表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
方言版 津軽藩以前  作者: かんから
偽一揆 永禄十二年(1569)正月
4/105

初めての策謀 3/5

「ある。」


 為信はすぐに答えた。


「事成るんたば、他国者さも禄ば(/\)けるべ(/\)なあは(/ ̄)うだべ(/\)、面松斎。」


 "他国者が為信の家来になるということ……。彼らにとっては、たいそうな驚きに違いない。しかし……"


「金はどうするので。一揆も何かと物入りですぞ。」


「鯵ヶ沢の理右衛門から借りる。あやづなら他国者()心っこあるべ。(わあ)ども親すい()。」


 長谷川理右衛門……。船問屋である彼は、わった(_/)と他国者()津軽の地()連えてきてだ。為信と同様、他国者の扱い()まねく()()ってら。


「では、為信様は本当に我らを雇えるのですかな。周りの者が嫌がるのでは。」


「心配いらね。(わあ)の手柄でかって、そった(_/)だわごど()ゃべら(/\)せね。」


 "若様よ……そのようにうまくいくものか"



「もし、一揆に失敗した場合はどう責任を取ってくださる。」


 その時は、さらに他国者の立場はまねく()なる。

為信は瞑る。……突然カッとば()目っこ開き、面松斎()訴えた。


「このままでおめら(/\)いのが(\_)。」


 "生意気な…… “おめら(/\)” なんて"


おめら(/\)にすてみれば、進むも地獄、止まるも地獄だ。こごでいいんたば禄()ありづげるだけでね()。しゃべれ(/\)ばわがるんだなど、在来の民はわかるべさ。そっから話しっこ始まるんでねが(\/)。」


 まだ、早口は治んね。



 面松斎は……筮竹()()持った。当たるも八卦、当たらぬも八卦。……占いなど、もともとは為政者が民()従えるための道具に過ぎね(/\)かった。それに、占いの修行などすたこと()。真似てるだけ。


 偽占い師の結果がでる。


 本掛…………“風雷益”

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