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王道冒険×推理「LAST DAWN」  作者: d.2026


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第10話「虚空の雫」

さらに二つの皿が、音もなくテーブルに並べられた。


四皿目。



虚空の霧鮑(フォグ・アバロン)の炭火焼き」だった。



裏港でしか取引されない超希少食材。


ルタオは炎系統魔術を“微細に”調整し、その弾力を極限まで高めている。


噛むたびに溢れ出すのは、海の深淵を凝縮したような芳醇な雫。


黒いダイヤモンドと呼ばれる理由が、舌の上で理解できた。




そして五皿目。


幻影の虹魚ファントム・レインボーの薫製」。



虹色に輝く魚は、皿の上でなお、幻影のように色彩を変化させる。


口に含めば爽やかなハーブの風が抜け、鼻を抜ける薫香は深い森の静寂を思わせた。


「どうだい?元気はでたかい?」



「最高でした!」「マジで美味かった!!!」


二人は、さっきまでの恐怖が嘘みたいに目を輝かせた。


力が漲り、疲れが吹っ飛んでいる。




「これでも飲みな。」


最後に出されたのは、透き通った琥珀色の紅茶だった。


「世界のテッペンにしか生えない、幻の神草から作った紅茶、神の(ゼニス・エリュディオス)よ。」


湯気と共に立ち昇る香りが、不思議と荒ぶった心を凪のように静めていく。


ルタオはエプロンで手を拭い、ソラの隣にどっかり座った。


「さて、ソラ。この子らの話でも聞こうかい。」


紅茶の湯気が、三人の顔をぼんやり霞ませる。




その霞の向こうで


――現実が口を開けて待っていた。



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