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銀河戦争?こちとら中世剣と魔法の世界ですが何か?  作者: 窓際の憂鬱
第二章 幼少期
49/71

第47話 西方諸侯会議(前編)

いつもご愛読ありがとうございます。

第47話を投稿いたします。

本日もブックマークしてくださった方

ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。


 学園都市の主要施設建設が完了した為、本日はロジーナ

土木建築商会とオオワシ工房の一部を除き、タイールへの

移動となる。


 俺は姉様二人と王女二人を連れて、キーリクに寄り道を

する事にし。護衛役はザンザとジューンだ。

第一空輸大隊の第一中隊となった竜族4頭でキーリクを目

指す。王女達は竜の背に乗るのが初めてのため、姉様達の

背にしがみ付いている。

 

 えっ?ジューン?

 ジューンは俺にしがみ付いているよ?

 結構お胸様があるのね。

 着痩せするタイプかな?


「怖い。早い。高い~!」


 マリーが発狂している。


「世界が丸く見えます!感動です!」


 シャルは平然として空中散歩を楽しんでいる。


 性格が真逆で全然似てないよね。。。




「まあ、普通の人は空飛べませんから仕方ないですね。」


ザンザが苦笑している。



 大移動している建設作業員達とお母様達は飛竜のバスケ

ットにすっかり慣れて楽しんでいたけどね。。。

 

 ワイバーン達の第二~第四中隊は1回で600人しか運搬

できないので3往復で6日間掛かる予定だ。


 ちなみに今回の再編組織図はこんな感じだ。


挿絵(By みてみん)



 キースクまでは約1000kmあるが、竜族なら昼過ぎには

到着できる。ちなみに竜族ののんびりした巡航速度が

200km/h位で、ワイバーンが150km/h位だ。

 まあ、どちらも短期で乗っている人間の事を無視すれば

倍程度の速度でも巡航できるのだが。




 今回は休憩も無しでノンストップで、キースクまで来た

ので昼食はキースクで摂る事にした。久しぶりにキースク

にやって来たが、人口が増えすぎて第一防壁の中は限界に

なっている。軽く上空から観察した後に第一防壁と第二防

壁の間の飛竜舎近くに降り立った。

 

「流石に毎年倍々で人口が増えているだけあるな。」


「ええ、これでもタイールが拡大したので、移民はあちら

 に流れて大分落ち着いたので、今は純粋に子沢山で増え

 ていますね。」


 ザンザが答える。


「ザンザ、どうだ?最初の決断は吉と出たか?

 凶と出たか?」


「主も人が悪い。もちろん吉、大吉ですよ」



「我が君、ここはキースク?ですか?

 私は王国内にそんな名前の大都市は聞いた事が無いので

 すが?あるいは西都が改名でもしたのでしょか?」


 マリーが頻りに周りを見回して疑問を口にした。


「マリー。ここは辺境伯領の開拓村キースクです。5年

 ほど前には掘っ立て小屋が100軒建っているだけの荒野

 でしたよ。」


 ザンザが同僚となったマリーに教えてやった。


「か、開拓村が5年でこれですか?

 普通は一生掛けても10村の内の1村が大村になれるか

 どうかだと教わりましたよ。」


マリー、お勉強はしっかりしているみたいだね。

ここでは一般的な常識は通じないけどね。。。



「一般的な認識は間違ってないよ。でも、それが絶対かの

 ように教えている学術都市の教員は失格だね。現にここ

 やタイールでは常識と違う事が起こっている。

  そして、今後は辺境伯領のあちこちで起きるし少しず

 つ、他領でも起きるからね。」


「なるほど、来週に開催される西方諸侯会議はそのための

 会議なのですね。3公爵と宰相も参加すると聞いており

 ますわ。」


 ふむ。何だかんだ言って環境なのか生来の才能なのか、

 マリーは政治や領地経営に興味があって理解力も高いな。


「マリーとシャルも参加させるから心配しないで、会議を

 待ちなさい。まずは昼食を食べないとね。」




 みんなを引き連れて第一防壁を潜り、工場街を抜けて

 宿屋を目指す。

 あれ?宿屋の向かいの商店が食堂になっている?


