【20190510】
【読者の反応】
キィキィと金属が擦れるような音 25%
ハイヒールのような足音 25%
獣の唸り声のような音 0%
何かを引きずるような飛び跳ねるような音 50%
#ツイッタゲーム
何かを引きずるような飛び跳ねるような音、それが足音なのだと気づいたのは音が随分と近づいてきてからだった。もしかして悪夢から醒めてもまた悪夢とかいうオチか? 一度頭に浮かんでしまった陰鬱な想いは負のスパイラルを描きながら、次第に肥大化してゆく。そのとき不意に、
薄暗い部屋に、縦に細長い光の棒が現れた。光は次第に太さを増してゆく。扉が開かれつつあるのだとすぐに気づいた。その扉を開けている存在にも。
扉を開けている人型の何かへと意識を集中する。やはりこれは悪夢なのかもしれない。そいつの不自然に大きい頭は人ではなく魚だった。
魚人間はよろよろとこちらに近づいてくる。そいつの服はどこかの学校の制服のようにも見えるが、ブレザーの上下の裾からのぞいているのは、人の手足ではなく半ばヒレと化した何か。確かに歩きにくそうではあるが……いつの間にかもう、すぐ鼻の先にまで迫っている。
鼻の先? 違和感を覚えた。自分に鼻なんてないことが見えたから。
そう、本当に見えている。自分で自分を見下ろしているのだ。これはやはり夢なのだろう。早く醒めてくれ……。
その祈りも虚しく、魚人間がヒレのような何かで触れてきた。
あれ? 違和感の正体はもう一つあった。
自分で「自分」だと認識しているその姿も、人の姿ではないのだ。
しかも……この姿……どう見ても……。
【選択肢】
・伝説の剣
・伝道師の十字架
・伝統美のこけし
・伝線したストッキング