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なんか面接っぽい

「おい」


 !


「あんまりウロウロするな。 いろいろ迷惑になる」


 いつの間に後ろにいたのか洪さんに引き留められた。


「ん、とりあえずいっぺんこっちに入っとけ」


 何に使っているのかわからないけど机とか色々置いてある部屋に入れられた。


「勝手に一人でウロウロして危ないところに行ったりしたら、こっちも困るからな。 何にも持っていないだろうし何かするつもりも無いだろうけど、テロなんかされたりしてここに居る全員に被害が出るのは困るのでな」


 言わんとすることは分かる。


「で、聞いときたいんだけども何しにあそこにいた?」


 直球来た。


「あー、ここって何にも情報の更新できないからどこかでデータ更新や音楽、アプリのダウンロードできないかって端末探してて」


 とりあえず素直に言っておこう。


「ダイアナのところでは貸してもらえなかったのか・・・ってどのみち今は無理か。 もうしばらく通信は制限されるからな」


「どこもそうなのかー。 全然更新できないからもう」


 机に突っ伏す。


「すまんな。 こればかりはどうしても勝手にやるわけにはいかないのでな」


 くそー。


「一応確認もかねて聞いておくが、君はコロナに残るんじゃなくて月なり地球に戻るつもりってことでいいんだな?」


「? そうですけど?」


 何だってまた改めて聞くんだ?


「まだ今から言っておいていいものかどうかは悩むのだけども、ここから先君の動向次第で開示できる情報と出来ない情報とをキチンと分けておかないといけないのでな。 それもあるからダイアナも端末とか触らせないんだと思う」


「というと?」


「繰り返しになるけれども、君が私たちNSCの一員となるのなら色々と開示できる情報などが増える。 やってもらう仕事も増えるが、基本的にお客さん扱いではなくなる。 会社で言うところの正社員になると考えてもらえるかな」


「うん?」


「もっと言うなら私達と一緒に共通の目的をもって活動をしていくつもりがないなら、遅かれ早かれコロナから出て行ってもらうことになる。 いやもっと言うなら慈愛の会の奴らと合わせてここから排除することも辞さない」


 え?


 マジ?


 本気で言ってんの?


「悪いがこれは私個人の意見ではなく、NSC全体での取り決めだ。 異論はあるかもしれないが、こちらから意図的に情報を与えることで、イレギュラーなトラブルを巻き込まないとも限らないのでな。 もしもコロナに残りたいと言われてもそれだけではやはり排除の対象となってしまう。 そういうものだと考えていてほしい」


 えー。


「それって何をどうしようがNSCのメンバー以外はコロナから出て行ってもらうってこと?」


 洪がうなずく。


「逆に言えば私達の意図を理解するなら、途中からでもメンバーになることは可能なんだよ」


 そう言ってニヤリとした表情でこっちを見てきた。

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