「ザンザ、あのお店は?」


「ラフィー様はご存じ無かったですね。半年ほど前に移民

 して来た一家が始めました。確かに商店よりも圧倒的に

 食事処が足りないですからね。エルフの一家ですが結構

 研究熱心でおいしいですよ?」


「なるほど、その辺はザンザの好きなように差配してくれ

 よ?どうしても平均的な配分で建物作っちゃうからね。」


「わかりました。」


「じゃあ、折角だからそこの食堂に入ろう。」



食堂に入るとエルフの少女が元気良く出迎えてくれた。


「いらっしゃいませ~!」


「お好きな席にお座りください。」


 うん、良くお手伝いできるね。

 年の頃は10歳位なのに。


 自分の事は棚に置いて頭を撫で撫でしてしまう。

 

「皆さん初めてですね。旅のお方ですか?。。。??」


「じゅ、ジューン様!?」


「ラミア?大きな声を出してどうしたの?

 営業中はしっかりしないとダメじゃない。」


「お。。。お母さん。。。ジューン様が。。。」


「えっ?」



「久しぶりね。タミア。」


「ジューン様。」


店の女将が固まってしまった。



気の利く少女は父親を呼んで来たようだ。


店の主人はその場で片膝を着くとジューンに向かって、

首を垂れて口を開いた。


「ジューン様、お久しぶりです。ご壮健の様でご安心し

 ました。」


「3年半ぶりかしら?タジスも元気そうね。」


「はい、我々は宮殿でお世話になった後、故郷のフラグに

 移住したのですが、リスリッドの進攻を受けて危険を感

 じ、ラミアを守るために他の非難組の住民と共にセンブ

 へ向かったのですが、クリル森林の中でリスリッドの兵

 に襲撃を受けました。」


「やはり、あの避難民の中に居たのね。。。」


「はい、私とタミアは半死半生の傷を負い、ラミアと共に

 奴隷として売り払われました。

  その後はリスリッドからウリエルを経由してこの国の

 奴隷市場に出品されまして、落札した被虐趣味の伯爵に

 殺されるだけだったのですが、運良くこの辺境伯領の御

 嫡男に助け出された上に、治療まで受ける事が出来きて、

 この地に流れ着きました。

  幸いこの地には溢れるほどの仕事が有ったので、タミ

 アと共に資金を溜めて、半年前にこの店を出す事が出来

 たのです。」


 ん?マノール伯の事件の時か?

 確か生き残りは全員女って報告じゃなかったか?

 まあ、あれだけの美形だから女でも通るけどな。。。

 忘れよう。。。世の中には知らない方が幸せな事もある。


「なるほど。。。苦労を掛けましたね。あなた方だけでも

 壮健で良かったです。」



「いえ、奴隷の身分から解放できたならエルフ族の頭領で

 あるハイエルフの皆様を守護しに戻るのが当然なのです

 が、この地には多大な恩を受けました。

 また、何より皆が笑顔で暮らしているこの地を去る事が

 出来ず。申し訳ありませんでした。」


 女将さんも隣に来て頭を下げた。

 真面目な人たちだな。。。



「ぷっ。。。。あははは」


 シューンが壊れた?


「「じゅ、ジューン様。。。」」


「いや、済まぬ。実は先日ラクレッド本国もそこに居る

 ラファエル様に救われたのだ。フラグに押し寄せたリ

 スリッド兵はほとんど壊滅したぞ?

  そしてお母様も決断した。私と妹達は共にラファエル

 様の臣下となった。本国は弟のウェンが国王として立っ

 た。現在はラクレッド王国だ。最終的にはラファエル様

 の統べる連合王国の一国となる。

  だから、其方らの気持ちは嬉しいが何の問題も無い。

 今後はラクレッドのエルフ族もこの王国に頻繁に出入り

 する事になろう。

  その時に同胞に少しだけ手を差し伸べてくれ。それが

 私の願いだ。心痛を掛けて済まなかったな。」


 ジューンが深々と頭を下げた。


 エルフは涙を拭いながら盛んに恐縮した後に、こちらを

見て更に恐縮して土下座である。まさか俺が来ていたとは

思わなかったみたい。

 7歳と10歳って確かに変わっちゃうしね。


「気にするな。。。美味い飯を頼むよ」


 俺にはその一言で十分だった。



 後ろの王女2人が、それだけ??って感じできょとんと

しているが、こちとら王族じゃないんだから、気の利いた

事は言えませんよ!


「マリー、シェル?俺は町場で大仰しいのは好かないの!

