第20話 キースク拡張
翌日は領都への帰還では無く、キースクの視察と
村長との話し合いに充てた。
改めてキースクの中を村長を伴って視察してみると
やはり感じた通り、畑の作物は痩せており、お世辞にも
豊作が見込める様子では無かった。
そのためか、救荒作物であるジャガイモの作付面積が
半数を占めていた。
「村長。いや、失礼した。名は何と言う?」
「ザンザと言います。よろしくお願いします。」
「では、ザンザ。この村の概要を教えてくれないか?」
「はい、この開拓村のキースクは手前が冒険者時代に
率いていた。Aランク冒険者クランの(荒野の銀狼)
のメンバーが中心になって入植しています。
辺境の奥地で大森林が近いため、約300名のクラン
元メンバーを中心に約250世帯で1300人ほどの人間が
生活しています。
入植後まだ10年を過ぎていないので、比較的若い
世代が多いので、失礼ながらお連れ様達に不躾な視線
が向くかもしれませんが、穏便にお願いします。」
「まあ、あまり過激な報復をしないように言ってはおく。
それで?開拓はどんな感じだ?あまり農作物の生育は
良く無さそうだが。」
「そうですね。
さすがにラファエル様達のようには行きませんが、
力自慢が多いので地道に開墾は進んでおります。
元が森林なので開墾後の数年は作物の生育も良いの
ですが、数年で地力を使い果たしてしまうようです。」
「うん。そんな感じだね。ジャガイモも元気が無いみたい
だけど、あれは地力では無くて連作障害だね。」
「ジャガイモは連作してはだめなのですか?」
「うん。みんな救荒作物だから荒地に喜んで植えるど、
比較的連作障害が起きやすい作物だよ?
元気が無いだけじゃなくて、虫が付いたり病気に
なっていたでしょ?」
「た、、確かに。。。」
「出来れば、葉物野菜や豆類と麦を順番にローテーション
した方が良いと思うよ。」
転生チートの定番だけどね。。。ジャガイモ。。。
「ただ、ここの土壌は腐葉土は表層だけで、その下は砂質で
小石交じりでしょ?
保水性が悪いから養分も流れやすいし、酸性土だね。
根本的に見た目よりも農地に向いていないんだよね。。」
「そんな。。では、いったいどうしたら。。」
「うん。そこで相談だ!
村長、私の配下にならないか?」
「へっ?すでに私は領民で配下みたいなものだと
思いますが?将来のお話でしょうか?」
「ああ、そんな体制上の話ではないよ?
判りやすく言うと私個人に忠誠を尽くして、
私のために死ね。って事を言っている。」
ゴクリッ。。。。
静寂の中、ザンザの唾を呑む音が聞こえた。
いいね。。最善の答えを一生懸命探している。
「ザンザさん。今回の探索メンバーの主要メンバーは
皆、使徒であるラファエル様に命を捧げています。」
キョウコが判断材料を提示する。
「し、使徒。。。聞いたことがある。。。
た。。。確か、神の使徒で異世界の知識を持つと。」
覚悟を決めたのか、ザンザは足を止めて跪くと
「わかりました。是非とも配下の末席にお加えください。
我が忠誠を貴方様に捧げます。」
「よかろう。。。其方の忠誠の対価として
ここの住民と其方の郎党の未来を保証しよう。
其方の序列は表のⅪ位とする。」
「ありがとうございます。我が主ラファエル様。」
こうして、ザンザを配下に加えた。
俺の配下は別に女性限定ではない。
い、異論は認めない!
