第42話 開発促進中
いつもご愛読ありがとうございます。
第42話を投稿いたします。
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今後もよろしくお願い致します。
朝の陽ざしを感じて目を覚ますと、久しぶりの領都屋敷
の自室だった。いつも通りの慣れたベッドは快適だった。
まあ、キョウコとツクヨミが両横で寝息を立てているの
もいつも通りではあるのだが。。。
控えていたマニエットを連れ立って大浴場に向かい旅の
垢を落として貰う。昨夜は帰還が遅くなりそのままベッド
になだれ込んでしまったからね。
もちろん、ドSに覚醒したマニエットさんのご奉仕も
甘んじて受けましたよ。。。朝から三回も。。。
お屋敷の朝食がこんなに楽しみだったのは初めてかも
しれない。すまないサムエル。。。
新鮮な野菜と果物、ふわふわな白パンに、黄金色の
コンソメスープ、スクランブルエッグに分厚いハム。
どれも美味しく、いつもの3倍は食べてしまった。
食後は久しぶりにレイとリンの二人と遊んであげた。
海や他国の話を聞かせると、とても喜んで聞いてくれた。
・・・マナミ、今日はどこに居る?・・・
・・・主、おはようございます。タイールです・・・
・・・後で顔を出す・・・
・・・かしこまりました・・・
とりあえず、リンとレイに気付かれないようにお屋敷を
抜け出して領都の町に出る。久しぶりにマイルさんにデザ
インを頼みに行こう。
普段はタイールやキースクにばかり行っていたせいか、
領都の街中を巡るのは久しぶりかもしれない。いつの間に
か主要街道が拡幅されて、記憶にない店舗もいくつか増え
ている。
税収増の影響とタイールなどの経済効果とタイールへの
経由地として、地味に人口も増えているので父上も頑張っ
ているのだろう。
カランコロンッ
マイル服飾店の扉を押し開いて入店し声を掛ける
「店主はいらっしゃるかな?」
「は、はい。お約束はございますか?
店主は多忙でしてお約束が無い方にはご遠慮願っている
のですが。」
マイル服飾店も新たな店員さんを入れたんだな。栗鼠獣
人かな?いかにも小動物的な反応が可愛いね。
「そっか、忙しいのか。じゃ、手が空くまで待たせて
貰おうかな?」
マニエットの影響だな。。。S心に目覚めたかもしれない。
店員さんが困った顔をしている。
「主、ダメですよ?
主にとっては、ただのいたずらでも店員さんにとっては
シャレになりません。
いたずらは私だけにして下されば良いのです。」
キョウコに叱られてしまった。後半は意味不明だが。。。
「店員さん。ごめんなさいね。
出来心なので忘れてください。マイル店主にラファエル
様が来たとお伝えください。」
ツクヨミが店員に告げる。
「ら、らら、ラファエル殿下?」
「さっきまでの事は忘れて、マイルさんに取り次いで
ください。」
「は、はひ。」
「マイル様~~~」
彼女は動揺したのか叫びながら奥に小走りに走って
行った。
う。。。悪い事をした。。。反省した。
しばらくすると疲労困憊といった感じのマイルさんが
店のカウンターまでやって来た。
「お久しぶりです。ラフィー様」
「マイルさんお久しぶり!」
「本日のご用件は?」
「うん。でも。。。忙しそうだね。」
「いえ、すべてはラフィー様のせい。。。
もとい、おかげでございます。シェルム商会や配下の
皆様のお召し物が評判を呼びまして、縫製はシェルム
商会に発注してもデザインや型紙作りだけでも半年待ち
です。
お陰様で店員も増えて、弟子もこの子を含めて15人
ほど抱えております。」
「へ~弟子がそんなに居るんだ?」
「いや、あげませんよ?皆まだまだですしね。」
ちょうど良いかな?
「良し、決めた!