 その度に大仰しくしていたら身動き取れんよ?」


「そうですな。この歳にはすでに10万人近い人間が居ま

 すが、ラファエル様に感謝していない人間を探す方が

 難しいですからね。」


ザンザ、サイスフォロー!



小一時間もするとこの人数では食べきれないほどの料理

が並べられた。何だろう?懐かしい感じがする。和洋折

衷って感じで日本の食卓の様だ。

 そして流石にサラダには一家言あるのかドレッシング

が美味い。と言うか、これオリーブオイルやん!メイド

部隊が喜ぶぞ?いったいどこから仕入れたんだろう?」


「ご主人、この植物油はどこから?」


「は、はい。ダムド獣王国でございます。果実として試験

 的に輸入してタイールに入ったそうです。

  果実って感じでは無かったので圧搾して油を搾ってみ

 たら非常に口当たりも良く、くどく無かったので利用方

 法を研究している所です。」


「使い方は合っているよ。ドレッシングなどの大目に油を

 使うときに、この油を使うとバランス良く、くどさが出

 ない。香りが欲しい場合はゴマ油かな?

  今度うちでオリーブ油とごま油を絞って売り出すよ。

 良かったら買ってくれ。」


「はい、是非!」



 食事代は要らないと言うのを、無理やり大銀貨を押し

付けて食堂を出た。隣には宝飾店が。。。


 ああ、はいはい。腕輪ね。腕輪だけですよ?

