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うさぎと亀と豚

作者: 夕暮れの家
掲載日:2024/07/11

昔、昔、ウサギと亀と豚がいました。


「俺っちはかけっこが得意だ!」


ウサギさんは自慢げに言いました。


「僕だって負けないよ~」


亀さんは間延びした声でふんすと言いました。


「ぶひぶひ、今日のために研究してきたぶひ、拙者の成功は約束されているぶひ!」


豚さんは自信満々に言いました。


「じゃあ、約束通りあの山の頂上までかけっこだ!」


「負けないよ~」


「ぶひぶひ、拙者がビクトリーぶひ」


三人の前にはぐねぐねの山道が広がっています。


「三人のかけっこ勝負だって」


熊さんやリスさん、小鳥さんなど森の動物たちが応援にかけつけました。


「いちについてよ~い、ドン!!」


ウサギさんはビーンと飛び出します。


亀さんはゆっくり、ゆっくり山道を登ります。


豚さんは美しいフォームで山道を駆け上ります。


「ぶひぶひ、マラソンランナーのぶひ蔵のかけっこ入門動画を観たぶひ、フォームは完ぺきぶひ」


しかし、ウサギさんは瞬く間に山道を登っていき、遂には見えなくなりました。


「ぶひぶひ、焦る必要はないぶひ、自分のペースを守ることが大事ぶひ」


豚さんは美しいフォームのまま必死に駆け上がって行きます。


「皆、早いなぁ~僕も負けないぞ~」


亀さんはのっそり、のっそりと最後尾から追いかけます。


ウサギさんは半分まで走った後、後ろを振り向きます。


「俺っちのスピードに二人ともついて来れなかったな、ちょっとやーすも」


ウサギさんはぐーすかぐーすか寝てしまいました。


ピピピ!


電子音が鳴ります。


豚の腕に付いている時計が鳴りました。


「ぶひ!時間ぶひ。最新の研究では25分働いて5分休憩が一番効果を発揮するぶひ。休憩ぶひ!」


豚さんは道端で座ると目を閉じて休み始めました。


「休憩には瞑想が一番ぶひ」


豚さんは瞑想を始めました。


亀さんはゆっくりゆっくり自分のペースで駆け上がっていきます。


「はぁー疲れた。でも後もう少しだ。頑張ろう」


ゆっくり、ゆっくり進んで行きます。


ピピピ!


電子音が鳴ります。


「ぶひ!休憩は終わりぶひ。また走るぶひ。でもウサギはどこまで行ったぶひ。このままで追いつくぶひか?何か良い方法はないぶひか」


豚さんはスマホを取り出してGoogleで検索します。


「いい記事を見つけたぶひ!ビジュアライゼーションぶひ!ウサギに勝って一番になっている自分をイメージするぶひ、そうすれば勝てるぶひ!」


豚さんは目を閉じてその場でイメージで一番になっている自分を想像し始めました。


「はぁ、はぁ、疲れた。でも後少し、後少しだから頑張ろう」


亀さんはゆっくり、ゆっくり進んで行きます。


挫けそうになっても遠くから聞こえてくる森の動物さん達の応援の言葉を聞き奮起して頑張ります。


「ぶひぶひ、これで勝てるぶひ~」


「ぐが~」


ウサギさんと豚さんが立ち止まっている間もコツコツと進み続けます。


山頂前の最終コーナーに姿を現したのは・・・。


亀さんでした。


「わぁー亀さんが一番だー!」


頂上にいた森の動物さん達が盛り上がります。


「がんばれー亀さん!」


亀さんは長い道のりで体はボロボロでした。しかし、皆の声援を聞きゆっくりゆっくりとゴールまで進んで行きます。


「やばい!寝過ごした!」


ウサギさんが起きました!


ビューンと風を切りウサギが山を駆け上ります。


アッという間にウサギは亀さんに追いつきます。


果たして一番にゴールするのは・・・。


「亀さんの優勝だー!!」


鼻差で亀さんが一番乗りでした。


「くっそー」


ウサギさんが膝をつき落ち込みます。


「一緒に走ってくれてありがとう、楽しかったよ」


そういうと亀さんはウサギさんに手を差し出しました。


「次は負けないからな」


と言い笑顔でウサギは手を握りました。


両者の健闘を称え、頂上は拍手で包まれました。


「ところで豚さんは?」


豚さんは・・・


「ビュジュアライゼージョンだけでは勝てないかもぶひ、他の成功者の法則から学ぶぶひ!」


スマホを熱心に見ながら勉強中でした。


おしまい。

お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

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