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方言版 津軽藩以前  作者: かんから
野崎村焼討 元亀一年(1570)初冬
50/105

火は放たれた 4/5

 (あけ)くでったら(/\)だ鳥居の真下、万次とその野郎ども(あらんど)が面松斎()出迎えた。面松斎はいぶがすく()ったが、とりあえず挨拶()する。万次は面松斎()ゃべっ(/\)た。


 「すばらぐ、わあのそば()いろ。」


 最初、意味が分からねかった。


 「占い稼業はすてもいばって……わあの目の届ぐどごろがら離れるな。」


 そう聞かされると、野郎たち(あらんど)が面松斎の腕()つかむ。“何が為か” と問いただすと、万次はしゃべっ(/\)た。


 「……それば(/\)占ってめへえ(/\)。」


 面松斎は(めえ)まで暮らしちゃあ()小屋(かまど)まで引っ張られ、(ふと)()足蹴りまでされだ。


 “よからぬことが起きるのではないか”


 そう、直感すた。


 “……ここには道具がある。筮竹を持つ。当たるも八卦、当たらぬも八卦……”



 本掛……震為雷


 これば、どう捉えでばいいべ。第一これは()のことか、万次らのことか。考え方(ふと)つでたんげ(_/)異なる。


 “……ひとつ言えることは、大きなことがこれから起こる。かもしれない”


 どこまであたるかは、定かでね()(わあ)が一番わかっちゃあ()


 ふと、昔の八卦()()い出すた。為信()占った時に出た本卦は“風雷益” ……結果とすてい方向()いったが。もす “震為雷” が為信と関係あるのなら、(なん)()示すべか。奇遇にも“為” の字が入ってら()


 何にせよ、当分は為信ど会えね(/\)。為信も高山稲荷()(ちけ)けね()


 “……もしや、それが狙いか”


 ということは、為信の身さ(\/)何か起きる。

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