ドワーフがバイトで作った腕輪だけあって中々の一品で

中々のお値段だった。ま、経済を回しているのは良い事

だ。3人のエルフ妹姫まで含めて金貨6枚だしね。



その後、村長宅に移動して本題だ。


「ザンザ、ローテーションした農地はどんな感じだ?」


「はい、やはり地力の回復が著しく生産量が多いです。」


「言った通り、休耕前に石灰質の土を入れているな?」


「はい、重労働でしたが最近はトラックか手動ダンプが

 ありますのでだいぶ楽になりました。」


「では、農民は納得しそうか?」


「はい。問題ございません。」



「よし、では第一防壁内の農地を今年で廃止して宅地化

 する。白金貨を6枚やるからロジーナの所に建設を依頼

 しろ。今期から順次第二外壁までの放牧地を輪作で利用

 する事とする。

  一気に50倍の農地になるので、完全な機械化を行う。

 順次機械を送り込むのでザンザの方で運転方法などの

 指導を行ってくれ。くれぐれも必要以上の農民を従事

 させないように転職を促してくれ。酪農も規模が段違い

 になるので、酪農専業とか、たい肥製造専門とかね。

  どうしても農業がしたいって人は当面はタイール

 かな?今回の再拡張で農地も増やすからね。」


「御意!ありがとうございます。」



用事が終わったので第一防壁の外へ向かっている。


「一度この目で見ておきたかったのだけど、収穫時期は

 過ぎちゃったね。カブと芋しか無かったね。」


「いえ、私が視察したどの地よりも生育が良かったです。

 それよりも50倍って正気ですか??」


マリーは本当に勉強熱心だ。。。


「ああ、それはタイールに行けば判るよ。」


まあ、今回はこのお姫様達に現実を叩きこむ為の寄り

道でもあるしね。




 キースクからタイールまでは直線距離で200km程なので

一時間も経たないうちに上空に差し掛かった。こちらは

稲作なので、まだ初夏のこの時期は青々とした水田が見

渡す限り広がっている。

 先程話していたキースクの拡張後の農地面積は3700ha

だが、こちらは14,400haで輪作無しの二毛作だ。

 この都市の水田からは65,000tの米と30,000tの小麦と

20,000tの大麦を生産しているのだ。貨幣換算で1兆ほど

になる。


 姫様方の開いた口が塞がらない。

それはそうだ。彼女らの知っている農業は夫婦や小作人 

がクワやカマを手に土地を耕す事をイメージしている。

 決して、トラクターや田植え機、コンバインで椅子に

座って機械操作する物では無いのだから。


・・・あっちの放牧地も見ておいてね。

   現在は羊や牛、豚が5000頭ほど放牧されている。

   鶏舎では15000羽の鶏が卵を産んだり、食肉に

   されているよ。今後は魔獣を同程度導入する。・・・


・・・見渡す限り放牧地なんですが。。。・・・


 シェルは畜産に興味あるのか珍しく念話を返した。

 違った。。。マリーが念話に慣れなくて送れないから

 気を使ったみたい。。。



 都市の上空に差し掛かり、その巨大さに目を丸くして

 いる皆を横目に領主館の前庭に着陸した。



「あの。あの。。。。我が君。。。。」


 マリーがパニックに陥っている。

 カトリナ姉様は面白がっているだけだ。。。

 助けてやれよ。。。



「マリー?落ち着いて、俺もタイールも逃げないから慌て

 ないで。ゆっくり落ち着いてごらん。

  そうだ、聞きたい事は西方諸侯会議の後にしよう。

 どうせ工場見学や説明をする事になるしね。それまでは

 部屋に備え付けてある紙に質問や疑問を箇条書きで纏め

 ておくんだよ?」


「は、はい。そうします。」



「少しだけ情報をあげよう。ここの人口は18万人で王都

 の3/4位だね。さっき言った農業・牧畜に従事している

 人口は25000人位だ。」


「つまり、白金貨1万枚を超える農作物はこの都市の産業 

 の主たる部分では無いという事ですか。。。」


 うん。理解が早くてよろしい。


「もう暗くなるので、明日は主幹産業を見て歩こうか。」


 彼女達は学園都市に建設した領主館と瓜二つの領主館を

不思議そうに見ながら、エレベータでプライベートエリア

に上がった。



 翌日からは鉄鋼工場や艦船用ドッグ、運用中の私設海軍

などを見学して歩いて、彼女達の英才教育と時間つぶしを

した。



 一週間後、タイールの再拡張工事を実施した。以前と同

様に海を割り、海底を浚渫、突堤を設けて埠頭を形成して

貿易港、艦船用ドッグ、倉庫・タンク街を優先して建設す

る。発電所と化学プラント、原油精製工場も建設する。

 今回は宿舎街と商店街を建設して残りはフリーにして

おく。オオワシが必要な工場を建てるそうだ。

 また、こちらの南街には農地は作らず、北街の農地を1.5

倍に拡張した。最終的に北街と南街を繋ぐ橋を沖合に架け

たいが、今回は準備不足なので保留として河川河口に2k

m橋を建設して今回は完了とした。


 翌々日、2日後には西方諸侯会議なので、3公爵家と宰相

の元に第一中隊を飛ばした。後々文句を言われないように

お父様とマノール伯のフィランにも第二中隊から飛竜を飛

ばした。




 翌日の夕刻には各諸侯が到着して、領主館の客室に案内

されて行く。会議の間はメイド部隊が増強されて、80人程

のメイド達と王都及び領都屋敷のシェフ達、シェリル商会

の手代も100人以上が応援に来ている。


 まあ、見栄えも大事なので、領主館周囲には領兵が1個

大隊展開している。

 実際には領主館8Fの指揮室には帝室近衛師団の第一大隊

と第二大隊が交代で詰めているのだが。



俺の傍付はキョウコ、カトリナ、ネイト、マリー、シャル

、ジューンなので、第一大隊の補充にミナミ、ユウコ、

キヨカが入り、教導中隊と魔導中隊の残り8人は会場の

周囲に隠密として配置している。

 

 尚、マニエットはカイウス教主と共に招待客なので、編

成からは外れている。




 翌日、昼過ぎから西部諸侯会議が2Fの中会議室で開始

されようとしていた。


 辺境伯1名、侯爵1名、伯爵2名、子爵2名、男爵4名

の西部諸侯10名に加えて、宰相、3大公爵、本来南部の

マノール伯爵と王国の王女2名、隣国の王女1名、真意教

会2名に俺を加えて21名だが、人数が合わない。。。。


 どう見ても100名近く居る。もちろん護衛はすべて排除

して隣室に待機させている。



 めんどくせーな。。。。

 お父様はニヤニヤしてこっちを見ている。

 もう絶対聖都には投資しない。決めた。。。。

 家族はタイール移住で一人寂しく老後を送るが良いわ。。。



「え~それでは、これより西部諸侯会議を開始します。」


 俺が司会進行及びその他すべてって感じだな。。。。



「西部諸侯じゃないのが混じって居るが?」


 カイルベル伯爵が不機嫌そうに正して来た。


「3大公爵と宰相の事ですか?真意教会の事ですか?

 彼らは利害調整をしないと不味いので参加者です。」


「違う。そこの小娘だ。」



「ああ?お前本気で言ってるのか?」


 カイルベル伯爵がビクッと背を伸ばして冷や汗を

 垂らし始めた。


「マノール伯を誅殺したのは俺で、現マノール伯がうちの

 傀儡で俺の愛人である事は王国の貴族全員が知っている

 事だと思っていたが、お前は馬鹿なのか?

