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6話 『奴らの正体』





──実を言うと黒髪ロング少女、セルヴィナは少し遠くから隠れて様子を見ていた。


一旦は公園を思い切り飛び出したのだが、思い出したように慌てて警察に通報した後、再び近くの丘に登って見ていたのだ。


あの人は私を助けてくれたのだ。このままずっとお別れなんていやだ。できれば感謝ぐらいはしたい。


……そう自然と思ったのだ。



別に見ていたって何も変わらないけど、もしかしたら辛い場面に遭遇してしまうのかもしれなかったけど、何故かどうしても見たかった。

──見なくてはいけないと思ったのである。



彼はボロボロになっていた。

死んじゃうんじゃないかと泣きそうになった。

でも、増援が来てくれたお陰で助かったみたいだ。


良かった。本当に良かったと思う。


見ていて分かったのは彼がここの街の軍人さんだということ。それなら、普段彼がいるべき場所も知っている。


必ずお礼に行かなくては。

セルヴィナはそう決意すると同時に、先のことを思い返す。




──そうだ。


“あの子”は。……あの少年は、どうしたのだろうか。もう家に帰ったのだろうか。それともまだどこかを歩いているのだろうか。それは分からないが、あの魔獣に出会う前の出来事が、彼女の記憶に鮮明に残っている。



(……今度こそ)


さっきは声をかけることも出来なかったけど、それでも逃げださない勇気を、そして自分が自分自身の意思で前に歩めることを彼女は知った。

そして、私達を助けてくれたあの人が、その背中で私に教えてくれたのだ。


だから──。



(……今度こそ見かけたら、なんでも良い。何か、あの子の助けになれたら……いいな)



彼女は……そう思った。

それは、本当になんでもいいのだろう。あの子を取り巻く問題の根本的解決は出来ないとしても、悲しいときに慰めてあげることだって、一緒に遊ぶことだって出来る。

それに立場を理解して、親身になって話を聞いてくれる存在がいるだけでも、きっといくらか楽になれるものだ。

彼女がかつて、「そんな存在がほしい」。そう願ったように。


だからこそ、彼女は思うのだ。



──“助けてあげたい。何か力になりたい”、と。




そんな心の底からの思いを胸に、彼女はその場をこっそりと去ったのだった。










────────────────────────────










「……………ん……、………んぇ?」



高崎がゆっくりと目を開くと、そこは見知らぬ天井だった……という訳ではなかったが、少なくとも普段使っている寝室などではなく、あまり見覚えのないものであった。

薄く朦朧とした彼の意識が、脳の活動を妨げる。


確かここは……。

そうだ、軍の看護室。まぁ怪我人を入れるための部屋だ。



「あっ、気がついた?」


顔を横に向けると、そこにはエレナが座っていた。

最初はいつも通りの彼女に見えたが、よく見ると少しばかりか疲れているようだった。もしかしたら、ずっと看護とかをしてくれていたのだろうか?


「……エレナ、か」


このまま寝続けるのも何なので高崎は立ち上がろうとしてみたが、どうも身体が思うように動かない。

麻酔の影響か、それとも極度の疲れからなのかは分からないが、今は無理はしない方が良いのだろうと察する。


そして遅れて、倒れる前のことが思い出されてきた。



「………いやぁ、今回はマジで死にかけたな……」


高崎は先の事を、そう簡潔に振り返った。

……実際問題、今回に関しては本当にヤバかった。あの後、きっとエレナが得意の回復魔術をかけてくれたのだろう。じゃなきゃ多分冗談抜きで死んでいた。



「ほんとよ、猫探しに行ってる間に勝手にどっか行ってるし」


「……いやぁそれはほら。悲鳴が聞こえたから、つい」


「それに、駆けつけてみたらなんか血まみれになってるし」


「いやぁ、まさかあんな所で『ダーガ・ ナジュラ』が出てくるとはなぁ。……てか結局何で魔獣があんな所に居たんだよ?」


今更ながらその当然の疑問が湧き出てきたが、エレナはその質問には答えなかった。

──というか、俺の返答を聞いてるのか?



