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真・こことは違うどこかの日常  作者: カブト
過去(高校二年生編)
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第七話 お~ぷにんぐ

玉藻:ああ、そうよ、私が悪いわよ。ええ、ええ、確かに私はお酒を飲み過ぎています。


連夜:あ、あの、玉藻さん?


玉藻:ミネルヴァの誘いを全然断ってませんよ。勧められるままにいくらでも飲んでますよ。ビール、八幡酒、ウィスキー、スコッチ、焼酎、紹興酒なんでも好きです。ああ、そうですよ、お酒と名前のつくものならなんでも飲んでますともさ。


連夜:いや、ですから


玉藻:だから何? 正しいことを言ってるから上から目線でお説教なの? 連夜くんは私の何よ、親にでもなったつもりなの? いい加減にしてよ、うんざりなのよ、もう!!


連夜:そういうことじゃなく


玉藻:あ~、そうよ、どうせ私は子供よ。すぐにひねくれるわよ、反発して人の言うことまともに聞きませんよ。怒られても右から左です。はっはっは~~っだ!!


連夜:あのですね


玉藻:もう、連夜くんなんて知らないわよ!! 私に愛想を尽かしたっていうなら、今すぐでていけばいいじゃない!! 私は未練たらしくすがりついたりしないわよ!! さあ、行きなさいよ、行けってば!! 連夜くんの、馬鹿ぁっ!!


連夜:行けと言われても


玉藻:何よ、文句あるの!?


連夜:いや、そんな風に土下座したまま足にしがみつかれてキレられてもですね、僕は、どう対処したらいいかわからないというか


玉藻:・・


連夜:・・


玉藻:(号泣)


連夜:(大汗)


玉藻:わ、笑えばいいじゃない!!


連夜:笑いませんから。


玉藻:で、出て行けばいいじゃない!!


連夜:出て行きませんから。


玉藻:・・


連夜:よしよし


玉藻:ぐすん、連夜く~~ん!!


連夜:はいはい




 第七話 『玉藻と連夜』



  CAST


 如月(きさらぎ) 玉藻(たまも)


 城砦都市『嶺斬泊』に住む、大学二年生。二十歳。

 上級種族の一つである霊狐族の女性。金髪金眼で、素晴らしいナイスバディを誇るスーパー美女。

 この物語のヒロインであると同時にヒーローでもある。

 長い長い悠久の時の果て、ついに運命の人、魂の伴侶たる宿難(すくな) 連夜(れんや)を見つけ出す。

 そして、二人の本当の物語が始まる。



「いろいろ一緒に考えて、乗り越えていこうね、連夜くん」



 宿難(すくな) 連夜(れんや)


 言わずと知れた本編主人公。

 都市立御稜高校に通う高校二年生。人間族。男性。十七歳。

 周囲のほとんどが敵という環境の中にありながらもそれに負けることなく逞しく日々を生きる。

 魂の伴侶たる玉藻の想いを受け止め、その半身となって生きることを固く誓う。 



「僕を選んでくださってありがとう。僕、精一杯玉藻さんの望みに応えますから」




 龍乃宮(りゅうのみや) 瑞姫(みずき)

 

 龍乃宮(りゅうのみや) 姫子(ひめこ)の腹違いの妹。上級龍族。女性。十七歳。

 姉の姫子に比べるとやや細身ですっきりしたスタイルの持ち主の美少女。

 以前、自分を助けてくれた『祟鴉(たたりがらす)』を慕う。

 が、しかし、その本当の正体は・・



「うわ~~ん、老師ぃ~~!! 連夜が心配ですぅ~~!! 連夜が帰ってこないですぅ~~!! 私、わたし、どうしたらいいんですかぁ~~!!」



 水池(みずち) はるか


 姫子と瑞姫に仕える二人組の従者の一人。中級龍族。女性。十七歳。

 ややぽっちゃり系。一見温和そうに見えるが、実は結構腹黒で策士。情報収集能力はピカイチ。

 姫子、瑞姫、剣児の秘密を知る人物の一人。



「そうねえ。宿難くんが絡まないとほんとに聞きわけがよくて、頭の回転も速い方なんだけどねえ」



 東雲(しののめ) ミナホ


 姫子と瑞姫に仕える二人組の従者の一人。下級龍族。女性。十七歳。

 スレンダーな体系で、西隣にある城砦都市の方言『通転核(つうてんかく)』弁(関西弁)でしゃべる。武術の達人。

 はるかと同じく姫子、瑞姫、剣児の秘密を知る人物の一人。



「姫様、どんだけ残念やねんな」



 ドナ・スクナー


 世界三大種族の一つ『聖魔』族の中の頂点を極めるある種族の女性で、連夜の母親にして、宿難家を代表する無敵の非常識人。

 城砦都市『嶺斬泊』の中のほぼ全ての行政を取り仕切る政府機関『中央庁』のお役人様で、バリバリのキャリアウーマン。

 夫同様に家族のことをこよなく愛しているが、中でも夫のことは、子供達がドン引きするほど絶愛している。

 瑞姫の武術の師匠でもある。


「ひ~こちゃん、なんて顔をしているの。もう、ほんとにしょうのない子ね」




玉藻:連夜くん


連夜:なんですか?


玉藻:わがままばっかり言ってごめんね


連夜:いいんですよ。玉藻さんはそれでいいんです。


玉藻:連夜くん、これからも見捨てないで一緒にいてね


連夜:勿論です、僕のほうこそよろしくお願いします。


玉藻:連夜くん、大好き!!


連夜:あ、ですが


玉藻;へ?


連夜:やっぱり、お酒はもう少し控えてくださいね。


玉藻:ぎゃふん

 

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