  それとも自殺志願者か?今すぐはっきりしろ!」


「あ、そのすまん。3大公爵と宰相、ましてや王族迄が

 居るので勘ぐられては如何と思って、咄嗟に言ってしま 

 った。ラファエル殿下に敵意を持っての事では無い。」


 ふむ、筋は通っているな。。。



「わかった。心遣いは痛み入るが不要だ。3大公爵と宰相

 は共犯者だ。王女2名とラクレッド王国の王女、真意聖

 女は全員俺の女で臣下だ。ついでに教主は女じゃ無いが

 配下になっている。

  ああ、それとラクレット冒険国は先日ラクレット王国

 となり、長男が国王として即位した。情報提供だ。」


「すべて了解しました。要らぬ世話をやいてしまい

 申し訳ありませんでした。」


「いや、俺も早合点したから水に流そう。」



「さて、前回のお浚いからだ。キリング侯爵家とリオール

 子爵家はどうなった?」


「はっ!直答をお許しください。」


 まだ幼い男の子を囲んで居た5人ほどの騎士らしき人間

 が声を挙げる。


「許す。」


「キリング侯爵家は辺境伯家の勧告を真摯に受け止め、

 この庶子のマルク様を当主として代替わり致しました。

  他の侯爵一家の方々はこの世界を離れられました。

 何卒、殿下の御後見を頂き侯爵領を立て直したく、

 お縋りする次第です。」


「わかった。マルクの後見人は俺がなるが、直接的な指導

 はマノール領をカタリナ姉様が見ているように、ネイト

 ライム姉様を任命する。後ほど直接打合せをする機会を

 用意する。」


「ありがたきしあわせです。」


まだ5歳位だろうか?マルク君が返事をした。

利発そうで良い子だ。



「リオール子爵家は?」


「俺が子爵家を継いだ。」


 20歳位の青年が答える。

 何か俺の事を睨んでるんだが?


「ふむ、お前がか?」


「そうだ。父上を切ったのはどいつだ?」


 即座にミナミ、ユウコ、キヨカが現れる。

 右手を上げて制止する。


「先代リオール子爵を切ったのは俺だが?」


「嘘を吐くな。女が切ったと聞いている。どの女だ?」


「俺が命じたんだ。俺が切ったんだよ。」



「ちっ。。。ならお前が死ね!」


新子爵様が叫ぶ。


 周囲に居た10人ほどの人間が一斉に襲い掛かろうと

身構えたが、次の瞬間ミナミ、ユウコ、キヨカの白刃が

新子爵の首筋に突き付けられていた。


「新しい領主館が汚れますので、死ぬなら外で死んでくだ

 さいね。あ、失禁もご遠慮を。。。

  子爵領の全財産を売っても、この屋敷は1階層も買え

 ませんので。。。」


ミナミが小声だが妙に通る声で囁いた。。。



「宰相?どうする?」


「ふむ。。。シェル様に継いで頂くか。。。その方が其方も

 楽であろう。」


「出来るか?」


「まあ、その位は元老院に飲ませるよ。」


「じゃあ、任せた。土産だ。」


 白金貨10枚を指で弾いて宰相に渡す。

 手ぶらじゃきついだろう。。。。


「助かる。」



「では、リオール子爵領はシェルに継いで貰う。まだ在学

 中の身なので三人ほど補佐を付ける。ユウコ、マイア、

 シンヤだ。よろしく頼む。」


 新子爵改め元子爵御一行は連れ出されて溶鉱炉行きだ。



「つまらない事で時間を取ったな。。。」



「ではこの地図を見て話を聞いてくれ。」


挿絵(By みてみん)