「…………しかも、2日も目を覚まさないし……」


「おい無視かい。いやぁ、まぁ2日も…………って2日!!? マジかよヤベェな俺!!?」


突如知り得たビックリ情報に、高崎が思わずそんな叫びを上げた。2日て。本当にそんなことあるんですね。

周りを見ると、確かになんか何本も点滴みたいなのが刺さってた。……いやほんと死ななくてよかった。


──後の話では、確か回復魔術は連続して使うと効果が弱まる……という弱点があるのだが、どうやらそれが原因なようだ。あの後、エレナの魔術もあまり効かなかったらしい。



「そうよ、2日よ! 2日も!! 私、もしかしたら……ユウヤが死んじゃうんじゃないかって……」


エレナが声を震わせつつ俯いた。言葉に間が空く。

そして、暫しの間の後。彼女は再び顔を上げて口を開いた。



「ほんとに、ほんとに心配したんだからああああああああああああああああああああああああああああああびえええええええええええええええええん!!!!!!」


「えぇ泣き出すの!? 最近キャラおかしくない!!? 初めて会った時の高貴な感じはどこ行ったんだお前!!?

……てか抱きつくな!! いやちょっと嬉しいけどもっ!! でもほら、なんか柔らかい所がメッチャ当たってきてなんか変な感じになるからああああああああああ!!!!」




「………お前ら何やってんだ」


「………………俺は悪くない」


「何の言い訳だ何の」


突然泣き出したエレナに困惑しつつ、彼女の2つの豊かな果実の感触を堪能していたら、部屋に入ってきたルヴァンは入室早々呆れた目を向けてきた。

……なんか色々持ってるんだが、お見舞いの何かか?

まさか、コイツも心配してくれてたのだろうか?



「……で?何の用だ??」


エレナが泣き止むのを待ってから、高崎はそう聞いた。

病院用のハンカチみたいのを渡したのだが、ぐちょぐちょになってる。そんなに泣くか。


体もようやく起き上がるくらいまでなら、動いてくれるようになったらしい。ルヴァンは、そんな彼の目を見て言う。


「まぁまず1つ、……よくお前生きてたな」


「──お、おう。やっぱそれ程の危機だったのか……?」


「あぁ。なんなら、2日で済んだのが奇跡なくらいだ。最初は死ぬか、そのまま脳死でもして一生植物人間かもしれねぇ…って覚悟してたくらいだしな」


「………ま、マジかよ」


高崎の頰が引き攣る。そのことを想像してみると、心の奥底の冷たい何かが彼の小さな精神を揺らした。



「──まず、お前のその太股を始めとした外傷。これで出血がかなり進行していて、魔術による対処だけでは足りなかった」


ルヴァンが医者のようなことを言い始める。

……いや、確かこのバカは医療も戦場における1つの重要な要素だ、とか言って医療免許とかも持っていたはず。

いや、そもそもその事自体が既におかしいのだが。


……ほんと、天才ってのは本当に何でも出来るのか??



「それだけじゃあない、それよりもっとヤバかったのは全身の火傷だ。これのせいで病院につく頃には体の水分も深刻な程に失われていてな、担当の医師の人からは期待はし過ぎないでくれ、とまで言われたんだぞ」


「──マジですかぁ……」


高崎の顔がさらに引き攣った。

火傷というか熱傷は、後になって悪化することが多いと聞く。あのときはアドレナリンやら何やらで意外と大丈夫だったのかもしれないが、それほどまでだったとは……。




「まぁそれは置いといてだ。無事に目を覚ましたってんなら、早速で悪いが聞いてほしい話が2つある」


「……あ、2つ? どういう話なんだ?」


何のことだろうか?高崎が疑問に思い軽く首を傾げる。


……いや、大方その事件のことだろうな。と、すぐ察したが。



「──まずは、お前に助けられてたって子が昨日来ていたってこと。これはその子が持ってきたお見舞い物だ」


「あぁあの子か。それは嬉しいなぁ。元気そうだったか?」


受け取って中を見るとそこには高級そうな果物とかが入っていた。これはあとでしっかりありがたく食べさせてもらおう。


「身体的には元気なんだろうが、自分を助けてくれた人が目を覚まさないってんだからな。ずっと元気はなさそうだったぞ」


あー。それは何だか申し訳ないなぁ。と高崎が苦笑いする。……いや、これは後悔しても仕方のないことなのだが。


──にしても、彼女は一体何故あそこで立ち向かっていたのだろうか。自分も立ち向かった高崎自身が言うのもなんだし、その勇気はすごいとは思うが叱らなくちゃならん気もする。



