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方言版 津軽藩以前  作者: かんから
鹿角合戦 永禄十二年(1569)秋
19/105

南部の跡継ぎ 3/5

「……んだ、西さ(/\)()まわすべ。」


 “この城の兵はわん()つか()だ。どぢみぢ援軍の到着前に落ぢる”


 “すると……どんき(_/)(はえ)ぐ、落どせるか”

 

 “そんだ(_/)。九戸の伏兵はきっと、南側の川()回ってくるびょん()。だばってあらんど( ̄\)は姿()隠せね……”


 “森である分、いいんたな”


 諸将らは議論()深める。



 ここで、信直は立ち上がった。


 「(わあ)自ら首ば(/\)とった方が、大殿さ働ぎがげなるべ。政信は北がら城の正面()向がいへ。」


 

 “えっ……。だば兄上は……”


 “伏兵どすて、西より城さ(/\)る”


 

 大光寺は慌でで静止すた。


「殿自ら……御身ねぐば、家督も継げねべな。」


もすも()がございますれば”


“一度ぐれえ死地()ぐぐ()らね()ば、でったら(/\)だ成果は得られん”


 

 信直は(がわ)()睨む。そすて大声で(さか)んだ。


「誰がいるんだな。(わあ)づでえ()くものは。」


 

 為信の決断は(はえ)かった。真っ先に手()あげる。ほかに手()あげる(ふと)いね()。信直は為信()(ちけ)づき、肩()叩く。“よろすく()頼む” としゃべり、その場()後にすた。

 政信はおろおろとすばす(\/)、大光寺は無言。諸将らは為信に “ぐれぐれも殿さ大事なきように” と励ますば()おくった。


 ……為信は、自陣()戻る。小笠原は家来衆の末席で、なまこば瞑って(ねま)ってら。無の境地とでもいうべきだか、手柄()立てることだけが彼の頭の中()あるのだろう。

 

 為信は指示()出す。


 「皆々、大浦兵は田子様ど共に(かでて)()進めるごどさなった。早速だが出陣する。」


 ……為信は大任()仰せ預かった。森岡は小笠原()わん()つか()で、すぐに(つら)()戻す。


 ……お飾りの主の元、兵らは我先にと付い(かで)てった。

編集に関わった方です。ありがとうございました!


まほまほ

@3IVOZTQ5pxedz57

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