「各領の産業振興に関する協力についてだ。まずキリング

 侯爵領とカイルベル伯爵領は農業が主体になる。

  農業改革はすべての領で進めるが、この2領とランデ

 ッシュ子爵領の3領を最優先として技術指導と機械化を

 進める。」


「ライドギグ男爵領、ベルナント男爵領及びライムライト 

 伯爵領については、鉱山開発とそれに伴う鉄鋼業を進め

 る。この3領は会議が終了し次第、鉱山の調査に入る。」


「問題はリンベル男爵領とニキーロ男爵領だ。

 これと言った資源も無く、領地も小さいからな。。。」


 二人が心配そうにこちらを伺っている。


「よし、まずリンベル男爵領にはリオール子爵領の領都

 リオルより東を割譲する。ベルナンド男爵領位にはなる

 だろう。そして当面は農業だな。

  それからニキーロ男爵領は港町を作ってくれ。キリグ

 からユニルの街道を舗装とまでは行かないが、広く平ら

 な街道に整備する。、学園都市建設時にマノルから王都

 に抜ける運河を整備した。

  このタイールから直接船で王都に荷を運べると言う事だ。

 だが、タイールを除いて宿場が無いので、ニキーロ男爵

 には王都を介さずに北部へ荷を送る拠点と、宿場としての

 機能を整備して商業で食ってもらう。

  これは非常に難しいので、当面はコチラで整備やノウ

 ハウの伝授を行う。」


「マノール伯領は既に紡績や既製服工場を設置しているの

 で、今後は合わせて農業改革をしつつ商業を発展させる。」



「北部諸侯、東部諸侯、南部諸侯には手が回らないので、

 まずは、ゲルニウム公爵領とカーライル公爵領に農業振

 興を行う。本当は嫌だがこれはカイルベル伯領等と同等

 の優先度とする。まあ、遠いので同様には行かないと思

 ってくれ。」



「ああ、それからランデッシュ子爵領は農業振興をしつつ、

 辺境伯と共にラクエ大森林を開拓する。地図を見れば

 わかるように、北端山脈沿いに抜ければある程度開拓

 可能な土地があるので、辺境伯の後詰めの名目で領地を

 切り取れ。」

  

「宰相、王都に関しては学園都市の上りから十分な利益が

 上がると思うぞ?計算できる段階で打合せをしよう。」


「御意!」



「そうだ、東都方面の防戦だがリスリッドは手痛く叩いて

 おいた。ラクレッド王国と連携してルピト、レイス、メ

 イス、ランスのラインまで前線を押し上げてくれ。

 リスリッドには少し小さくなって貰おう。

  最終的には東部の男爵4卿の領地をセラフ、ランテ、

 ルピトのラインまで増やしたいな。」


「承知した。希望があるのは良い事だ。感謝する。」


 ゲルニウム公爵が感謝を口にする。


「開発に関してはこんな処かな?質問とかある?」



 すかさず、ユニエール公爵が手を上げて口を開く。


「ラファエル君。。。まだ怒ってるのか?

 儂の所も少しは手を入れて貰えんかのう?」


「えっ?この間もうやりましたよね?」


「へ?草原と林を燃やしたのを平らにしただけでは

 無いか?」


 この世界の大人はもう。。。

 聖地と共に肥料と灰を攪拌して土壌改良が終わって

 いるってのに。。。



「神意教会の教え。。。

 神は自ら助く者を助く。。。。」



「皆にも言っておく、私の直属の臣下は60名程度だ。すべ

 ては救えんよ?この掌の間から零れ落ちたくなかったら

 自ら身を粉にして学び、応用してから相談して来い。

  そういう人間の方がこちらも力の入れ甲斐があるし、

 教えた事が身に付くからな。」


「ユニエール公爵は初回なので見逃します。会議後キヨカ

 を指導に行かせます。言っている意味はその時解るで

 しょう。」


「わ、わかった。。キヨカ殿にご教授願う。」




「では、議題を代えます。学業に関してですが、未だに

 1銅貨も供出されていませんが、どういう事でしょう?」


「ラフィー、それは学園都市建設が半信半疑だったから 

 だよ。今回金貨を持って来ている人も多いんじゃない

 か?」


「なるほど、ま、良いでしょう。」


「とりあえず、面倒なので初年度分140万人の1学年/15学

 年なので、初年度は10万人として白金貨500枚は自分が

 立て替えておきましたので、利子が怖くない方は安心し

 て下さいね!来年は1000枚、再来年は2000枚ってなって

 行くのでずっとは待てませんよ?」



「では、本日はこれ閉会とします。祝宴を用意してます

 ので個人的な会談はその場でお願いします。

  また、明日は朝食後にタイールの視察を行います。

 興味のない方は二日酔いで引き籠ってもOKですよ?」



一旦、会場を後にするが、あの人数の合わない年頃の女性

50人近くは。。。憂鬱だ。。。。




(白金貨187090大金貨1金貨3大銀貨9銀貨2大銅貨2銅貨2)


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