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方言版 津軽藩以前  作者: かんから
大光寺の戦い 天正四年(1576)正月
100/105

天地否 4/5

 家来ら、わけわかん(/\)でら()。それは(くれ)()筆の跡がたんげ(/\)散りばめらってろ、雨っこ横なぶりに降っちゅう()ようにも()える。ただすこれと地獄、どう関わるんだか。


 和尚は肩の間から分け入り、ずっくりとそれば(/\)()つめる。そこさ(/\)人間(ふと)や鬼といった形でねく(/\)、ただただ同ず模様が続くだけ。


 “……涙っこだ(/\)んた”


 為信は頷い(こまっ)た。


 “こったに(/\)、優すい()世界はねえ(\/)べさ()


 (わあ)は死んだっきゃ()地獄行き。そう為信は()てら()たんげ(_/)(ふと)()殺め、誑かすた。これからもそうだびょん()。本心とは(ちげ)()と分けてら()ばって()……最近では同ず人格だと()えてくる。二つの(なん)かがまずりあい、(ふと)()なった。


 和尚はしゃべっ(/\)た。


 “神仏()頼りへえ()


 為信は首()振る。


 “これが、(わあ)の定めだ”


 いまさら、曲げるわけ()いかね(/\)


……その(ばんげ)、為信は沼田と集う(たがる)。ふと、昔の名で()ばる。


 “面松斎”


 沼田は “懐かしい響きですな” とわん()つか()笑う。


 「して、次にどのような手を打ちますか。」


 急に現実()戻されてまった()。為信は答える。


「田舎館の千徳分家()討ぢ、浪岡も併合(がめ)る。」


 沼田は腕組み()すて、唸りながら(おも)やむ。


「田舎館はいいとして浪岡となりますと……安東をどうなさいます。」


 安東氏と浪岡北畠氏()は婚姻関係がある。浪岡()攻めるんだば()すなわち、安東との手切れ()意味する。為信も考え込んだばって()……今夜は(ふけ)く想うことが難すい()。手|ば大きくたたき、沼田()とあるお願い()すた。


 ”(ふと)づ、昔の様に占ってけねか(_/)

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