マイル服飾店に学園の制服のデザインを発注する。」
「それは宜しいですが、学園?学術都市の事ですか?」
「いや?学術都市は廃止になり学園都市トリルを新設する。
ついてはそこの高等学院と大学校の制服をデザインして
貰いたい。
それぞれ6年と3年の学年が判別できるカラーの小物
も設定してくれ。お下がりもそれだけ買えば使えるよう
にね。
既製服で金額は上下一式セットで銀貨2枚が限度だ。
なのであまり高価な素材は使わないように。」
「承知致しました。ラフィー様の御用商人として恥ずか
しく無いように複数案をご用意しましょう。」
後ろでキョウコとツクヨミが激しく首を左右に振って
いるのがわかる。
「ラフィー様、お二人が奇妙な反応をされていますが?」
「あはは、すまんすまん。大事な事を言い忘れていた。
高等学院は100校、大学校は52校あるからな。
3案づつで456案出してくれるのか。選定も大変だな。」
「えっ?」
「チャンスだぞ?
毎年7万5千人、最大で40万人を超える人間が6年後
からマイル服飾店デザインの制服を着るんだ。
良い機会だから弟子にも参加させてやれ、優秀な弟子
には資金援助してやるから独立させたって良いだろう?
456案は嘘だが200案は欲しいな。差し当たって1ヶ月
以内に高等学院と大学の案を10案出してくれ。
残りは半年ほど時間をやる。さすがに公的な制服デザ
インだから販売マージンはやれん。一括で白金貨5枚を
やるからこれで頼む。」
一方的に話をして、白金貨を渡す。
「ちなみに、俺だったら男のズボンは流行り廃りの無い
ストレートなズボンで共通化するな。どうせデザイン的
に大差はない。女は上下セットで考える必要があるが。
大学はいっそローブだけでも良いかもしれんな。その
代わり一目瞭然でちょっと高価な制帽を被らせるとか。
いずれにしろ、下図が多すぎるから縁取りや色のパター
ンを先に考えてしまえば、デザイン数が大幅に減るぞ?
例えば全デザインベース色を、黒白赤緑茶の5色なら
ベースデザインは40案で済む。
まあ、良いデザインを期待しているぞ?」
「かしこまりました。お任せください。」
ベースデザイン40案辺りでようやく息を吹き返した
マイルが返事をしてくれた。
マイル服飾店を後にして久しぶりに串焼きでも買い食い
しようかと思い、西門広場に向かいながら
「良い事をした後は気持ちが良いな!」
と言ったら
「ちょっと反省が必要ですね。」
キョウコが呟いた。
「丁度良いお店があそこにありますね。」
ツクヨミが見て言った方向を見てみると明らかに
ご休憩専門宿が。。。
「いえ、もう反省したから良いデス」
俺は串焼き店に走り寄ると店を買い占める勢いで
串焼きを注文した。
「親父さん。その串500本とこっちの串を500本くれ」
「えっ?良いのか?」
「もちろん。1000本で銅貨2枚だから大銀貨2枚だね」
「まいど、すぐ焼くから待ってくれ」
「ラフィー様、そんなにどうするのですか?」
キョウコが聞いて来た。
よし、連れ込み宿は回避。。。
「ん?この後タイールに行くからオーサ達の分だよ」
「ああ、なるほど」
小一時間掛けて焼き上げてくれた串焼きを頬張りつつ、
西門を出てオーサ達を呼んだ。
臭いにでも釣られたのか数分でオーサ達がやって来て
串焼きを串から外すとガツガツと食べ始めた。
「ごめんな~これしかあげられなくて。流石にオーサ達が
満足する量を焼いて貰うと日が暮れちゃうからね。」
・・・小さくなれば良いのか?・・・
・・・それとも人型か?・・・
念話で呟いたかと思うと、一瞬光を纏ってオーサが幼女
化した。もちろん全裸だが10歳位の幼女で竜人族に
似ている。
「えっ?オーサって人化できたの?」
「ローザ達に教わった。」
「へっ?」
ローザとイーサが横で人化した。
「会話をするのは初めてだのう。私がローザじゃ。
長女になる。ヘムザが次女、イーサが三女、オーサが
四女よ?主様。」
人化したローザが流暢に喋る。
いや。。。全裸だけどね。
「キョウコ、ツクヨミ?知っていた?」
「いえ、兄弟だか姉妹とは聞いていましたが、人化できる
などと聞いた事はございません。」
