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野望、潰える。

 アンドレアはイーサンに向かっていった。それに対しイーサンは杖に呪文を唱えた。するとアンドレアの足下から手が2本生え、両足を捕らえた。


「なに……?! 」


「ウィヒヒヒ……驚いたかィ。まあ、魔道士なんてめったに見るもんじゃ無いからねェ……。じゃあ、次はこうだよ」


 イーサンは杖先をアンドレアの方に向けて、ブツブツ言うと、光線が放たれた。


「チッ! 」

 アンドレアはそれを双剣で受け止め、前に倒れ込みながら足を捕らえていた手を2つ切り、転がり込んだ。


「フン。少しはやるようだねェ……だが、こいつはどうかな。ウィヒヒヒ……」


 イーサンは杖の頭を両手で祈るように持ち、地面に突き刺した。すると、2体の人型のデカいバケモノが現れた。


「なんだ……こいつら……」


「ウィヒヒヒ……。そいつらは私の作り出した下僕だよ……。もっとも、チャンプル程の強さはないけどねェ…-。だが、2つなら十分だろ!! 」


 バケモノは同時に殴りかかってきた。しかし、スピードは遅い。これなら、簡単に避けられる。


「攻撃を躱すのは簡単だって思ってないかィ……? 残念だけどね、そうはいかないよ! 」


 イーサンは杖から緑の触手を伸ばしてきて、俺を捕まえた。


「何?! 」


 バケモノ達が振りかぶる。不味い。これじゃ避けられない…。


 バキバキバキ!!!


「がはっ……」


 ドシャー!


 モロに喰らった。結構痛えじゃねえか……


「アンドレア! 」


 アリシアが叫ぶ。ここで負ける訳には行かねえ……。

 すぐに立ち上がり、向かっていく。バケモノ達に対してそれぞれの剣で対抗する。しかし、流石にこいつらに対してパワーの分が悪い。徐々に押されていく。


「さっきまでの威勢はどうしたんだィ? ホラ、もう一度だよ! ウィヒヒヒ……」


「同じ手は食わん! 」


 触手に備えて剣を構えた。しかし、触手は伸びてこなかった。そればかりに集中していたので、バケモノ達のパンチを認知出来なかった。


「ぐおぁ!! 」


 地面に叩きつけられた。


「ちくしょう……。あの婆さんめ……」


「同時に相手するな! 一体ずつ片付けろ! 」


 突然ガードナーの指示が飛んだ。いや、アドバイスしてないで加勢してくれよ……。でも、このまま殴られ続けるわけにもいかないし、集中するか。


「ホントはこのまま見逃してやっても良かったんだけどねェ……。儀式の邪魔されたから今日が坊やの命日だよ……。ウィヒヒヒ……」


「墓を建ててくれなくてもいいぜ。明日からも生き続けるからな」


「フン。殴られたダメージでアタマがいっちまったのかィ?! 」


「今までは婆さんのターンだったが、これからは俺のターンだ」


「威勢だけはいい坊やだねェ……。ウィヒヒヒ……」




「なかなかパワーがあるギンな。ヌシよ」


 渋い声で銀吾朗は言った。どうやら、戦闘中は声が渋くなるらしい。


「ワシはパワーだけが取り柄でな。テクニックなどには縁がないギンよ」


「チャラァァァ? 」


「まあ、ヌシには理解できない言葉かもしれないギン」


 銀吾朗とチャンプルは殴りあった。チャンプルもパワーしか使えない分そのパワーは相当なものだが、銀吾朗のそれも凄まじい。銀吾朗の身体は豆のようだが、その豆みたいな身体には相当のエネルギーが蓄えられているのだ。

