魔法薬!
次は魔法薬の授業だ。
「ねぇアイリ、魔法薬の授業はどこでするの?あと、どんなことするの?」
「え〜と、基本この授業も実習があって、だからあまり教科書を使わないなぁ…持って行くものは、杖と教科書だよ」
次の準備をしている間にアイリは教えてくれた。
「でも、この授業であまりヘマ外さない方がいいよ。先生が厳しい人だからもし失敗でもしたら『階級』下げられるかもしれないし…」
「『階級』って?」
「そうだ、まだ説明していなかったね。階級というのはまぁ、言葉の意味この学校でのランク付けみたいなものだよ。ランクは主に胸の辺りに付けている星のバッジで表されるんだよ」
「へぇ〜、じゃぁ、上にいくほどなにかいいこととかあるの?」
「そうだねぇ、まず、ランクの順位を教えないとね。一番下が星なしといわれていわゆる一番おちこぼれな生徒で、次が星1つのシングル、2つのダブルス、3つのトリプル、4つのフォーグ、5つのファイビングで、一番上が幹部と言われて星の色が違うの。まぁ、幹部なんてなかなかなれないけど…そして上にいくほど毎月のおこずかいの値段が上がったり、とにかく待遇がよくなるよ」
「へぇ、そうゆうものなんだ。なんだか大変…アイリはどの階級?」
「私はトリプルだよ」
「私はいつ決められるんだろ?」
「そうだね、今日1日の授業を見て考えられると思うよ」
階級のことを聞いていると授業開始まであと3分となっていた。
「やばいよアイリ。時間がもうないよ!」
「大丈夫、大丈夫。次の授業も鍵で行ける所だから。じゃ、鍵差すよ」
そういってアイリは鍵を差し込んだ。
「『魔法実験室』」
そういって扉を開き、中?に入ると魔法実験室という所についた。
――魔法実験室――
「よし。何処に座ろうか」
アイリと探していると左前の方からフレン、ルークが手を振っているのが目に入った。
「あそこに座らない?」
「そうだね」
私達はフレン、ルークと座ることにした。
『キーンコーンカーンコーン』
チャイムが鳴ったのでイフリート先生が教室に入ってきた。
「さっそく授業を始めるぞ。っと、その前に新学期になったということで一応自己紹介をする。私はイフリート・アルヴァインだ。知っていると思うが魔法薬の担当を勤める。今年も私がこのクラスの担当だ。よろしく」
キビキビした態度で自己紹介を済ませた先生だった。なんだか怖そうな先生だなぁ。
「それではまず教科書を呼んでから実習に移るとしよう」
そういって教科書を使って30分間授業をした。
「よし、今日はここまで。次は実習に移る」そうすると皆が準備を始めた。私は分からなかったのでアイリに聞きながら準備した。
「今日は身長が伸びるという薬を作ることにする」
『お〜』
「といっても伸びて5センチで効果は1日が限度だけどな」
『なんだ〜』
皆ががっかりした。でも皆身長が伸びるのが嬉しいのか少し授業を積極的に受けようとしていた。
「なんだか魔法の薬を作るなんて変なん感じだな」
私はアイリ、フレン、ルークと一緒に魔法薬を作ることにした。
「まずはこの特別な水をビーカーに入れる。この水は企業秘密だ…もう少ししたらなにか教える」
――数分後――
「う〜…何時までかき混ぜればいいの…」
かれこれ20分は混ぜている。
「しょうがないよ…この液体が透明になるまでなんだから…」
「俺のなんてとても黒い液体で透明になんてなりそうにないぜ…」
「僕も…」
皆疲れ果てていて先程まであった気力は無くなっていた。すると
「やったー!透明になった!」
という声が聞こえてきた。すると、皆の液体が透明になりだし、完成する者が沢山出てきた。
「私も透明になったよ!」
私はずっとかき混ぜていた液体が透明になったので疲れて椅子に座った。
「私もなった!」
アイリも液体が透明になった。
「僕も」
「俺も」
こうして全員の液体が透明になった。
「よし、皆完成したか。その液体は小瓶に入れて持ち帰るといい」
『キーンコーンカーンコーン』
タイミングよく授業が終わるチャイムが鳴った。
「次はお昼だよ、早く部屋に戻ろ」
アイリがそう言ってきた。私もお腹がとても減っていたし急いで片付け部屋に戻った。