「よし、では一旦ザンザの家に行こう。」
ザンザは元冒険者クランのマスターだけあって
能力が高いのはすでに鑑定により把握している。
********************************
ザンザ
種族 人族 性別 男
年齢 38歳 Lv 24
HP 11552 / 11552
MP 4728 / 4728
筋力 315
耐久 304
敏捷 287
知力 211
魔力 197
【スキル】
槍術 Lv 3 / 5
盾術 Lv 3 / 5
体術 Lv 3 / 5
指揮 Lv 1 / 5
礼節 Lv 1 / 5
【加 護】
火精霊の加護
【魔 術】
火魔術 Lv 2 / 5
生活魔法
【称 号】
キースク開拓村村長
元Aランク冒険者クランマスター
元Aランク冒険者
********************************
スサノオに匹敵する強さだ。
良い買い物だった。
ザンザの家はログハウス風の家でこの村の中では
最上級で最大の建物だった。2LDKで一部屋は集会場
を兼ねているのか20畳近い部屋があり、基本的には
12畳ほどのもう一部屋とリビングが生活空間のようだ。
家に入ると身長150cmほどの小柄な女性が会釈で挨拶
してきて、ザンザの嫁のマーキュリーだと紹介された。
集会場部屋からは複数の子供が元気に飛び回っている
声がする。マーキュリーによると自分たちの子供3人と
近所の子供を8人ほど預かっているそうだ。
大人の話なのでリビングで話をする事として、
マーキュリーには子供の世話をしに行ってもらう。
こちらは、キョウコ、ツクヨミ、オオワシ、ニムルの
5人で、アヤメ、マナミ、シノブは外で待機している。
「では、キースクの今後の方向性について説明する。
まず現在の農地だが、収穫を待たずにすべての畑の土壌
を改良する。
具体的には探索で発見した石灰岩を砕いて、現在の土
と混合して粘性を持たせる。
その後、大森林近くから腐葉土を持ち込み更に混合して
栄養を保たせる。
水に関しては生活用水も含めてなるべく高台に井戸を
20箇所ほど掘る。
ニムル、オオワシ、出来上がっている井戸ポンプを
20セット、配管を多めに手配してくれ。サスケを使って
良いから5日以内に村に持ち込むようにしてくれ。」
「「御意!」」
「それから、今回我々が開拓した北方面の土地は自由に
分配して良いが、畑を細かくしたくないので、すでに
農地を持っている人間の畑は新しい区画と交換として
なるべく既存の農地も大きい畑としてくれ。」
「承知致しました。ありがとうございます。」
「また、我々は1週間ほどここに留まり、残りの東西及び
南の方角に関しても同様に開拓を行う。
土地の活用は東を居住区として店舗、宿屋、教会と
冒険者ギルドも設置する。南側は放牧地兼農地として
家畜舎を建設して畜農を行う。
北と南の農地は2年おきに用途を交換して、片方で
農作物を栽培している年は、もう片方を放牧地とする。」
「ここはあまり農地向きでは無いので、西側はすべて
オオワシ工房とシェム商会の所有として、工房や工場
宿舎、学校、出荷場、浴場を建設する。
こちらは木材の乾燥を待ち、1年後以降になる。
もちろん、工房や工場等は村の人間の雇用を優先する。」
「つまりは、今後の開拓は農地では無く工場用地などの
産業用が主になると言う事だ。
これにより、5年後にはキースクの人口を50000人、
10000世帯程度にする予定だ。」
「今後1週間で、開拓、街道整備、街道周辺の魔獣狩り、
井戸掘りと井戸のポンプの設置と用水路整備、拡張後の
村の外周に500m程の緩衝地帯と高さ5m幅5mの防護壁
の設置。仮設浴場の設置までを行う。」
「ザンザ。質問はあるか?」
「いえ、もったいない計画で驚いている限りです。」
「そうだ。ここの村民は獣人や亜人への差別意識は
あるか?」
「いえ、我々は元々実力主義ですし、嫁いで来た嫁に
は獣人やハーフエルフも居ますので全くありません。」
「そうか。それは助かる。住民を集めやすい。」
「キョウコ、手の空いたものから開拓をさせろ。魔術の
修練にもなるしな。」
「御意!」
「ニムル、人員は前倒しになるが段階的に移住を予定
してくれ。元々の開拓民との軋轢を生じないように
教育、監視後に移住させること。
最初は女性を多めにしてくれ。この村の男女比が
男に偏っている。奴隷達はいずれにしろ教育要員なので、
領都かこちらの教員か工場の教育係、メイドになるだろう。」
「かしこまりました。」
「オオワシ、至急井戸ポンプの増産と農機具の開発を行え。
農機具に関しては領都の連中だけでも可能だろう。
農機具の詳細は後で指示する。
領都に帰ったらまずは荷馬車の改良を済ませてくれ。
それと工房の吸収や職人の引き抜きも行って良いから
職人に人数をもっと増やしてくれ。」
「了解した。」
「西区画の開拓が終了後に町割りを行うからそのつもりで
いてくれ。それと仮設浴場を作る準備もな。」
「「かしこまりました。(了解した。)」」
「ツクヨミ、先日伐採した木材の置き場所をザンザと
調整して、その後も含めた材木置き場を設置してくれ。
加工場を西区に設けるから、西寄りが良いかな?