「それと、お前のポケットに入ってた首飾り。あれ、あの場に居合わせていたらしい少年のモノだったらしいんだが、なんでお前が持ってたんだ?」


「……あぁ、あれか! やっぱ“そういうこと”だったのか?」


高崎が少し納得したように手を叩いた。

なるほど、やはりあれはあの子達の持ち物だったらしい。拾っておいて良かったということだ。


「──ま、ちゃんと本人には渡しておいたから心配するな」


「おう、そりゃどうも」


高崎はそう素直に頷いた。見た感じとても大切そうなモノだったし、なによりである。


「それとあの女の子、今度また来るって言ってたからそん時にお見舞いの品のお礼は言っとけ」


「あぁもちろん。……で、2つ目の話ってのは?」


高崎が素っ気なく尋ねると、ルヴァンがまた少し表情を固くして話し始める。



「察しはついてるだろ? ……あのときお前を襲った『ダーガ・ナジュラ』のことだ」


やっぱりそのことか。

それは高崎としても気になっていたことだった。


「そうだよ、結局何であんな所に居たんだアレは?」


その問いかけにルヴァンは指を顎にあてながら答える。



「……これはあくまでただの仮説なんだが、この事件、“ウラディル”の奴らが関わっている可能性がある」


「えッ!? まさかの国際問題かよ!!?」


高崎が驚愕の情報に思わずそう問い返す。

なんと黒幕は長年対立を深めるウラディル共和国。

……こんなの公になったら、戦争待った無しじゃないか?


「──いや、ただし今のとこ確証はない、あくまでただの憶測に過ぎない。しかもたかが1部隊がもってる情報だけでのだ」


「そうなのか、でも何でそんな仮説が出たんだ?」



そう尋ねると、ルヴァンは一回手に持った資料を見直してから言った。どうやらそこに今回の件についての色々が記録されているらしい。


「現れた魔獣の死体を検査したんだが、その中身がどう考えても野生とは思えなかった。……まず奴の魔術器が異常に発達していた。軍が丁寧に遺伝子操作でもして管理しないと存在し得えないと言い切れるレベルでだ。んで加えて、我が軍に『ダーガ・ナジュラ』を軍的に利用するといった計画は一切ない」



ルヴァンは一旦間を開けた。高崎としても正直それは助かった。一回の情報量が多すぎると訳が分からなくなる。


(えーっとつまり? ……“奴らは軍用に育てられた可能性が高いが、アルディス軍の仕業ではない”。ということか……?)



そう心の中で確認すると、ルヴァンがまた話を再開し始めた。


「それに、奴の胃の中に微量ではあるが、ウラディル領内固有の生物の残骸も入っていたという報告も出ている。……もしアルディス王国内で育ててたなら、これには違和感がある」


「あー、だからウラディル側が軍用として育てて、アルディス国内で放った可能性があると想定できるってワケか」


高崎が納得の声を出す。

……なるほど、中々に状況は判明しているらしい。



「まぁそういうことだ。……でもまだ話はある。しかもヤバイヤツだ。お前が襲われたあの人型の()()がいただろ?」


「……あぁ、アイツらか」


そうだ、アイツらは何だったんだ?

