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転職?

「人手が増えたおかげでこっちは大助かりだよ」


 朝の仕事を終えて戻ったダイアナが朝食を食べつつ言う。


 どんな作業をさせられたのか知らないけど、ハッチポッチもとい八田と堀田の二人はぐったりしてる。


 ・・・もしかしたらあんな風になるようなきつい作業とかやらされるんだろうか。


「一日で腕が・・・」


「・・・明日もまたあれを・・・」


 深刻そうだ。


 酪農ってそんなにもきつかったのか・・・。


「あの二人はちょっと使い過ぎたかもねー。 まぁ色々された分こき使ったってのもあるからああだけど、他の作業は休ませてからでないと無理そうだから、アンタには午後からこっちの作業を手伝ってもらうからね」


 きたよ。


「それが決定事項なのはもうどうにかなんないの? こっちだって来たくてここに来たわけじゃ無いし」


「だからと言って避難民面してメシよこせーってずっと言い続けんのかい? コロナが持ってる資源は有限なんだよ。 タダでよこせっても限度がある。 お金で買ってどうかしようってもその金はいつまで払い続けられるんだい?」


 ぐ。


 ・・・。


 なんか言い返したい。


 でも言う通りお金を払うにしても、いつまでここに居るか解らないし救助が来るかもわからない状況ではどれだけ貯金を切り崩すことになるか。


 金が無くなったら働くしかない。


 ただ、こんな状況のコロナの中で働ける場所があるのか?


 エルのところは無理だろ。


 どんなことをしている施設かわからないけど、エルと一緒に作業するってのもなんか考えが形にならない。


 四か所あるっていうコロナ内部の他の二つの施設で働き口があるのか?


 宇宙で暮そうとするNSCの施設なら自給自足出来るような施設を作ってるのかもしれないし、そのための生産設備はあるんだろうけど、それってここと似たような施設、つまりは農業や酪農する所なのかもしれないし・・・。


 どう何があるにしても結局は肉体労働が待っていそうだ。


 ダイアナのところで働くか、別のところで働くか。


 そのタイミングが早いか遅いかの違いだろう。


「そろそろ考えはまとまったかなー?」


 考え込んで止まってたところにダイアナが意地悪なニュアンスで尋ねてくる。


 ・・・。


 解ってるよ。


 つうか選択肢なんてほとんど無ぇよ。


「・・・ぉ願いします。 働く代わりにしばらくここで食事を融通してください」


「ん。 わかったよー。 しばらく一緒に働こうじゃないか」


 ダイアナは嬉しそうににやけた。


「この後他の区画に肉を持っていくから、そのつもりでね」


 え?


 他の区画に行けるの?

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