仮設浴場と防壁門を作るので一部の木材を強制乾燥
させてくれ。火魔法と風魔法の組み合わせで温風を
当て続ける感じだな。乾燥後に切断して木板等を加工
するから乾燥は皮付きのままで行ってくれ。
枝は払ったら分別して各家庭の薪にするように。」
「御意!」
「では、皆状況開始だ!」
「ニムル、オオワシ、こちらへ。」
「もう、歯車はできていたんだっけ?」
「木製での歯車は出来ておるが、金属製はまだ精度が
出ない。製作方法を見直し中だ。」
「では、木製でも良いが製作方法は、まず歯の部分になる
板を準議して、中心にピンを刺して糸を掛けてペンを
くるりと走らせれば一定の円が書ける。
のこぎりで円ギリギリまで四角を切断する。次は残った
八角部分という感じで、多角の円盤を作成する。
そしたら中心のピンの位置に穴を開けて、心棒を取り
付ける。
今度は円盤を心棒を軸に回転させて、一定の距離に
カンナを設置する。こうすると精度高い円盤が出来上
がる。
あとは、同じように刻みたい歯の形をした、ヤスリで
くぼみを付けて行く。位置決めは16個の歯であれば、
円盤の板だけの段階でピンを中心に十字を書き入れる。
均等に回転させた十字をもう一度書き入れる。
更に半分に十字を書き入れると均等な16の頂点が
書ける。」
紙にイラストを描きながら説明をする。
「まあ、こんな事はとっくに考えてやっていると思うが。」
「主よ。やっておらん。馬車の車輪ですら職人の勘と経験
で作っているからな。算術の大切さが良くわかるな。
申し訳ないが、ワシ自身がサスケ殿と一緒に領都に
戻っては不味いか?」
「それは構わんが、まだ作る物を教えてないぞ?」
「そうじゃった。ご教授を頼む。」
俺は、金属製のクワ、草刈り鎌、角スコップ、
剣スコップ、大バール、滑車の製作を指示する。
本当はトラクターのロータリー部分を作って
欲しかったのだが、難易度の高さと開拓村には
農耕馬や牛が居なかったので、今後の課題として
人力で曳く事も考慮した鍬とした。
話が終わり、視察に向かおうとするとキョウコに
制止された。
「坊ちゃまは、昨日働き過ぎていたので、外での視察は
おやめください。」
「いや、外に出ないと視察も休憩もできないんだが?」
キョウコは無言で指を指す。
まさか。。。。
コクコク
逃げられそうにない。あきらめるか。。。
俺は集会場のマーキュリーの所に行って、視察と
いう名の子守を一日した。
正直、普通の視察の数倍疲れたが、キョウコが
微笑ましい顔でずっと観察して来ていたので、逃れ
られなかった。。。
今日も疲れた。。。。
翌日には、西地区の大まかな整地が終わったとの事
なので、町割りに向かう。
すでにアヤメ、シノブ、マナミ、ニムルとザンザが
先に到着して待っていた。
元々1km四方しかなかったキースクだが、すでに4m程の
円形の土地が更地になりつつあった。
俺は早起きして作った町割りを広げた。
「ザンザ、悪いが一部訂正だ。
この図のとおり街道を中心から十字に通したい。
この街道は1000年後でも不自由が無いように
幅20mとする。
