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"僕"とデート

 ピロピロッ


 ピロピロッ


 ピロピロッ


 「うっ、ふぁ〜ぁ」


 嗚呼、今日は月城先輩とのデートの日。え、なんでそんなに機嫌が悪いって?そりゃあそうだろ。でぇとなんて吐き気がする。逆にあんなトラウマを植え付けられて誰がでぇとなんてしたくなるんだよ。確かにトラウマを植え付けたのは月城先輩ではないがそれでもなぁ……


「とりあえず、準備するかぁ〜」


 その後、僕は色々な準備をして月城先輩との待ち合わせ場所に向かった。


 えーとぉー集合時間は確か10時のはず。30分前に着いたのに、なぜもう月城先輩はいるのかなぁ?


「えーと、月城先輩」


「あ、颯くん!」


 月城先輩は僕を見た瞬間パァッと顔を明るくし僕の方へ向かってきた。


「す、すみません月城先輩。待ちましたか?」


「ううん、今来たとこだよ」


 ほんとかなぁと心の中で思いながら僕は言った


「行きましょう、月城先輩」


「……ね、ねぇ颯くん」


「どうしましたか?」


「き、今日はデートなんだし、名前で呼んでくれない?」


「うぇっ?……わ、わかりました」

「行きましょう、彗さん…」


「ーーっ!」

「は、はいぃ…」


 あれ、なんか反応おかしくね?


 まぁいいや。そして今日彗さんが着ている服……美しすぎるな。魅力があるってゆうか、迫力がすごい。上はノースリーブで下は大花柄のロングスカート。存在感のある大花柄のスカートは大人ぽっく、とても魅力的だ。


「……でねどこどこがね、って颯くん聞いてる?」


「あ、あぁ、すみません。ぼーとっしてました。」


「あ、もしかして、私服姿の私に見惚れてた?」


 ニヤニヤしながら彗さんは僕に聞いてくる


「は、はい、ちょっと彗さんがいつもより綺麗になって魅力的だから見惚れてました」


「ーーっ!」

「か、揶揄ったつもりなのに逆に私が恥ずかしくなったじゃん!」


「す、すみません」


 ちょっと気まずい感じになりながらも、僕らは世間話をしながら街をぶらついた。


「あ、ねぇねぇ颯くん、あそこ行かない?」


 彗さんが指をさした方にはゲームセンターがあった。確かに最近行ってなかったらからいいかもな


「ゲーセンですか、いいですね行きましょう!」


 そして僕たちはゲームセンターの中に入った。


「わぁ!面白そうなの色々あるね」


「そうですね。あ、あれやりませんか?」


「あぁ!いいねぇ、あれやろっか」


 僕が誘ったのは太鼓の熟練。内容はリズムに合わせて太鼓を叩き、高いスコアを出すゲームだ。


「これで私が勝ったらアイス奢ってよ!」


「ふっふっ、僕に勝てると思ったら大間違いですよ。その勝負受けて立つ!」


 【結果】


 月城 彗 フルコンボ

  橘 颯 0コンボ


「なぜ負けたんだ」


「逆にその実力でなんで勝てると思ったの?」


「この俺が負けた…」


「まぁ勝負は勝負だからアイスはちゃんと奢ってね!」


「まぁ男に二言はないですからね」


 そのあとは彗さんと一緒にシューティングゲームをやったりレーシングゲームをやったりなど楽しい時間を過ごしていた。


『あれ、なんか楽しいな』


 心の中でそう思いながらも、口には出せなかった。なぜなら、まだ復讐は終わってない。僕は復讐をするまで気を緩めてはいけないんだ。そうやって自分の気持ちを封じ込めるようにしていると、僕の顔を見ていた彗さんが言った。


「颯くん、私の前では猫を被らなくていいだよ」


その言葉を聞いてズキッと心が痛んだ


「颯くんが最近、みんなの前で無理をして猫を被ってるのは知ってるよ。だから私の前では普通の君として私に接してくれない?」


「そんな…に、わかり……やす…かった…ですか?」


 あれ、なんで"俺"泣いてんだろ。涙が溢れ出して止まらない


「場所、変えよっか」


「はい…」


 "俺"はゲームセンターを出て近所の公園に来ていた


「………」


 彗さんは公園に着いても何にも聞こうとしなかった。それが妙に心地よくてまた涙腺が緩んだ


「彗さん、"俺"ずっと辛かったです」


「そうだねずっと辛かったよね」


「"俺"、大切な人に裏切られて全てが嫌になったんです。気持ち悪くて、吐き気がして、死にたくなって、全てが壊れてしまえばいいのにと思っていました。」


「………」


 彗さんは黙って"俺"の話を聞いてくれた。


 そして彗さんは口を開いた


「颯くん、私はあなたのことが好き、大好き」


「え?」


「だから待ってる。ずっと、ずぅーと返事を待ってる。だから私の前では素の自分を出して!」


その声は震えていてそしてその声は勇気を振り絞った声だった


「わかりました」と僕はいい続けて言った


「"俺"はまだやらないといけないことがあります。だからそれまでは彗さんの気持ちには答えられません。ですがそのやらないといけないことが終わった後、僕にナンパでもしてくれませんか?」


 その僕の返答に彗さんは可笑しそうに笑った


「わかった。颯くんのやることが終わったらナンパしてあげる!」


  そう告げた彗さんの横顔は、闇に堕ちた俺を照らしてくれる光に見えるほど美しかった。


「颯くん、じゃあ次はどこに行きたい?」


「そうですねぇ、じゃあホテルとかに行きますか?」


「もう!揶揄わないでよ!」と言いながら照れている彗さんの顔は僕の救いだった



 彗さん、いや"彗"少しでも"俺"に希望の光を照らしてくれてありがとう






「彗、ありがとう」






「ーーっ!」

「う、うん…」

 



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