の中の怪しい塔 14%
#ツイッタゲーム 男子高校生は「さっきの猫は見当たらないけど」と答えてから「あの猫が要かどうかもわからないし……どうするのが一番正解?」と少女に聞き返した。
「世界の要は、望みと障害との両方を持っているの。両方持つからこそ、どちらかに寄りきれず、その間でずっと苦しんでいる……」
少女はさらに続ける。
「その狭間の苦しみが世界を形作る原動力になっていて、要を中心に世界はその苦しみの物語を永遠に繰り返しているの」
「永遠に!」
男子高校生とハッピーアイスクリームだったけど、こけしはアイス食べられなさそう。
「じゃあ、その苦しみから解き放ってあげればいいの?」
「そうね。そうすればこの世界のループが終わる。ループが終われば、ここを維持する力が弱まって……隙ができる。その隙に脱出するのよ」
少女は男子高校生とこけしとを交互に見ながら話をしている。あまりにもここに詳しい少女。これって関係者なんじゃないか、と思った瞬間、少女はこけしを睨んだ。
あのー。ひょっとして、この少女とは意志疎通できてるんじゃありませんか?
「とりあえず要を探すのが先決。人が多そうな場所に行きましょう。あそこに見える村とかお城とか」
「よし。順番に行こう」
男子高校生は駆け出そうとする。
「待って! この世界の住人と、見た目を合わせる必要があるわ」
え? もしかしてこけしにも猫耳つけます?
少女の頬が緩む。聞こえてますよね? そしてウケましたよね?
「まずは住人に見つからないよう村に行って、村の住人の服を……」
泥棒っすか。
「貸してもらいましょう!」
「そうだね。それがいいね」
訳あり着物少女に対し、この男子高校生の主体性。
村に近づいてみると、予想以上に猫村だった。二足歩行の猫ばかり。
二人は猫村人に気づかれないよう、干してある洗濯物からフード付きのマントをお借りして、かぶる。そしてこけしは袋に入れられた。
視界が塞がれるかと心配したが、そんなことはない。むしろ、自由に360度見渡せるようになった。
これって、バトルもので目を塞いだ方が心眼で敵の動きがよく分かる系のアレか?
「カンちゃん、あの人だけ人だよ?」
男子高校生が指差す先に、ボロい服を来た人間の女性が居る。彼女はバケツと雑巾を使って拭き掃除をしているようだった。
「話しかけてみていいかな?」
男子高校生は行く気だ。
【選択肢】
・にゃー! にゃにゃにゃにゃー!
・トイレ貸してもらえますか?
・お城までの道を教えてください
・やぁ、可愛い子猫ちゃん!