その外側に幅10mの通りを引いて全体の区割りを
決めたいと思う。大規模な移動も伴う事になる。
それから家畜の移動が大変なので、北と南の農地
ではなく、通りを挟んで東西の農地を2年おきに
交互で使ってくれ。
今年は収穫が見込めないので、領地税は免除する
ように父上に話を通しておく。
250世帯の1年分の生活費と移転費用として、白金貨
10枚(金貨1000枚)を支給する。
国税分は私が払っておく。来年の家屋の移転について
はシェム商会の大工集団に依頼するので、費用の心配は
いらない。」
「ザンザ、何か問題が起きそうか?」
「いえ。そのような手厚い保障は聞いた事がありません。
何の問題もございません。」
「よし、では残りの者はこの絵を元に変更点を皆に伝えて
くれ。この案で行く。それと手が空いた段階で街道整備
に掛かるが、クエドへのルートは魔獣狩りのみとして
街道整備は行わない。南のキリンダ→キムル→マドラの
ルートを幅10mで整備してくれ。」
「な、何故でございますか?」
ザンザが焦ったように聞いてくる。
「うん。ちょっと嫌な予感がする。もともとキースクは
大森林側に突出している。現段階で街道整備を行うと
クエドへのスタンビードを誘導しかねない。
以前、父上が仕留めきれなかったゴブリンキングも
討伐できていない事だしな。」
「いずれは整備するが、もう少し様子を見させてくれ。」
「よくわかりました。了解しました。」
元冒険者だけあって理解してくれたようだな。
その後は視察して適宜計画を修正しつつ開発を行って
いった。物見やぐらは結局木製となり、
5mの防護壁の上に6mほどの高さで設置した。
そうこうして、予定の1週間まで2日となったところで
ワイバーンが飛来した。サスケかと思った皆が上空に目を
凝らして手を振っていると、次々とワイバーンが現れて
総数20頭ほどになった。
特に元々の村民は恐慌状態である。
あれ、ほとんどがワイバーンロードだな。。。。
「キョウコ、あれ先頭はサスケだ。領主館予定地に
降りさせてくれ。」
「えっ。。。御意!」
キョウコさん。。なんでそんなに残念そうなの?
少しも怯えていませんでしたよね。
あの数のワイバーンロードと戦いたかったんすね。。。
領地予定地に行くとサスケのワイバーン、20頭の
ワイバーンロード、そして1頭のドラゴンが着陸していた。
「サスケ、ご苦労。これは?」
「はっ!この者達はツクヨミ司令が東方より呼び寄せた
応援の人員たちです。そして、ワイバーンロードは
この者達の騎乗竜です。」
「やけに早くないか?東方の果てで、片道半年はゆうに
掛かると聞いていたんだが。」
「主、俺のアイデアですよ!」
いつの間にか、オオワシが戻って来ていた。
どうやら、ワイバーンに同乗して来たようだ。。
「オオワシ、どういう事だ?」
「はい、先日アヤメにスキルを検索して貰って勉強を
して居た時に、主の元の世界は球体であると学びました。
だから、この世界も球体なんじゃねえかと思って、
領都に戻ってからサスケに、イーストなら東じゃなくて
西に向かった方が早いと思うぞ?
