表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/56

理想のイケショタがつくれちゃう


この世界は男性だけ美醜逆転した世界。

女性は大きくぱっちりとした目とすっと通った鼻筋、小さな頭と痩せた体が求められるのに対して男性は細く小さな目と丸い鼻、大きな頭とどっしりとした体が美しいとされる。


男女で美の基準がこうまで違うことには慣れないけれど、今の私の状況には好都合かもしれない。

この世界で男装・女装をする人を聞いたことはないし、メイクや染髪すらないみたいだ。


男性は貴族でも髪を短くしているし、女性は庶民でも長く伸ばしているらしい。

服装も男女で明確に違うから、髪を切ってズボンを履いて仕舞えば私が超絶美少女だって誰も気が付かないはず!


実はこの計画は結構前から温めていた。

両親に刺繍の練習をしたいと言って針と糸を貸してもらって、こっそり部屋でズボンを縫い上げた。型紙とか縫い方とか知らないしペラッペラで頼りない出来だけど…。


「めっちゃかっこいい…」

鏡の前でくるっと回ってポーズをとる。ツヤツヤした生地のシンプルなシャツと紺色のフレアパンツ。髪はバッサリと切って頬にかからないくらい。


透明感のある真っ白な肌に長いまつ毛が影を落とし、形の良いパーツが小さな顔に人形のようにお行儀よく収まっている。手足は伸びやかで、成長期特有の絶妙な四肢のバランスが目を引く。

「顔が良すぎる」

鏡の中の私は物語の王子様のようだったし、悪戯好きの妖精のようでもあった。


「男装って…楽しい!!理想のイケショタが作れちゃうなんて。」

「これは極めたくなるわ」

久しぶりにワクワクして仕方ない。

もっと色々試したいけれど道具も布地も足りないし、材料集めを目標に明日は町に降りてみよう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