カグラ一家の日常~初めての名刺交換編
今回は文字数の割に内容が薄いです。
メインキャラ5人のステータス紹介が主となっているので……
ご勘弁の程を。
さて。レベルアップを手伝うとは約束したものの。
正直しばらくは屋敷の仕事を覚えるのに専念して欲しいんだけどな……等とつらつら考えながら、商店街で三人の装備用の材料を買い込む。
ちょっとお高い付与用の宝石とかも買い込んだので、所持金は金貨134枚→125枚になった。
三人分となるとやっぱり高いなぁ、とか考えながらヴァト君達に荷物を分担して持ってもらう。
宝石の包みを持たされたローリナなどは「はふ……」と、うっとりした表情で包みを見つめながら歩いていたので、危うく転びそうになっていた。
そうこうしている内に屋敷へと到着。
私は買い込んだ材料を所持品欄に放り込むと居間に全員を呼び集めた。
とりあえずレベルアップを手伝うにしても装備を作るにしても彼らのステータスが分からないとしょうがないので、カードの詳細を確認させてもらおうと思ったのだ。
「で、めでたく全員レアクラスとなった訳ですが」
喜色満面のローリナ、メイディン。
魂の抜けかけているヴァトくん。
「家族の間に隠し事があるのはどうかと思いますし、今後パーティを組むにしても、装備を作るにしても、お互いのステータスが分からない、というのはどうかと思いますので、全員のカードを公開し合おうと思いますがいかがでしょう?」
「……家族?」
聞き返すヴァト君。
「家族ですよ?」
とネイル。
「「家族だよね~」」
うなずき合うローリナ&メイディン。
「そか……家族か」
あ、ヴァト君、心なしか復活したみたい。
「ちなみに一家の主がシノ様で、私が新妻で、ローリナ&メイディンが可愛い娘で、ヴァトがヤンチャ盛りの長男という事で」
「えー、私もシノ様の奥さんがいい!!」
「……独り占めはダメ」
「仕方ありません。ローリナ&メイディンは側室ということでは」
「おっけー」
「……手を打ちます」
「ということで自動的にヴァトが家庭内ヒエラルキーでは最下層ということに……」
……せっかく復活したヴァト君が畳に突っ伏してしまいました。
「……こほん。話が逸れましたが……全員のカードを開示という事でいいですか?」
「「はーい」」
「もちろんです」
「……まあ、みんなのカードも気になるしなぁ」
「それでは、まずは私から」
と、最初にカードを開いたのはネイル。
「どうぞご覧下さい……あ、スキルページのスキルスロットが多いのは、シノ様からお借りしている魔道具のお陰ですよ?」
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氏名ネイル・サヴァン 性別女 年齢14歳
総合レベル22 ギルドランクC
クラス メイン『ルミナスメイド』LV16
サブ『雑益奴隷』LV15
ステータス
HP 575
MP1135
STR 15
VIT 14
DEX 13
SPD 15
INT 13
MID 12
称号
マナの申し子
固有スキル
部分獣化
家事道具習熟
属性補正
闇+10%
光+20%
祝福
神楽紫乃
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スキルスロット 5
セットスキル 【光術初級】【道具効果上昇】【魔道具効果上昇】
【治療】【ストーンスキン】
習得技能 『レジストペイン』『レジストワード』
『レジストスパンキング』『ストーンスキン』
『アンチビュート』『治療』
『光術初級』(ライト、コンティニュアルライト、ホーリーライト)
『道具効果上昇』『魔道具効果上昇』
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「あれ……やっぱりネイル姉も祝福欄、シノさん……?」
「というか、あなたたち全員シノ様の祝福があるはずですよ? MP量がレベル1にしては異常だと思いませんでしたか?」
ヴァト君の疑問に答えるネイル。
「え、いや、そりゃちょっとおかしいとは思ったけど……レアクラスのせいかなって……え!?」
「祝福って、単にシノ様の保護下にあるから、と言う訳でなくて……」
「……本当の神様みたいに祝福の効果があるって……事?」
「まあ、気にしないでよ。ちょっと人よりMP多くなるだけだし」
私みたいに『測定不能』な訳じゃ無いんだしね。
「ちょっとって……ええ!?」
「さすがシノ様ですね」
「うん……シノ様だから」
「……そか、シノさんだもんな……」
……ちょっとまて、それで納得するのか。「シノ様だから」が免罪符みたいになっているぞ。
「それじゃあ、次は私~」
次にカードを広げたのはローリナ。
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氏名ローリナ 性別女 年齢10歳
総合レベル1 ギルドランクF
クラス メイン『高位調教師』LV1
ステータス
HP 35
MP 795
STR 13
VIT 11
DEX 16
SPD 14
INT 13
MID 11
称号
マナの申し子
固有スキル
魔獣武器習熟
獣類友好補正
属性補正
闇+10%
土+20%
祝福
神楽紫乃
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スキルスロット 1
セットスキル 【獣技術・初級】
習得技能 『獣技術・初級』(鳥獣会話、小動物使役)
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「お、魔獣武器習熟、なんて固有スキルがあるのね? 魔獣素材のストックあるから、あとで武器作ってあげるね」
「やたっ!シノ様ありがと~」
「じゃあ、次は私……」
