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番犬再来(1)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の転機の物語。

 平成18年3月16日午後12時40分頃。いつものように屋上に集合した死獣神メンバーは、翔馬から新武器を3つ作ったと報告され、その発表会をすることとなった。


 1つ目は手甲にドリルがついた柚専用の武器・ドリルリスト。

 2つ目は太陽光をチャージすることで火力が増して、集束と拡散と単発に切り替えれるようになり、射程と命中制度を上げたレーザーガン・ソルレーザーガン。

 3つ目は重量こそあるがランドセルのように本体を背負い、脳の電気信号を受信して接続されている自律兵器の小型マシンガンでターゲットを蜂の巣にする武器・スレイブフェアリー。


 これら全部の説明をしたあと、翔馬は自分用のスレイブフェアリー以外に使いたい人がいるか尋ねたが、重量や自身との相性の問題などから、あらゆる武器を使いこなす柚だけが手を挙げた。


「了解。後でパパッと作っとくよ。他に要望がなきゃ、俺からは以上だ」

 翔馬がそう言って話を終えると、今度は武文が話しだした。


「じゃあ、次は僕から」


「玄田君からってことは、依頼かトラブル?」


「前者の方だよ。しかも()()付きでね。ともかく、依頼人とも顔を合わせてほしいから、詳しいことは今日の7時半に僕の家に来て」

 武文にそう言われて、龍達は了解したが、翔馬と柚は仲介という言葉に引っかかっていた。



 午後7時半頃。約束通りの時間に武文が住む豪邸に来た死獣神メンバーだったが、呼び鈴を鳴らしてもノックしても、出てくる気配が無かった。


 待てど暮らせど来ないことに雲雀や大牙らの苛立ちはピークに達し、強引に中に入って怒鳴りつけようと、門を開けた。


 と、同時に、強化装甲の鎧を身に纏った集団が、死獣神メンバーに急襲した。

 突然の敵に龍達はこれが罠で、武文は死んでるかもしれないと思い、武装集団相手に武文の弔い合戦をした。

 新武器が追加された今回。

 そのお披露目となる記念すべき依頼は、まさかの武文の死で幕を開けることとなりました。

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