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方言版 津軽藩以前  作者: かんから
石川高信、病没 元亀一年(1570)春
26/105

鉄砲との出会い 5/5

 小笠原は表情()変えねで、(ふと)(こまっ)ただけだ。筒()上さ(/\)向けで、持ち手()変え、為信の方()振り向いた。


「……雪国には、向きませぬ……。」


 ほう、こった(_/)声だった()な。久すく()彼の声()聴いた。……ばって( ̄\)雪国()向かねとは、どった(_/)わけか。科尻はしゃべる(/\)


「火縄は、湿気をたいそう嫌います。夏はいいでしょうが、冬はどうなることか。」


 このあたりは、体が埋もれるほど積もる。そった(_/)欠点まねことがあるばって( ̄\)……、為信の決断は変わんね


 「小笠原殿……火縄()()へで()けね()が。」


 科尻ど鵠沼は、“いやいや殿にそのような恐れ多い……” ど、小笠原()()やる。小笠原はだまって、首ば(/\)すんとも動がさね。


 傍らで話っこ()聞いだった(/\)面松斎は、為信のために口()添えた。


 「ますます、他国者は認められましょうな。」


 科尻と鵠沼は口ば(/\)すかめ、考え込む。そうすてら(/\)うちに、小笠原は……


 「……主命なれば……なんなりと。」


 為信は喜ぶ。面松斎も、まるで(おんじ)のことかのように嬉すかった。対すて科尻と鵠沼は(くれ)え顔っこ。この二人はいってえ、(なん)()企むんだか。


 ……為信は、気持ち晴れた(あずまし)ままに城さ(/\)(けえ)った。が、肝心なことば(/\)忘れてらの()気付く。かがの戌姫だ。


 次第に外は(くれ)くなり、お日様はお山の向こうさ隠れるようとすてら(_/)。……為信は、密かに居間()向かう。


 ……戌姫は、歳の離れた(おんじ)二人と鞠で遊んじゃあ。コチラさ気付いだばって( ̄\)……つれねぇ。


 顔ば背けたまま、“おがえりなさいませ” としゃべる。為信は “うむ” とだけしゃべり(/\)、隣()(ねま)った。為信は “鼎丸、保丸” と呼ばる。二人はここさ(つら)っこば向けるばって( ̄\)わん()つか()怖がっちゃあか。


 戌姫は、二人()抱き寄せた。


編集に協力した方です。ありがとうございました!


津軽弁MC たろっく

@tsugarujuku017

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