ゾンビのような化け物。聞いたことも見たこともない明らかに異質で謎な存在。そもそも人型の魔獣がいるという話は聞いたことがない。


高崎が次の言葉を促すと、彼は言いづらそうな顔をし、ゆっくりと話し始める。



「……彼らのDNAも軍の研究員が調べたんだが、どうも“人間のモノ”と……ほぼ一致していたらしい」


「お……おい、まさか……?」


彼は、自身が思いつく最悪の展開を頭に浮かべた。

奴らの様子を思い返せば、察することは出来てしまう。



「……多分そのまさかだ。──彼らは誰かが開発した『軍用改造人間』。いや、そんな生易しい言い方じゃダメだな。彼らは恐らくただの元民間人で、実験の“被害者”だ」


「マジかよ……俺撃っちまったぞ……」


高崎は自身の顔が青ざめるのを感じた。

──改造人間。襲ってきたとはいえ、“人間”を殺したという感覚が、軍人になった今でも気味の悪い感覚を起こさせる。



すると、ルヴァンが付け加えるように言う。


「……まぁ彼らはもう完全に『壊されていた』。元に戻ることも不可能、既に死んでいるような存在だったんだ。それが最善とは言えないのかもしれないが……殺してあげたほうが、きっと楽になれたはずだ」


「そうか。そうだといいんだけどな……」


彼は下を向いて力なく返事をする。高崎としては、そう言って彼の言葉を願うしかなかった──。



──その後、続いたルヴァンからの話によれば、

彼らは極限まで効率良く魔力生成・魔術行使をできるように。そして目の前の人を殺す行動をとるようにされていたという。

……もうその体はズタボロ。中身も脳もメチャクチャ。酷い有様だったという。




「最低なまでに腐ってやがるな。こんなことをしでかした野郎どもは、そこまでやって……何がしたいってんだよ?」


「分からない……んだが、推測はできる。あの時のような街に魔獣が当然現れる事態は各地で起きていたんだ」


「はぁ?各地って、まさか。被害は……?」



ルヴァンは目を伏せた。

そんな彼の反応で、高崎は大体の事情をおおよそ察してしまう。


「──判明してるだけで、民間人24名、軍人52名だ」


「……クソがッ!!奴らは何がしてぇんだよ!!?」


それでも、彼は怒りに任せてベットの横を殴りつけた。

改造人間で人を犠牲にし、作戦でも一般人さえも巻き込む。奴らはそれを正義だと思っていると言うのか。そんなこと許されるはずも、許せるはずもない。



ルヴァンはまた顔を上げた。

その目はまっすぐとこっちを見つめてくる。それは、もうそんな犠牲は出させない。という決意の目にも見えた。


「──でもだ、これらの事件がヒントになったんだ。……だって、おかしいと思わないか? 民間人の被害に対する軍人の被害者が多すぎる」


彼は再びデバイスに移ったデータを眺めながら、軽く咳をする。そして一旦言葉を溜めて、こう言い放った。


「つまり、奴らは軍を狙って攻撃を仕掛けたんじゃねぇか?」



それに、とルヴァンは付け加える。


「食料とはいえ、わざわざウラディル製だと分かるようなモノを与えるはずがない。わざわざ証拠を与えるようなマネなんだからな。……ってことはよ、これはわざとやった奴らを特定させるための行為なのかもしれないってことだ。しかもあくまでミスって形でな」


「お、おい……? ってことはウラディルの奴らは戦争する気マンマンってことなのか……?」


これは戦争をするための理由づけ?

しかもアルディス側から仕掛けさせるための。



「いや、あくまで“政府”には今の所その気はないはずだ。これは一応既に両国間で確認も取られたことでもある。仲が悪いとはいえ国交はあるし、出来るだけお互い戦争は避けたいのが恐らく現状だしな」


