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方言版 津軽藩以前  作者: かんから
石川高信、病没 元亀一年(1570)春
23/105

鉄砲との出会い 2/5

 ひらりと一枚の紙、為信の元さ(/\)飛んでった。自然とまなこがいく。


 ……そこさ、筒状の何物かが描かれちゃあ。


 「これはなん()なん()ず。」


 為信は問う。眉間()()よせて、いまだ理解すて()いね()様子だんた。


 科尻は渋々ながら答える。


 「……火縄でございます。」


 火縄だが。聞いたことある。なんでも中央では戦()取り入れてら()と聞く。


 そのとき、後ろから鵠沼がやってきた。


 科尻は “こちらは殿よ” と耳打ちばす()、科尻と(_)ずく()かすこまった。為信はあばら屋の中()通され、談義っこ始まる。


 為信はしゃべる(/\)


 「ながながの……火縄は(たけ)えとこで、こった(_/)田舎さは手に入らね。ばって( ̄\)ろ、こごさその図面がある。()しちゃ(_/)あんだな()。」


 科尻と鵠沼はつらば見合わせる。なんぼかまねく()ってら()ような。


 「いえ……後学の為でございます。将来、殿のお役に立てるよう、知識だけでもと入れていたのです。」


 それはあっぱれなこと。


 ……為信は、まず()まず()と図面()る。


 “……いまいぢわがん(/\)ね。実際に手に取ってみてえのお”


 ここで鵠沼は恐る恐る為信()訊ねる。


 「為信様……なんのご用件で参られました。」


 「うむ。小笠原殿()、面松斎殿ど会えるように席ば設げでほすい()ど願うづもりだったばって。」


 科尻は答える。


 「確か……面松斎は鯵ヶ沢に移ったはず。」


 彼の占いが評判となり、大家主からめせば出させてもらったという。


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