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死獣神~骨の書~  作者: 天馬光
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心の光 影の忠義(5)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の転機の物語。

 この数に獅子が不安に思っていると、それが見事に的中した。

 数名の影が西校舎に入ろうとしたのである。

 青龍と彼らの乱闘になれば、正人らの致死率が跳ね上がると直感した玄武が殴り倒したことで、未然に防がれたが、増え続ける影に玄武らは危機感を募らせた。


「このままでは埒が明かないな。こうなったら……未来さん! 君だけでも先に行って!」


「え!? でも、中にあの人達の仲間がいるんじゃ……」


「それは無い。そうなってたら今頃、西校舎で叫び声が聞こえてるはずだから。とにかく、僕らが入り口を死守する。その間に未来さんは!」

 そう言われて未来は了承し、ペガサスから預かっていたドラコスラッシャーを白虎から受け取った。

 その途端、予想以上の重みが手に伝わった。


「あ、気を付けて下さいね。ペガサス先輩いわく、先輩の武器15キロぐらいあるみたいっすから」


「こんなのを片手1本で……?」

 青龍の怪力っぷりに驚かされた未来は、ドラコスラッシャーを引きずりながら西校舎へ向かった。


 玄武と獅子は未来を護衛し、彼女が中に入ると、西校舎の侵入させまいと門番の如く影の侵入を阻止した。


 こうなってはもう青龍と未来に手出しはできない。ブラック・ナイトはそう考えるはずだが、朔馬と茅に焦る様子は無かった。


「ずいぶん余裕やな、あんたら。うちらに勝つつもりか?」


「全力で挑む以上そのつもりですが、理由はそれ以外にもあります」

 茅の態度に朱雀が疑問に思っていると、朔馬は不敵な笑みを浮かべた。


「あんたらは1つ、大きな勘違いをしてる。あそこにはもう、俺らの仲間がいるよ」


「なんやて!?」


「つっても、1人だけだけどな。ただ、ナメねぇ方がいいぜ。なんたってあの人は、俺の十手の師匠だからな」

 朔馬の言葉に朱雀は未来の後を追おうとしたが、それより早く朔馬が扱う流派・闇夜式体術(やみよしきたいじゅつ)の技の1つ・衝波震動拳(しょうはしんどうけん)が地に叩き込まれ、下からの衝撃波によって朱雀と白虎は宙に打ち上げられた。


 そこからすかさず茅のレールガンと、瞬間的に5発殴り五臓を内側から粉砕する技・五臓滅破(ごぞうめっぱ)を2人にくらわせた。

 咄嗟にいなしたり、体を捻ったりしたことで当たりが浅くて済んだが、手加減できる相手ではないと思い知るには十分だった。


「……白虎。こら、気ぃ抜いたら死ぬで」


「そうっすよね。朱雀先輩は茅って子の方を。俺はあいつとタイマン張ってきます」


「あぁ。頼んだで白虎」

 朱雀にそう言われて、白虎は髪を白金色に染めて頷き、朔馬と拳の勝負をし、朱雀は茅との戦いを始めた。


 未来と龍達の命を巡る両者の熾烈な攻防戦が今、幕を開けた。

 前話の後書きの続きですが、2人のコンビネーションの良さはブラック・ナイト随一で、子供だからといって甘くみてると、彼らの連携によって命を落とすことになります。

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