横でキョウコがうんうん頷いている。
「当然じゃ、人化したのは200年ぶりだからのう」
「キョウコ、ヘムザも呼ぶからマニエットを呼んで服と
ネックレスを4人分用意してくれ。」
「御意!」
その後、マニエットが到着するまでローザと話をした。
元々、ローザの一族は北端山脈の最高地を住みかとして
魔獣を狩って生活していたが、使徒カトウの時代にカトウ
の勧めに従い、山を下りてイースト国で騎竜の取り纏めを
していた。
使徒カトウの時代には人化して町にも出ていたが、カト
ウの死後も子孫が心配で、そのままイースト国に居ついて
しまった。
人化能力は広まってしまうと面白おかしく竜族が駆られ
る事を危惧して封印していたそうだ。オーサは若いため
単純に知らなかっただけらしいが。
今回人化したのは変わった事に西都に来てからは普通に
人間の食事を貰う事が多くあり、味覚を刺激されてしまっ
た事と、カトウと同じ使徒である俺の所なら大丈夫と踏ん
でオーサに人化の方法を教えていたそうだ。
・・・キョウコ、ついでに串焼きをもう50本買って
来てくれ・・・
・・・もう焼いて貰っています。
どうせ串焼き欲しさの人化でしょう?・・・
さすが、出来る女だな。。。
ローザは残った串焼きを頬張りながら説明を終えた。
「我らは人化してもかなり強いぞ?
HPやMPは変わらんしな。。。
残念ながらどうやっても大人の女には人化出来ん。
残念じゃったな。。。わははは」
そう言ってるうちにマニエットがやって来て服を着せる。
驚いた事にうちのメイド服だ。
「ちょうど、幼子用のメイド服のストックがありました
ので。」
あ~奴隷の子達用に作った紋章無しバージョンの
ストックか。。。
「後日、4人用の正規紋章入りのメイド服を新調してくれ」
「御意!」
遅れて到着したキョウコは、ネックレスを俺に渡すと串
焼きを手にヘムザを呼び寄せて人化させて餌付けを始めた。
その間に俺はネックレス4つに収納魔術を付与した。
ネックレスはローザ用が桃色、ヘムザ用が草色、イーサ用
が朱色、オーサ用が漆黒でそれぞれの体色に合わせた。
「みんな、このネックレスに収納魔術を掛けたから竜化
する時は服を収納して指輪にでもしてくれ。人化する時
は人化後に服を着て、首にかけてネックレスにすれば良
いからね。」
「これは良いのう。前はその度に服が駄目になっておった
からな」
「良し、食べ終わったみたいだからタイールまで頼む。
マニエットも一緒に行くよ。」
「了解じゃ」
4人はいそいそと服を脱いで収納すると竜化してネック
レスを指に引っ掛けて準備を終えた。
今度、ゴム付きか何か考えていちいち外さなくて良い
ようにしてあげた方が良いな。。。
タイールの領主館に到着すると4人は人化して一緒に
歩くと言う。護衛だそうだ。絶対違う。食い物目的だ。。。
シェリル商会に行くとマナミがニムルと共に待っていた。
「お疲れ様です。我が主、その子達は?」
「オーサ達ドラゴン4姉妹だよ、人化を覚えたらしいから
護衛に連れて歩いている。お茶とお菓子をあげてくれ。」
「「御意!」」
「本日のご用件は?」
「すでに伝達されていると思うが、聖国と敵対して神意
教会を立ち上げる事になった。王国内についてはすべて
神意教会に移行するので心配はない。
で、腹いせに大聖堂の宝物庫を根こそぎ荒らして来た。
処分を頼む。ちなみに貨幣はマジックボックスで分類し
たから武器防具及び茶器などの美術品だな。
今回は護衛に臣下を連れて行けよ?間違いなく正教の
暗部が暗殺に来るからな。」
「またですか。。。マジックバッグは回収できましたか?
出来れば、コンクリート工場の原料運搬に使いたいの
ですが?」
「良いぞ。20袋全部回収できた。商会に任せる。」
「ありがとうございます。」
「それで?貨幣の首尾は?」
マナミとニムルが悪い顔で微笑んで聞いて来た。
「守銭奴。。。。」
「「なんとでも。。。」」
気が合うな。。。君たち。。。
「白金貨2000枚で手を打たないか?」
「桁が足りません。マイルに制服のデザイン発注したんで
すよね?40万着の倍で80万着は白金貨160枚ですよ?