って伝えて、試しに3日分の食料を積んで向かわせて
みたんですよ。」
「2日でイーストに到着しました。
それから当主に要求を伝え、海を越えて来たことを
告げたらところ、貴重なワイバーンロードを出して
人員を寄越してくれました。」
珍しく興奮したかのようにサスケが話を続けた。
「まあ実際は、少しでも長く領都に居て、研究と農機具
の製作時間を稼ぎたかっただけなんだがな。
それと、ポンプキットと農機具の運搬手段に悩んでいた
からな。なんせ重いから荷馬車で運搬じゃ、1週間近く
掛かっちまうからな。」
「ああ、そこを考慮していなかったな。悪かったな。」
「いや、お蔭でロータリー?の試作も持って来れたから
ちょうど良かった。です。。」
アヤメに睨まれて饒舌だった口が重くなった。
「よし、折角だから応援の人員を紹介してくれ。」
と言ったとたんに人員の中から長身の美丈夫が進み出た。
「お初にお目に掛かります。使徒ラファエル様。
私はツクヨミの兄でカトウ家長子のヤマトと申します。
すでに聞き及びと存じますが、一族の悲願に立ち会い
主神と使徒様が時代を紡ぐ時に関われる事を誇りに
思っております。
我らカトウ一族と東方イースト国はラファエル様に
臣従し、たとえ最後の一兵までもお従い申し上げます。」
「なお、我が当主の臣従の証として、あれなるドラゴンと
ワイバーンロード20頭を献上奉ります。
そして我ら20名につきましても何卒正式な配下として
仕えることをお許しください。」
東方勢20名が一糸乱れぬ動きで跪き忠誠を誓う。
「ヤマト並びに東方勢よ、忠誠は受け取った。
正式な配下として迎え入れよう。」
「「「 Yes your Majesty! 」」」
「ツクヨミ、よくやった。ヤマトと共に皆の紹介を頼む。」
「御意!」
東方勢のステータス
**************************************************
筋力 耐久 敏捷 知力 魔力
ヤマト 28歳Lv25 表ⅤⅠ
HP 7000 MP 5050 255 250 239 198 202
セイヤ 29歳Lv24 表ⅤⅡ
HP 6844 MP 6384 248 236 239 261 266
ミナミ 29歳Lv22 表ⅤⅢ
HP 5394 MP 5170 197 186 199 211 235
ユウタ 31歳Lv24 表ⅩⅠ
HP 8990 MP 4752 298 290 287 201 198
ユウコ 27歳Lv20 表ⅩⅡ
HP 8697 MP 3840 206 211 199 188 192
キヨカ 28歳Lv19 表ⅩⅢ
HP 5236 MP 4047 201 187 199 205 213
アツコ 28歳Lv20 表ⅩⅣ
HP 5936 MP 3780 202 212 220 199 189
マサキ 26歳Lv18 表ⅩⅤ
HP 4680 MP 3186 181 180 178 165 177
マイア 26歳Lv19 表ⅩⅥ
HP 4342 MP 3629 188 167 190 195 191
シンヤ 27歳Lv19 表ⅩⅦ
HP 5265 MP 3572 188 195 179 174 188
ケンタ 22歳Lv15 表ⅩⅧ
HP 2398 MP 1830 122 109 115 129 122
カンタ 24歳Lv17 表ⅩⅨ
HP 3912 MP 2057 150 163 160 134 121
リンコ 24歳Lv17 裏ⅩⅢ
HP 3216 MP 2618 133 134 129 155 154
キミカ 25歳Lv18 裏ⅩⅣ
HP 3550 MP 3078 145 142 151 177 171
アケミ 23歳Lv15 裏ⅩⅤ
HP 3059 MP 1650 134 133 128 102 110
チエコ 25歳Lv16 裏ⅩⅥ
HP 3825 MP 2416 154 153 156 148 151
チサコ 26歳Lv18 裏ⅩⅦ
HP 4654 MP 3222 177 179 182 176 179
セツコ 24歳Lv15 裏ⅩⅧ
HP 2904 MP 2130 118 121 119 141 142
マユミ 23歳Lv15 裏ⅩⅨ
HP 2921 MP 1905 135 127 129 131 127
