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成すべきことのために(5)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の転機の物語。

 そんな士気も高まり、いい雰囲気となったところに水を差すように、あの苛烈極まりない男が現れた。


「なるほど。その手があったか。ならば、何故最初からそうしない? そうしていれば、あのゴミを逃さずに済んだものを」


「犬飼源士郎! どうしてここに!?」


「予定より早く片付いたから、見舞いに来たんだ。しかし、知れば知るほどコピー能力とは恐ろしいな。ここまでくると、最早化け物。いや、化け猫か」

 そう言いながら源士郎は、平然と龍と柚の前を通り過ぎ、忍の側にあったテーブルの上に花を置いた。


「……『覚悟が無ければ一生姿を見せるな』って、龍君に言われませんでした?」


「すまんな。悪党の戯言だけは、よく聞こえないものでな」

 見下すようにそう言う源士郎の態度に、柚は相変わらずかとがっかりし、


「そうですか。なら、ちょうどいいです。新技の実験台になってくれませんか? 雷神閃の改良型・雷神双閃(らいじんそうせん)の、ね」

 と、言って、荷物からブレードトンファーを取り出した。


「ちょっと猫宮さん! ここは病院なのよ? 少しは考えて!」

 紫乃はやめるようそう言ったが、分からず屋である彼女は聞く耳を持たず、源士郎を睨みつけたまま腕をダランと垂らした。


「ん? どうした? しないのか?」


「あんなあからさまな構えなんかするわけありません。そんな心配より、自分の身の心配でもしたらどうですか?」

 そう言い終わってから数秒後、柚は源士郎の首をはねようと、二刀ノーモーションバージョンの雷神閃である雷神双閃をした。


 彼女の持ち前の瞬発力によって、京士郎のそれと大差が無いものにまで昇華されていたが、その刃は源士郎には届かず、ドラコスラッシャーによって阻まれた。

 これからって時に嫌な奴が登場しましたね。

 死んだ方がマシな奴ですし、柚が殺そうとするのも無理はありませんが、それだけに龍が止めたのは少しマズかったかもしれません。

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