縫製工場増設や3公爵領地への投資もありますよね。
今ならなんと全部込みです。」
やだ。。。この子。。強請り集りのプロになってる。。。
「白金貨10000枚。。。」
「「かしこまりました。」」
ふう。。。
「白金貨22万枚重く無いですか?
少し使うのお手伝いしましょうか?」
マナミ。。。何で白金貨13万枚だったの知ってるんだよ?
「参考までになんでわかった?」
「いえ、当てずっぽうですよ?
短期間オークションのマジックバッグに10000出せる
お財布の中身って20万は下らないだろうし、当たれば
主様がしゃべるかな~と思ってです。ふふふっ」
しまった。。。今後も狙われる。。。
「正確には221246枚で大金貨以下は残してきた。
神意教会にも初期資金を30000枚ほど援助して、その後
も年3000枚は寄進するつもりだから、あんまり集るな
よ?」
「「かしこまりました。」」
「ああ、丁度良い。マニエット、白金貨33000枚だ。
ガイウスに渡して有効に使わせてくれ。」
「承知致しましたが、ガイウスの忠意の証として神意教会
の会計は私が承っておりますので、私が預かります。
ガイウスには話だけ、しておきます。」
なるほど。じゃあ足らなくなったら言って貰えるな。
「なるほど、資金不足の時は遠慮なく言ってくれ」
「ありがとうございます。そうさせて頂きます。」
「ニムル、ギルドの方はどうだ?」
「はい。商業ギルドは未だに戦争特需で賑わっており
ます。特に食糧品が不足がちで値段も徐々に上がって
いますね。
一応、こちらの米などの特殊な穀物でバランスを
取っていますが正直厳しいです。王国の景気が上向き
つつ有るのですが、貨幣量が足りていません。
需要に見合った通貨を供給して頂かないと、過度な
供給不足は景気の腰折れとなる可能性がございます。」
「貨幣の供給は簡単には行かないんだよな。今この世界は
同一通貨で金銀銅の同一含有率で統一しているから余計
にな。。。
まだ信用貨幣には早いし、宰相に現段階で供給を増やす
ようには言っておく。少なくともどこかで貨幣の改鋳
はしなきゃならんが、せめて大陸を統一してからだな。
含有率は現在は46%とかだから、むしろ上げて、60%位
にして精細な文様を刻印するか。
ツクヨミは今から金銀銅鉱山と鉱石の買い取りを増や
すように。皆には抽出できない金銀銅も我々なら抽出で
きる屑鉱石も狙い目だな。」
「承知いたしました。」
二人との打ち合わせを終えて発電所に顔を出す。
以前とは違い、すでに発電所はコンクリートの3m塀で
囲われて、北側の正門には守衛所が設置されていた。
「ラファエル様、ようこそ」
守衛はマイル服飾店とは違い俺の顔を覚えているようだ。
「ユウタはこちらに居るか?」
「はい、本日は第一運営指令室にいらっしゃいます。」
「わかった。通っても良いか?」
「はい。出来ましたら、従者の方でも結構ですので、
こちらの用紙に記入して頂き、このプレートを胸に付け
てお入り頂けますか?」
そう言って、黄金色の縁取りと帯の入ったプレートを
渡された。
「ラファエル・ロンドベル殿下」と書いてある。
キョウコ達には黄金の縁取りに赤い帯が入っており
帯の上に「ラファエル様臣下 総司令キョウコ様」と
「ラファエル様臣下 司令ツキヨミ様」と記入して渡
されていた。
「ルールに上下関係は関係無いからね。では。」
指令室に行く道中には
「良く教育されているな」
「ええ、ユウタはなかなかやりますね。」
「今度私からも褒めておきます。」
ツキヨミも褒める事あるんだ?とか思いつつ指令室に
到着した。
「ラファエル様、いらっしゃいませ」
「お疲れ様、ユウタ。この来館許可証は良いセンスだね」
「ありがとうございます。知恵を絞った甲斐があります。」
「いや、今後は他の重要施設にも広げさせてもらうよ。」
「それはありがたいです。誉れです。」
「今日の要件なんだが、ガスタービン発電はどんな感じ