ユリエ 22歳Lv14 裏ⅩⅩ
HP 2552 MP 1624 119 116 120 114 116
ドラゴン オーナンドホーン HP 147281 MP 138474
**************************************************
今回の人員は俺の世代の上の世代が中心だった。
Lvとステータス値は低めだが、やはり年齢由来のHPは
今までの人員より総じて高い。
ステータスのHPとMPは体力値と魔力量であって、
スタミナに近いのでイコール強いわけではない。
これだけの人員が居ると人のやり繰りが楽になるな。
配下としては、キョウコの下に表メンバー18人、
裏メンバーが19人となる。
「では、皆の序列は言い渡した通りになる。
総司令キョウコ及び表司令アルス、裏司令ツクヨミ以外
は序列に関係なく対等とする。当面はこの38名で日々
拡大していく配下組織を統制、教育して行くので
そのつもりで居るように。」
「服装は男は騎士服、女はメイド服でどちらもオリジナル
デザインの白及び黒とする。例外として2人の姉さまは
水色と桃色の使用を許可する。
直属の配下の証は私の紋章と序列ナンバーの刺繍として
直属以外の配下の紋章は辺境伯の紋章とする。」
ついでに。。。
「ニムル、マナミ、76名の奴隷だが、いつまでも奴隷
呼ばわりでは可哀想だな。
開放して田舎に帰りたい者は何人位居る?」
「すでに確認済みです。全員女性なので帰るところが
あっても白い目で見られ、一生性奴隷扱いなので
帰れないそうです。
また、現在年間給金1枚で雇用していますので
一般的な借金奴隷の稼ぎの数倍であり、雇用条件的にも
やめられないそうです。」
「いや。安くないか?」
「いえ、高品質な衣食住の提供の上、税引き後ですので。」
マナミが答えてくれる。
「なるほどな、極論でそのまま仕送りできるのか。」
「わかった。まず、彼女らの呼称は単にメイドとする。
まず、最優秀な6名を工房と話し合って決めろ。
主な業務はお前たちの補助だ。Aグループとする。
残りの70名は10名づつのグループを作ってB~H
グループとする。B、Cの2班はシェム商会に出向だな。
Dは工房に、E、Fは領都学術部、GとHはキースクで、
領主館、公衆浴場、孤児院、学校での勤務とする。
工房と商会で話し合って配属とリーダーを決めてくれ。
急速教育にあと2ヵ月の猶予を与えるが、教育が済んだ
者から配属して稼働を始めてくれ。
なお、今回同行した20名は、私の経験値増加スキルの
影響でレベルが上がっているので、留意してくれ。」
「ああ、先程の話通り同一のメイド服を2着づつ
支給して、辺境伯の紋章とグループを刺繍するのを
忘れないようにな。」
「恐れながら、我らは何をすれば宜しいでしょうか?」
ヤマトが東方勢を代表して質問する。
「まずは、ワイバーンロードを活用した偵察及び運搬、
伝令と人材発掘だな。
竜種は領都に刺激が強すぎるので竜種の待機基地は
ここリースクの放牧地の一部とする。
表と裏のメンバー2人で1組を6つ作って、
レクレッド冒険国、リスリッド王国、ウリエル王国、
フィステント帝国、ダムド獣王国、リムダムール聖国
に趣き、偵察と共に人材発掘、移民の募集をしてくれ。
残りの8名は4名がここキースクの防衛と資材の運搬
最後の4名は領都の拠点待機だ。適宜指示を出す。
資材運搬は領都からキースクと、キースクと石灰岩の
岩場でマジックバッグを4つ貸し出す。」
「問題なければ組織編成と業務分担は以上だ。」
「取り急ぎ、井戸の掘削とポンプの設置、農機具の配布
をしつつ、開拓村拡張の仕上げに移れ。」
「「「御意!」」」
ポンプ 銀貨3x20=大銀貨6
東方勢給金 金貨14.4x20=288=白金2大金8金8
メイド給金 金貨1x76=76=大金7金9
支出計 白金貨3枚大金貨6枚金貨7枚大銀貨6枚
(白金貨131、大金貨3金貨3大銀貨2銀貨12大銅貨12銅貨2枚)
当方、初めて物書きに挑戦いたします。
誤字脱字、読みにくい等のご指導をお願いいたします。
豆腐メンタルなので過激な指摘はご容赦くださいますようにお願いいたします。
ブックマーク、感想、レビュー大変励みになります。
ありがとうございます。