僕と梨花
ハイキングが終わって宿に戻ってきた僕たちは一度、荷物などを整理した。この後は野外炊飯まで自由時間なので僕は梨花と合流していた。
「梨花〜準備は順調か?」
「順調よ」
その言葉を聞いたと同時に僕は前から思っていたことを梨花に話した。
「そうか……なぁ梨花、僕は君をほんとうに信じていいのか?」
「突然なにを言い出すの、当たり前じゃない」
僕はずっと怖かった。梨花にまで裏切られたらどうしよかと思い悩んでいた。すると梨花は語るように話し出した。
「私はね、多分あんたの裸の写真を撮らなくてもあんたのことを信じていたと思う。私とあんた似てるもの」
そうだったのかと僕は思いながら聞いた。
「じゃあ梨花、僕は、ほんとうに君のことを信じていいんだな?」
「えぇ、元々私はあなたが私のことをまだ完全に信じれてなかったことは知ってる。」と言いながら梨花は言った。
「それを踏まえて言うわ、"颯"」
「颯、私を私の全てを信じて」
梨花は髪を上げながら堂々と言った。そしてそれを見た俺は覚悟を決めてた。
「わかった。"俺"は梨花を信じる」
「そう、ありがと、颯」
「そして、」と続けて"俺"は言った。
「この復讐を手伝ってくれてほんとうにありがとう」
「私からも、ありがと。元々あなたをはめる気だった私に手を差し伸べてくれて」
ギュッ
梨花はそう言いながら俺に抱きついてきた。
「り、梨花!?」
「少しこのままでもいい?」
上目遣いで聞いてくる梨花にドキッとしながら答えた。
「あ、あぁ、いいよ。僕も、もう少しこうしていたいかも」
その後何分たったかわからないが梨花は満足したようにまた、準備を始めた。
中略
「できたわよ」
「どれどれ」
俺は梨花が作ったビデオを見たあとに復讐の内容を話した。
「完璧だよ!じゃあこれをこの前、作った学年のグループナインに送って」
復讐の内容はいたってシンプル。梨花が俺と藍里がイチャイチャしていると優奈に話して、優奈が俺を問い詰めに来たちょうどに梨花が学年全体のグループナインにさっき作ったビデオを送る。そして俺は知らんぷりを貫いて優奈と秀真を問い詰める。
「復讐は明日のキャンプファイヤーが始まる前に決行する。」
「わかったわ」
あぁ、ついに終わる。この地獄の時間がついに明日で終わる。そう思うと溜まっていた疲れが一気に抜けていく感じがした時、梨花がポロッとつぶやいた
「明日で私たちの関係も終わりね…」
「は?なんでだよ」
「だって私たちは復讐のために手を組んだだけだもの」
「確かに、利害が一致したからこの関係は始まった。でもその関係を築いていく、うちに俺は梨花のことを友達だと思い始めていた。」
そう、この関係はもう復讐するだけの関係では、なくなっていた。
「ーーっ!」
「梨花は違うの?」
梨花は涙目になりながら言った。
「私も友達だと思いたい!……でも私なんかが友達になっていいの?」
「さっきも言ったが俺はお前のことを1人の友達だと思っているし、梨花が俺のことを友達だと思ってはいけない理由があるのか?ないに決まってるだろそんなの」
そう俺が言うと、梨花は笑いながら言った。
「ありがとね、颯。そう言ってもらえるとほんとに嬉しい」
俺はあぁと答えていつのまにか梨花に抱きついていた。
「今まで信じれなくてごめん」
「いいよ全然。私の方こそごめん。いつも冷たく当たってて」
俺は、抱き合いながらお互いの気持ちを再確認した後、抱きついたことに対する羞恥心で悶えてた。
「じ、じゃあ、もう行こ?」
「あ、あぁ、そうだな」
そうして俺らは野外炊飯をする場所に向かった。