だい?」
「順調ではあります。今も停止させていますが課題を
見つけて素材を変更した物と変更するなどの改良を
こまめに行っている所です。」
「そうか、聞いていると思うがちょっと全体スケジュール
が前倒しになったので、基本構造が問題ないなら早急に
3台体制として、同時に改良を行って行ってくれ。
3倍とは言わなくても2倍程度のペースアップになるだ
ろう。費用はこの後オオワシに渡しておくから調整を頼
む。」
「承知いたしました。」
「あそこの区画は何をやっている?隣がディーゼル発電機
の組み立てなのは見ればわかるが。。。」
「あちらは、オルタネーターとダイナモの製作です。細か
い手作業が有ったので工房の女将さん達をパートタイム
で手伝って貰ってます。」
「ああ、オルタナーターとダイナモのコイル巻き作業か。
貴重な人員を確保する美味いやり方だな。その調子で
頑張ってくれ。」
ユウタは管理が向いている人材だな。教えなくとも自分
で最善か次善の策を広く練れる人材は貴重なんだよな。
「だが、そうするとバッテリーとイグニッションは?」
「イグニッションコイル自体はここで一緒に作っています。
バッテリーは化学工場に専門の製作所が建てられました。
硫酸を扱うので専用工場で専門の要員で行う必要がある
と説明されました。その他の部材もランプはガラス工場
内に専門製作所が建てられています。
ランプはもうじき一般売りされるそうなので、この
発電所も初期のディーゼル発電機を撤去して新型を導入
して供給不足に備えています。」
「電線は?」
「先日、自動車工場、タイヤ工場と共に完成した、電線・
ワイヤー工場で銅ワイヤーを製作して、一部は化学工場
で被覆を施されています。」
「なるほどな。個々に口を出さなくても上手くやってくれ
ているな。あとでオオワシに言っておくが、車両の初期
バージョンに消防車を作らせる。化学工場と発電所は
水だけでは消えない特殊な可燃物が多くあるから良く
打合せをするように。」
「かしこまりました。」
「それと、兵器関連も前倒しになるので初期生産で目途が
付いた畑違いの仕事はどんどん別工場を建設してくれて
良いからな。学園都市が片付いたら、そこの湾の反対側
を開発するからな。」
「なるほど、土地が足らなくて困っていました。その話を
聞けば皆喜びます。」
「うん。この後オオワシとも話をしておく。しばらくは
オルタネーター、ダイナモ、発電機の量産はこちらで
頑張ってくれ。これはパートの女将達のおやつ代だ。
2~3カ月後に甘味処をオープンさせるから気持ちと
して買ってやれ。女性には甘味だ。忘れるな。」
そう言って金貨5枚を渡して発電所を引き上げた。
その後は工房も領主館も素通りして鉄鋼工場に入る。セ
キュリティはコンクリート塀が建設されたままみたいだ。
大型の資機材の出入りがあるから難しいんだろうけど、
守衛くらいは必要だよな。オオワシは大雑把だからな。
工場一階の受付でオオワシの所在を確認する。こちらも
6Fの指揮室に居るようだ。エレベータで6Fに上がり、指
揮室に入ると本来大型船舶用の加工場であるAとBのレー
ンには巨大な鋼板と鉄骨が所狭しと置かれ、溶接の火花が
散っている。
どうやら学園都市用の型枠の製作中らしい。
CとDレーンは本来の業務だがエンジンと農業機械、
試作トラックが1レーンに5~6列が同時に製作されてい
る。Eレーンは蒸気窯とプラント塔は中止してコンクリー
ト工場用のプラントを製作しているようだ。こちらも2列
同時進行で動いている。
Fレーンは比較的空いているが楕円タンク?液体輸送用
の大中小タンクが製作されている。燃料輸送と貯蔵用にも
使えるだろう。
「オオワシ?良いか?」
「おお、主。すまん。気付かなかった。大丈夫だ。」
「かなり忙しそうだな?大丈夫か?」
「いや、実際就学中の学生もローテーションで動員してい
る。実地研修扱いで学習扱いにさせた。居なかったと
