表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/5

第2話 攻撃魔法で人を助ける

 「ありがとうございます!これで助かるわよ。スコムちゃん」


 私ならできる。アタッカーSランクの私なら。


 「マイクロファイヤー」


 通行人の皆がこう思ったことだろう。

 (え?ヒールじゃないの?なんで攻撃魔法?)


 だがスコムの顔色が徐々に良くなっていくのがわかった。


 「──ママ…」

 「スコムちゃん!!」


 何と、驚く事に意識を取り戻した。


 「よかった…ありがとうございます!お代はこれで足りますか…」


 そう言って渡してきたのは金貨1枚。

 10日は良い宿で泊まることができる代金だ。高すぎる。


 「お題なんていりませんよ。わたし、ヒーラーですので」



 私は宿を取り、外は明るいが眠ってしまう事にした。


 「明日から頑張ろう」


 ◆


 次の日、ドアをコンコンとノックされたので開けてみる。


 「私は騎士団長だ。城へ来てもらいたい」

 「えぇ…」


 ということで城に向かった私は、いきなり王室へ連れて行かれ、話を聞かされた。


 「あの有名なAランクパーティーを追放されたんだってな。それで再び登録し直したらSランクだったとか。あ奴ら『世界の誓い』は見る目がないな。どうだろう。国王直属の『特殊騎士団長』になってくれんかの」


 「えぇえええええええええええ!?」


 騎士団長の顔が青ざめた。

 「しかし、こんな追放された無能を最重要戦力である特殊騎士団の団長というのは些かおかしいかと思われます」

 「お前は黙っておれ!」


 「くっ」

 騎士団長は顔を歪めながら黙り込んだ。


 「どうだ?入らぬか?」


 「ま、まぁ…良いですけど…」


 「そうか!それは良かった。ではこちらへ案内する」


 王に連れていかれた場所は訓練場だった。

 「では交流を深めるのだぞ」


 そう言って王はどこかへ行ってしまった。


 「ちっ、何でこんな奴が俺より偉いんだよ」

 そう言って唾を吐いた騎士団長は、10本のクナイを私に投げつけてきた。


 「はっはー!これを捌き切るためには1秒間で10回は正確に剣を振れないといけないぜ!怪我をしてさっさと辞めちまいな!」


 「ふ、ただ1秒間に10回正確に剣を振るだけで良いんでしょ?」


 「キンキンキンキンキンキンキンキンキンキン」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