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魔物というモノ

設定の一部を披露するだけになっちゃいました(;´瓜`)

 干し肉をお湯で戻し、香草で味付けたもので晩メシをすませた。

 食後は、デザートにマリの実をいただく。リンゴを小さくして、ちょっと甘めを抜いたようなような果実だ。簡単に言うと、劣化版リンゴなんだけど、この辺りじゃ簡単に手に入るのがありがたい。

 出来たらここでコーヒーか紅茶でも飲みたいところだけど、かわりになるような飲み物をオレはまだ見つけていない。そもそも、砂糖が超高級品なんだから、始末に負えない。

 マリの実でジュースを作れないかな?作らないけどね。

 

 雨は上がったが、すっかり日は暮れてしまった。

 明かりの魔法があるから夜だって歩けるけど、やはり危険度が上がるような真似はしたくない。

 このまま結界の中で魔物がしかけてくるのを待った方が、有利に戦えるってもんだ。

 明るくなるまでは長いが、ゆっくり待つしかない。

 結界を張ってるから、寝ててもいいんだけどさ。結界に何かが侵入したら、熟睡してたって目が覚めるようになっている。

 オレは毛布を地面に敷くと、背嚢を枕に横になった。

 胸と股間と両腕の防具は付けたままだ。雨に濡れた革製の防具は、明日にでも殺菌の魔法をかけて、臭くならないようにしないとな。

 殺菌だとか、この世界にはまだ存在しない概念だから、今のところオレだけのオリジナル魔法だろう。

 防具をはずすのは、宿屋に泊まる時ぐらいだ。

 大小便の時だって、股間の防具の背中側の留め金をはずしただけで行う。

 腰の小物入れには、1センチ大の魔法結晶がすでに10個入っている。

 次に大きな町に寄ったら、武器をグレードアップできそうだ。

 ほとんどの冒険者は、もっと大きな武器を持っている。多いのは槍だ。

 盾を持っているヤツなんか、ほとんど見たことがない。

 だいたい、子牛ほどの大きさの魔物の攻撃を盾なんかで防げるハズがないのだ。オレは、魔法で風のクッションを作ってるから、なんとかなってるけどね。

 でも、魔物で子牛ぐらいのサイズっていうのは、実は一番小さい部類だ。一般にベビーなんて呼ばれたりする。

 人を食ったりして、より大量の魔法力をとりこんだ魔物は、どんどん巨大化していく。

 大昔の文献には、小山ほどの魔物も存在したらしい。

 そして、魔物が巨大化すれば、取れる魔法結晶も大きくなっていく。

 小山のような魔物からは、そうとうにデカいのが取れたハズだ。

 そういう規格外にデカい魔法結晶は国民のデータを管理するコンピューターのような仕事に使われているらしい。

 例えば、オレは冒険者ギルドに在籍してる訳だけど、オレがどこの町の冒険者ギルトに魔法結晶を持ち込もうとも、その記録はギルド本部に瞬時に伝えられ、ギルドへの貢献値が加算されていく。

 また、ギルドに貯金しておけば、どこの町のギルドでも出金できるし、送金だって出来る。

 そのデータ管理を超巨大な魔法結晶を使って行ってる。・・・らしい。

 まあ、そんな伝説的に大きな魔物は狙う気もないし、出会いたくもない。

 でも、そろそろベビーは卒業したい。

 2センチ大の魔法結晶が取れれば、今までの10倍の値が付くらしい。

 子牛大が親牛大になれば、どれだけ手強くなるのか分からない。でも、そのための魔法は、すでにいくつか用意してある。

 日本に生きていた時の知識をもとに開発した魔法は、なんか反則な気がしてるんだけどね。

 日本のゲームだと、炎の魔法と言えばファイヤーボールと相場が決まってるけど、この世界に炎を球状にしてぶつけるなんて概念は無い。

 この世界で炎の魔法と言えば、対象に直接着火するものだ。

 だから、戦闘に炎の魔法を使おうと思えば、対象の足を止めてからでないと役に立たない。

 極端な話、核爆発を魔法的に再現するなんてことをしたら、とんでもない破壊力を発揮するだろう。

 やらないけど。

 やるかよ、恐ろしい。

 まあ、核爆発はともかく、魔法で再現すれば効果的だろう概念は、他にもいっぱいある。

 問題は、親牛大の魔物とうまく出会えるか、だな。

 魔物は、人里から離れた場所で発生する。

 人の生活圏に近い場所だと、魔法力が安定せずに、魔物として形を取れないというのが通説だ。

 ただ、人里から離れ過ぎても、魔法力が希薄になって魔物は発生することが出来ない。

 そのため、魔物を狩るには、人里を離れた場所を転々とする破目になる。

 オレが変に野営慣れしてるのも、そのせいだ。

 町に入るのは、魔法結晶の売却と、装備ゃ食料の補充の時だけって訳だ。

 つらつらと、そんなことを考えているうちに眠くなってきた。

 とりあえず、おやすみ、だ。

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