 沢山の情報を保持しているのに、なぜこのパワー一辺倒な戦闘スタイルなのかは誰にも分からない。ただ、彼はパワーで負けたことがないのだ。


「チャラ! 」


 チャンプルは口から火の玉を吐き出した。


「そうきたギンか」


 銀吾朗は火の玉を右ストレートで対応し、消し去った。


「チャラ? 」


「きっとヌシは火の玉を拳で消す輩に会ったことがないのだろう。だが、これがこの銀吾朗の戦闘なのだギンよ。」


「チャラァァァ!!! 」


「もう終わらせるギンよ。身体も温まってきた」

 チャンプルは長い舌を出し銀吾朗の身体を捕らえた。


「チャラァァァ!!! 」


 拳を後ろに引く。


「だがら、これがワシのスタイルだギンよ。逃げない。代わりに、傷ついても正面から粉砕するギン!!! 」


 銀吾朗も右の拳を引く。


「チャラァァァ!!!! 」


「遅いギン! メガトンパンチ!!! 」


 銀吾朗の右ストレートがチャンプルの頬を捉える。拳はメリメリと食い込み、チャンプルの首を吹っ飛ばした。


「ギン! 」


「なんという戦闘だ……」


 歓喜のアリシアと、呆れた顔のガードナーである。


「おい、アンドレア。こっちは終わったギンよ。そっちも終わらせるギン」


 声が元のソプラノに戻った。




 うるせえなあ。そっちはサシだけどこっちは複数だぞ。アンドレアはそう思った。


「しょうがねえ。婆さんよ。さっきも言ったが、もう俺のターンにするぜ。まだ埋められるには早すぎる」


 アンドレアは片方のバケモノに向かっていった。


「そうはさせないよ! 」


 イーサンはまた触手を取り出し、他方のバケモノもアンドレアに殴りかかった。

 アンドレアはバケモノの近くに接近した後、回り込んだ。


「何?! 」


 触手がバケモノを捕らえ、そしてもう一体のバケモノがバケモノを殴る。同時にアンドレアも最初に向かっていったバケモノを双剣で切り落とす。


「オンギャアァァ!!! 」


 と叫びそのバケモノは消滅した。


「やるじゃないか……。ウィヒヒヒ……。だがね、そいつはまた創り出せばいいのさ!」


 イーサンはまた杖を祈るように持ち地面に突き刺し、同じバケモノを創出した。


「今度は、そいつと合わせて三体だよ……! ウィヒヒヒ……」


 これじゃあ埒が明かねえ。そう思って、早くイーサンを倒すべきだと考えた。この時、アンドレアにはある疑問が生まれていた。


(なんであの婆さん、呪文を唱え続けて攻撃してこないんだ……?)


「一度、試してみる価値はあるな」


 そう言うと、さっきと同じようにバケモノに向かっていった。同じように触手を伸ばされ、捕まって、バケモノに殴られる。今度は双剣で受け止めた。そしてもう一度、同じようにする。


「そうか。分かったぜ婆さん。この勝負、俺の勝ちだ。」


「何言ってるんだい? しょうがないねェ。もっとそいつらを出現させるよ! 」


「それが婆さんの命取りだ! 」


「なんだって? 」


「婆さんは呪文を唱えた後、5秒ほど動けなくなる。」


「し、しまったよ! 」


「終わりだ! 婆さん! グローチェ・ルーチェ!! 」


 イーサンを十時に斬った。


「カハッ……」


 イーサンは血を吐いて地面に倒れ込んだ。


「アンドレア! 」


「やったぜアリシア。これで村の人も安心できる」


「アンタ、怪我は大丈夫なの?? 」


「心配してくれるのか。いい所あるじゃねえか」


「なにそれ。アンタ、私の事なんだと思ってるの? 」


「生意気なガキだよ」


「傷口、塩塗るわよ」


「それはやめてくれ……」


「でも、お疲れ様」


「ああ、ありがとう」


 やりとりをガードナーと銀吾朗は眺めていた。なんだろう。早くしろって言われてるみたいだ。


「よし、じゃあ村に戻るとするか」




 帰ろうとすると、


「おのれ……。私の、不老の夢が……」


「子供達を婆さんの野望とやらの犠牲にする訳には行かない。村の人が、心配してるんだ」


「そうかィ……。なら、子供達は好きにしな……」


「今回の事は村の人に伝えておく。二度とこんなことがないように、婆さんにも村に来てもらう。その後どうするかは、村の人次第だ」


「しょうがないねェ……。じゃあ、私もおぶっておいき」


「なんでだよ……」


 結局子供達だけでなくなぜか事件の元凶のイーサンもおぶる4人であった。



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