思うとぞっとするがな。
何、元々技術はやって初めて身に付くものだから問題
は無い。」
「うむ、そうだな。学園都市も一旦建設後は色々な実習
を兼ねた施設工場を建設する予定だしな。
本題だが、ユウタの所に寄って来た。ガスタービン
発電施設をあと2セット入れて9セットでの実証を始
めたい。手が空いたら製作に掛かってくれ。
それと、ダイナモ関係の専門工場とかエンジン工場
なども安定したら別工場をどんどん作って行け。
場所が無いから、学園都市の建設に目途が付き次第、
湾の反対側を造成する。
この先の別工場製作分と合わせて白金貨2000枚を
渡しておく。これはオオワシの裁量で使って良い。」
「おお!これはありがたいな。別工場は兵器工場もだな。
自分でもわかっているが、ここではセキュリティがザル
でな。。。タイール以外で使用しても良いんだよな?」
「もちろんだ。むしろ心臓施設はタイールで量産施設は
領内と国内に散らしたい。」
「よし、これでリムダの開発が出来る。リングウッドに
火薬工場とガラス工場を新設しますわ。リンドに織物
工場と既製服工場も作れますな。
タイールはワイヤーと網、タイヤの工場で精一杯だっ
たので、ボルトナットや螺子類の工場も作ります。」
「マノールの製紙工場と印刷工場は?」
「もう完了している。マナミに脅された。」
「今となっては。。だね。大量の教科書とか必要になった
からな。タイヤもそうだが、流石マナミだよ。」
「そんなこと言ってるとまたカツアゲにあうぞ?」
「もうされたよ。。。白金貨10000枚。。。。」
「ぷっ。。。国が数個買えるな。。。」
「全くだよ。。。ははは」
「それと、兵器の件だが小銃は出来たか?」
「出来てるが、まだ20丁ってとこだぞ?玉も少ししか
無いしな。」
「兵器工場が出来たら10000ロットの量産を始めてくれ。
155㎜のライフル砲もだ。こっちは100も有れば良い。
それと、あの鉄鋼船はどうだ?使えそうか?」
「大丈夫だ。今はバラストで浮力を調整しているが十分
使用に耐える。」
「良し、まずはダウンスケール版だな現在の全長280mを
180m、130mにした船体を設計しろ。
満載排水量で10000tと6000t。速力は最低30ノット
以上としてくれ。
最終的に280mの戦艦2隻、380mの空母2隻、160m
の巡洋戦艦4隻、130mの駆逐艦8隻、280mの強襲揚陸
艦2隻、280mの補給艦1隻280mの輸送艦1隻の20隻
を1個艦隊として4個艦隊を編成する。
現在の戦艦は主砲は41㎝3連装砲4門、副砲が155㎜
3連装砲4門で、155mm連装高角砲と35mm3連装高射機
銃、25mm3連装機関砲を搭載する。
設計イメージは明日にでも渡す。」
「時間が掛かるのは判っているからって顔だな。それは
良いが、製鉄、鉄鋼、ドッグすべて足らないぞ?
対岸の造成時にはこちらと同様の設備で大型ドッグ多め
で整備してくれ。」
「わかった。これは軍事予算で別枠だ。白金貨10000枚だ
足らなくなる前に余裕を持って声を掛けてくれ。」
「それと電子機器の関係も頼んだぞ?何か完成して
いるか?」
「面目ねえ。。。アナログ計算機の類と単独の無線機、
初歩的なレーダーだけだな。」
「アナログでも良いからもう少し発破をかけてくれ。
数年内に鉄道を通す。出来れば電気信号や電動機を
使いたい。」
「了解した。研究所に頑張らせる。」
「今日はそんなところだな。学園都市が終わったら
タイールの再拡張と4大貴族領への技術供与を始める
からそのつもりで頼む。」
「承知した。今回作っている鋼製の建築物型枠は使用後も
保管しておくから、今後の急速開発では楽になるだろう。」
「うむ、わかった」
鋼鉄工場を出て疲れたし、ちょうどお昼過ぎなので、
シェルム商会直営の食堂に向かう。
(白金貨188214大金貨1金貨9大銀貨9銀貨7大銅貨2銅貨2)