……まぁあちらの政府が嘘をついているって可能性が0という訳ではないが。……とルヴァンが付け加えつつデバイスを操作し、最新の情報を見せつけてくる。

なるほど、どうやら本当に両国は確認を取り合ったらしい。



「……つまりだ。これはウラディルの中で、特に過激的思想を持った集団の仕業の可能性があるってことだ。アルディスと戦争がしたくてたまらない奴らのな」


「なるほど……」


高崎が納得したように感嘆の声を漏らした。

確かにウラディル共和国は約30年前に起きた戦争において、建国以来長年苦しめられていたアルディス王国を相手に、独立革命のとき以来の優勢を得たという過去がある。


その結果、以前からあったアルディス王国を大陸から完全に追い出そうという思想が最近さらに高まっているらしい。



だから、確かにそれなら話がうまく繋がる。

──だが一つ疑問がある。


「でもさ、そんな過激な奴らがウラディル共和国にいたとして、国内でそこまでの力を持ってるのか? 魔獣を管理して、改造人間なんてモノも作れるレベルの」


「……それについては正直俺も違和感は感じてる。勿論全く別の目的による可能性だってあるだろう。ただ、その開発自体は“国や他の大きな勢力”が関わってるのかもな。奴らはそれを利用したに過ぎないのかもしれない」


「……それはそれで最悪だろ、くそったれ」


ずっと続く反吐がでるような話に、彼はため息をついた。

こっちの世界は、こんなキナ臭い話ばっかなのか?




「………ま、以上が今回の事件に対する俺達なりの推測だ。丁度良かった。俺は今からこの仮説を上のジジイに報告するつもりだったんだ。──でも、目を覚ましてくれたならお前がやってくれ。なんたって、リーダーだしな」


「えぇ!? 今の状態見て良くそんなこと言えるな!? なんか色々体に刺さってるし、麻酔で動けないんだが!?」


「電話くらい寝ながらでもできるだろ?」


「そういう問題じゃないと思うんですがッ!!」



高崎が全力で喚いて断固拒否の姿勢を貫く。まぁぶっちゃけてしまうと、正直状態が万全でもそんなことやりたくないのだ。



というのも、上のジジイことロダン少佐は、特任部隊のメチャクチャなメンバー、そして置物リーダーの高崎を統率する実質的な指揮官と言ってもいい人物だ。

いや……少佐は他の仕事もかなり多いので直接は部隊を管理できないため、本当は彼が実質的なトップなのだが、一応高崎という現場のリーダーがいるというのが正しい認識か。


そして……怖い。むちゃくちゃ怖い。

何というかまず声に風格がある。それだけで本当に萎縮してしまう。前にジジイとはいったが別に年寄りという訳ではなく、本当は30代程なのだがそれでも恐ろしい。そんでいつも(高崎以外の奴らの)やらかしを報告する度に(彼が)怒られる。直接管理できないとはいえ、報告者に怒らないでいただきたい。マジで毎回泣きそうになる高崎なのだった。




「じゃあ、そういう訳で」


「どういう訳だよクソが!! ……ってマジで帰るのか!!?

いやまて俺は本当にやんないぞいつもいつも俺に押し付けやがって今回くらいはお前がやってみろ!!!

って逃げんなオラ!俺はやんないからな絶対にやんないからなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」







……まぁ結局僕がやりました。人生ってつらい。

あとエレナのこと忘れてたな、気が付いたら何か布団にもたれかかるように寝てた。



…………誓って何もしていません。


……いや本当に。











【ぷち用語紹介】


・ウラディル共和国

アルディス王国の隣に接する共和制国家。

古くはアルディス朝の領土であったが、1500年代に起こした大規模な独立戦争も功を制し念願の独立を果たした。

その歴史からアルディス王国をライバル視する声も多く、1000年以上に渡っていざこざがある、言わば犬猿の仲。

……東大陸北部における唯一の共和政を謳う国だが、その内部は完全に腐敗している。といった告発が近年見られ、その国政は謎に包まれている。


・ルヴァン=ナデュトーレ

高崎の1番の親友である、20歳の青年。

兵器に関しては凄まじい知識と実力を擁している。特任部隊では副リーダーも務めており、リーダーシップもある。

しかし少々短気な所が見受けられ、自分を通し続けるといった一面もあり、あまり上層部には快く思われていない様子。


・ロダン少佐

アルディス軍特別任務遂行部隊を実質的に率いている男。

高崎たちからは怒ると怖いと恐れられているが、士官学校上がりのけっこうエリート。だが、上官にうまいこと特任部隊とかいう問題部隊の世話を預けられ、体よく厄介ばr……もとい重要な任を授けられた苦労人。







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