↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
89/97

朱雀の意地(5)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の転機の物語。

 が、ドラコスラッシャーと何かがぶつかる音はしたが、痛みも何もない。当然、呼吸も心音もしっかりしている。

 おかしいと思った朱雀がそうっと目を開けると、自分の目の前で予想外のことが起こっていた。


「……デミ・ミュータント能力を甘く見ていた。まさかこんな芸当までできるなんで……」

 玄武がそう言ってしまうのも仕方ない。

 京士郎は、青龍が全力で仕留めようと振り抜いたドラコスラッシャーを、なんと噛んで止めていたのである。


『なんなのあいつー!』


「剣菱京士郎……悪夢の権化にでもなったつもりか?」

 全員が絶望にかられる中、鬼から悪夢に変貌した京士郎は、口からドラコスラッシャーを離した後、馬鹿力で朱雀の尾翼を引きちぎって拘束を解き、鬼光を上へ斬り上げて朱雀の肩を力任せに斬った。

 こうなってしまっては、最早朱雀に勝ち目は無い。戦闘不能である。

 それを見兼ねて青龍は、


「よく頑張ったね。朱雀。あとは僕に任せて」

 と、優しい言葉をかけ、選手交代した。


 獅子と白虎に連れ添われて退却した朱雀は、ペガサスの治療を受けていると、黒猫と未来が険しい目をして彼女を見つめていた。


「散々だったね。朱雀」


「黒猫……そこは仲間として健闘を讃えてぇや」


「残される人の気持ちもわからず、あんな行動をとったあなたを誉めると思ってるの? ま、私なんかより彼女の方がキツいことを言うだろうし、ビンタの1発ぐらいされるかもしれないけど、それぐらいは覚悟しておいてね」

 黒猫にそう言われて了解した朱雀は、そこからしばらくの間、未来から長々とお説教をくらった。自分のことをかけがえのない友人だと思っている彼女から。


 その様子を横目で見た青龍は、決死の思いで頑張ってくれた朱雀のためにも、ここは死に物狂いで挑まなければいけないと思い、あえて余裕ぶってから京士郎との最後の戦いを始めた。

 朱雀もよく頑張りましたが、相手が悪すぎました。

 なにせドラコスラッシャーを歯で止めて、朱雀の尾翼を力任せに引きちぎるような男でしたから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。