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あの日のソフトクリーム

 

 週末の午後、僕は友人と一緒にドライブを楽しんでいた。昼食にラーメンを食べた後、なんとなく甘いものが食べたくなり、軽いデザートを楽しむことにした。


「ソフトクリーム食べたいなぁ」と友人がつぶやく。


 彼の一言に、僕は即座にドライブスルーに向かうことを決断した。目指すはおなじみのマクドナルド。そう、あのソフトクリームだ。


 正直言って、マクドの●ナルドのソフトクリームには個人差がある。作り手によって出来栄えが微妙に違う。完璧な渦巻きが美しく整っている時もあれば、ちょっと崩れていたり、見た目が不格好な時もある。

 だが、僕はその崩れている方も好きだった。なぜなら、崩れた時の方がソフトクリームの量が多い気がして、何となく得した気分になるからだ。


 車をドライブスルーの列に並べ、順番を待つ。


「どうかな、今日はどっちのソフトクリームが出てくるかな?」と友人に尋ねる。


「綺麗な方も、ちょっと崩れている方もどっちもいいよな。俺は食べるのが好きだから、崩れている方が好きだけど……」と彼が笑う。


 やっと窓口にたどり着き、ソフトクリームを2つ注文する。少しドキドキしながら、どんな出来栄えのソフトクリームが出てくるか想像していた。


 そして、店員から差し出したソフトクリームは……ラッキー! どちらも少し崩れていて、今にも垂れそうだ。


「おぉ、いい感じだ!ほいよ!」と僕は嬉しさを隠せず、助手席の友人に渡す。


「ありがとう!」と彼も嬉しそうに受け取る。



しかし、その瞬間、事件が起きた。


「えっ、あっ!」


 手渡そうとしたその瞬間、彼の手がソフトクリームにぶつかり、一つがスローモーションで落下。ポテッという音を立てて、シートの上に沈んでしまった。


「うわっ、ごめん!やっちゃった…」と彼が困惑する。


「いや、ちゃんと見ずに渡した俺のミスだよ」と僕も思わず苦笑い。



 落ちてしまったソフトクリームを見つめながら、どうしようか考えていると、その一部始終を見ていた店員が急に窓を開けて声をかけてくれた。


「 大丈夫ですか? あら……、すぐ新しいの作りますね!」


思わず二人で顔を見合わせた。

「え、本当に?」と驚きの声を上げる。


 数分後、再び店員さんがやってきて、今度はしっかりした渦巻きのソフトクリームを差し出してくれた。



「すごい!完璧な仕上がりだ!」と僕は感謝の気持ちでいっぱいになる。


「ありがとうございます!本当に助かりました!」と友人と笑顔でお礼を言う。


――――――――――――――――――――


 そして、車を発進させて近くの土手の駐車場に停め、外の風景を見ながらそれぞれソフトクリームを口にする。


「やっぱり、これは最高だね」と甘くて冷たいソフトクリームを楽しんだ。


 僕は渦巻きが美しいソフトクリームを。食べることが大好きな友人は、少し崩れた方を…。

 僕たちは互いに、どちらの渦巻きを褒めながら、ソフトクリームを楽しんだ。


「次回はどんな渦巻きが出てくるかな?」


「店員さんも優しかったし、また行きたいね」と友人が笑う。


 そんなことを考えながら、僕たちはまたマク●ナルドのドライブスルーに行く日を楽しみにしていた。


――――――――――――――――――


 ソフトクリーム。それは単なるデザートではない。ちょっとした幸せと予期せぬ出来事をもたらしてくれるかもしれない魔法の一品なのだ。


[-完-]


お読みいただき、ありがとうございます!


ソフトクリームを落として、新たに作って貰ったことは実話です。店員さん、及びマク●ナルドへの感謝を込めて……(※レシートアンケートで公式へ感謝報告済み)

あと前のエピソードの贖罪も含まれております。

この作品を読んで、もしソフトクリームが食べたくなったら、下の☆マークや (*´﹃`*)とだけコメントいただけると励みになります。


改めて、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

(真希ひろい)





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