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方言版 津軽藩以前  作者: かんから
偽一揆 永禄十二年(1569)正月
2/105

初めての策謀 1/5

(ばんげ)(おせ)く、闇っこ(ふけ)え。西から海風が荒れ野()吹付(ふつ)ける。そった(_/)場所だばって、賑わってら( ̄\)一角がある。


……ここは津軽、高山稲荷。


 祈祷師や的屋が(たが)って、市場()負けねんた(ふと)()呼びよせてら()。はぐれ者もわった(_/)といて、必然と“他国者”の寄り添う場()なった。


 特にここは港町の鯵ヶ沢さも()(ちけ)く、他の神社仏閣より(ふと)っこ集ま(たが)る。鳥居の数は京の伏見稲荷にも負けね。屋台の後ろ側()()っけな石の祠ががっぱどあり、それら(ふと)(ふと)つに決すて(_/)報われね人々(ふとびと)()いが詰まってら。



 とある小屋で、為信はこそら(_/)っと()他国者としゃべる。ござさ(/\)胡坐()かく。髭ば(/\)きれいに剃っちゃあ()その(つら)っこは、若いものだんた( ̄\)様ば(/\)際立たせでら。


 すかも、まんだ二十歳さも()なってねえ。あたりめだばっ(/\)て、何か()なすえたこともね()。でったら(/\)だ自信もね()


 「面松斎殿……こんたびは、不幸だったの。」


 対座するのは面松斎、他国者だ。


 「いえいえ……我らに気をかけていただいているだけで十分でございます。」


 出身は上州沼田だと。こっちさ(/\)たどり着いてからは、占いの真似っこば(/\)すて()暮らすちゅう()


 「すて()……面松斎。」


 わん()つか()おどおどすい()こと。


 「なんぼか(/\)ゃべっ(/\)てらはんで()、おべでらべ(/\)……。家中でのわの()立場()。」


 為信は認められてね。義父(とっちゃ)が死んで家督()継いだばって()、あくまで期限付き。十年もせば(\/)、義父の息子(わらし)()()ねば()まいね( ̄\)婿(もこ)養子ってのは肩身の(せめ)えきゃの。


 そった(_/)こともあって、実権は家来衆握ってら()自分(わあ)は単なるお飾りだ。


 面松斎はしゃべっ(/\)た。


「ええ。存じております。在来の民、他国者を分け隔てなく接してくださる殿でございます。何なりと相談にお乗りしますよ。」



 為信、最初の戦。それは面松斎()説得すること。


編集者一覧です。ありがとうございました!


もり@ネリスキー

@yuunaoi


津軽弁MC たろっく

@tsugarujuku017


だっじ@etcSORA

@SoraikeYoh


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