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方言版 津軽藩以前  作者: かんから
偽一揆 永禄十二年(1569)正月
5/105

初めての策謀 4/5

 為信は問う。それはどった(_/)意味だかと。


 面松斎は(ふれ)え本っこ()開き、文字()指す示す。


『……誠がありて恵み深きならば、問ふまでもなく大いに吉。誠がありて徳を恵むのなれば、民も信頼す……』


 "元より私は為信の才覚を信じている。……決めた。どうとでもなれ。為信と心中する"


「為信様。この儀、他国者の民にとって大変利益があります。我らのことを気にかけてくださる殿でございます。……皆に協力するように話してみます。」


 面松斎は手()つき、為信()向かってひれ伏すた。為信は家来にもこった(_/)ことば(/\)されたこと()がね()たんげ(_/)(あわ)くふためいだ。


 「面松斎殿……そった(_/)ことば(/\)されると困る。」


 面松斎は(つら)()あげた。んだば(/\)……まんず為信は困った顔()すてら。これでもかという顔っこ……。おもわず笑ってまった( ̄\)


 為信も最初は “(なん)がおがすい()” と()ったばって()、つられで笑ってまった( ̄\)。二人の楽すげな声は(がわ)りまで聞けた。


 外にでると、雪がちらつき始めちゃあ()。すばれる冬がやってくる。今年はむったどより(おせ)え。


 面松斎は、(けえ)る為信の後ろ姿さ声っこば()かけた。


「 “風雷益” でございますれば、私欲に走るような真似をすればたちどころに運を失います。くれぐれも正しき鏡を忘れぬよう。」


 びゅーっと海風が荒れ野()通り抜けて、鳥居や屋台()吹く。今夜(ばんげ)は理右衛門のとこさ(/\)泊まるのだか。舟っこ海()浮かべれば数時間で着く。


"……私も万次様に話さなねば。どのようなご判断を下さるか"


 万次は、的屋の元締め。背中には登り竜の刺青()入れてら()。基本、面白そうな話には乗ってくるばって( ̄\)。すかも今度のことで仲間の命()失うことはね()……はずだ。ふりば(/\)するだけなんだはんで( ̄\)


 彼は仲間らと、稲荷の社殿で賭け事()してら。(なん)もわかんねえ()(もん)だば神聖な場所と()ばって( ̄\)、実は(ちげ)え。生(ぐせ)え、下衆(あらんど)(たが)る荒れた場所だ。


 面松斎は障子()わん()つか()開く。

編集に携わっていただいた方です。ありがとうございました!


津軽弁MC たろっく

@tsugarujuku017


だっじ@etcSORA

@SoraikeYoh

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