お、次はメイディンか。
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氏名メイディン 性別女 年齢10歳
総合レベル1 ギルドランクF
クラス メイン『園丁の巫女』LV1
ステータス
HP 20
MP 805
STR 9
VIT 10
DEX 12
SPD 10
INT 17
MID 16
称号
マナの申し子
固有スキル
木製道具習熟
園芸用品習熟
属性補正
闇+10%
水+20%
土+10%
光+10%
祝福
神楽紫乃
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スキルスロット 1
セットスキル 【植物魔法・初級】
習得技能 『植物魔法・初級』(雑草の悪戯、植物会話、種子連弾)
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「メイディンは……木製道具と園芸用品習熟、か。クラスとの相性も考えると長杖か杖、短杖、あたりかな……うん、材料的にもメイディンのも大丈夫、作れるよ」
「お願い、します」
「んじゃ、俺も……」
ヴァト君がメイディンに続いてカードを提示する。
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氏名ヴァトラ・ティーチャ 性別男 年齢13歳
総合レベル1 ギルドランクF
クラス メイン『紅蓮の執事』LV1
ステータス
HP 35
MP 800
STR 15
VIT 16
DEX 13
SPD 14
INT 11
MID 10
称号
マナの申し子
固有スキル
銀製品習熟
高級食器習熟
属性補正
闇+5%
炎+30%
祝福
神楽紫乃
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スキルスロット 1
セットスキル 【一族の守護】
習得技能 『一族の守護』『銀メッキ』
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「おや、ヴァト君、家名があるんだ」
「あ、親父が生きてた頃、下級貴族の家庭教師をしててね……それで、もらったらしい。先生だからティーチャって安直だよな」
「へぇ、じゃあヴァト君もお父さんに勉強教えてもらったりしたんだ」
「……まあ、ちょっとはね。あまり出来の良くない生徒だったけど」
……ヴァト君が執事職に適正があったのって、お父さんの教育の賜物かも。
「ヴァト君は銀製品か~ミスリル銀、とかあれば良いんだけど……しばらくは普通の銀武器に付与するかな」
「……なんか俺の特性だけお金かかりそうな特性で……すみません」
「気にしないの。みんなウチの子だからね!」
「し、シノさん……」
あ、ヴァト君、目が潤んでいる。
「じゃあ、最後は私ね……あ、習得技能欄はたぶん表示しきれないから閉じとくね? 興味があったら、その都度開いて見て」
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氏名シノ・カグラ 性別女 年齢21歳
総合レベル86 ギルドランクB
クラス メイン『クノイチ』LV86
ステータス
HP2535
MP測定不能
STR 17
VIT 15
DEX 18
SPD 18
INT 13
MID 18
称号
世界の天秤
クノイチマスター
固有スキル
キャラクターチェンジ
マナ解放
マナ譲渡
属性補正
闇+50%
炎+20%
光-10%
祝福
名も無き世界の管理者
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スキルスロット12
セットスキル 【回避術極意】【変わり身】【神卸】【結界全体化】
【破界の一撃】【命奪斬】【多重結界】【迎撃刀術】
【迎撃手裏剣術】【二刀流】【斬鉄二連撃】【千刃】
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「うぉ!?レベル86!?」
「スロット12……なんかいろいろ常識外と思ってたけど……シノ様って……」
「MP測定不能……人外?」
人外って……メイディン、意外と言動が黒いよ……おねーさん泣いちゃうよ?
まあ、いいけどね。そろそろ毎回のこの反応も慣れてきたし。
「まあ、これで一通りみんなのステータスを見た訳だけど、レアクラスだからって驕らずにゆっくりとレ」
ベル上げを、と続けようとした時だった。
私の体が一瞬にして固まってしまったのだ。
麻痺とかそういうレベルではなく、時間が止まってしまったかのような硬直……指一本どころか風に髪の毛すら揺れない。
――一体これは――
この世界に来てから初めて感じた命の危機に私は焦った。
何か打てる手は……と考えたその時。
脳裏に聞いたことのある音が響いた。
ピンポーン
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ふと、私は自分の体が自由になっているのに気が付いた。
「シノ様?どうかされましたか?」
心配そうに私の顔をのぞき込んでくるネイル。
「ああ、いや、大丈夫、なんでもないよ」
というか、むしろパワーアップ……いや、バージョンアップしたって事かな。
おそらく……元の世界の戦オンの影響で、向こうで行われたバージョンアップがこっちにも影響したって事なんだろうな。
と、いう事はだ。
「全力で支援するんで、さくっとレベル上げしちゃいましょうか♪」
かくして。
ネイルに続いてヴァトラ、ローリナ、メイディンのパワーレベリングが決定したのでした。
次でお話をまとめられれば良いな……とりあえず今日はこれで投稿は終わりです。