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銀河戦争?こちとら中世剣と魔法の世界ですが何か?  作者: 窓際の憂鬱
第二章 幼少期
20/71

第18話 探索

夕方になると、冒険者ギルドのサナエがやってきた。

王国ギルドマスター同様にメガネを掛けた、東方系の肌を

した可愛い感じのお姉さんだ。

 さっきからお胸には俺の視線じゃなく、キョウコの視線

が突き刺さっている。


「先ほどはご挨拶も致しませんで失礼しました。

 私は王国冒険者ギルドの副マスターをしております。

 カナエと申します。

  そして実はツクヨミ姫様の命で冒険者ギルドに

 潜入しておりました、隠密です。

  東方イースト国のカトウ家は、常に使徒様の情報を

 を探索しており、その一環としてしまして情報の集まり

 安い冒険者ギルドに潜入していた次第です。

  カトウ家に連なる者として、私も使徒様の再臨を

 心待ちにしておりました。

  何とぞ私の忠誠をお受け取り下さり、配下にお加え

 ください。」


 と、跪いて頭を下げた。


「カトウ家の使徒の末裔であれば、是非もない。

 忠誠は確かに受け取った。我が配下の裏Ⅻ位を授ける。」


「 Yes your Majesty! 」


「ツクヨミ、現在の我が配下の情勢を教えて、メイド服を

 用意してやってくれ。」

「かしこまりました。我が君。」



 豪華な夕食を食べた後に、配下を集めて打合せを行う。


「皆、ご苦労。4日後に迫った探索メンバーを決定したので、

 そのつもりで準備を行ってくれ。

  まず配下からは、キョウコ、兄様、姉様2人、シノブ、

 マナミ、アヤメ、ニムル、サナエ、レイコ、ミズキ。

 サスケはワイバーンで先導と偵察を頼む。

  スサは留守番を頼む。

 それからシェム商会の奴隷を20人、工房の職人を10人

 とする。荷馬車10台と御者をシェム商会で出してくれ。

  奴隷には序列と紋章を除いたメイド服を1着づつ

 支給してくれ。

  荷馬車には飼葉、水樽7日分及び携行食7日セットを

 100セットほど準備してくれ。

  ニムルに準備金として金貨45枚を渡して置く。」


「「「了解いたしました。」」」


「それから明日は工房に視察に行く。多少の進展は

 あっただろう。」


「「かしこまりました。」」



 紅茶を飲みゆっくりした後に、自室に引き上げて

ベッドに入る。


いや。。。キョウコさんとツクヨミさん?

従者が揃って一緒にベッドに入ってどうするのよ。。。

ああ。そのお胸でグリグリしないで。

嫌いじゃないんだから!


 なかなか寝付けませんでした。。




 翌朝は気持ちの良い日差しで目が覚めて

平和な寝起きを迎えた。

なぜって?キョウコさんがブラを気に入って

全裸にならなくなったからです。ハイ。。


「坊ちゃま?下着姿はお嫌いですか?」

 またそんな顔で俺の顔を覗き込んで言う。


お好きです!口には出さないけど。。。

口に出していないのに頬染めるのはよしてください。



 朝食を食べた後に、のんびりとお茶を飲み

キョウコとツクヨミを伴って工房に向うために

部屋を出た。


 玄関口に出ると見慣れない荷馬車が止まっており

オオワシが待ち構えていた。


「オーナー、今日視察に来るって事だったので、

 迎えに来ました。箱馬車で無くて失礼とは思ったが、

 この荷馬車には開発したスプリングとアブソーバー

 試作品バージョン3が取り付けてある。

  是非、試しながら乗って行って貰いたくて

 迎えに来ました。」


ほう、早いな。。。どれ?


「なるほどなるほど、スプリングは取りあえず

 試作の早い板バネだな。

  単筒式だろうけど車軸にはショックアブソーバーが

 付いているじゃないか?早いな。

 これってオーパーツだよね。どうした?」


「はい、スプリングはともかくショックアブソーバー

 が判らなくて、アヤメに頼んで調べて貰い研究して

 試作してみました。

  正直、原理は半信半疑なんですが、空気は縮んで

 油は縮まない事を利用しているって事は学習しました。

 空気室を圧縮するために手動ポンプも作りましたよ。

  今、工房では学習熱が高まっていて、大学校行き

 を希望する職人で多くて少々頭が痛いくらいです。」


  うん、悪くないね。自分たちで学習してくれれば

 新たな知識も魔術の利用もいずれ進むだろう。


「よし、判った。工房まで試乗して行こう!」



 基本的に王国の主要街道は踏み固められた土だが、

領都の中は石が敷き詰められている。

 平板では無く、大きな玉石を埋め込んであるので

馬車で走ると結構ガタガタ突き上げがあって辛いの

だが、試作の馬車はそれほどの突き上げ感は無かった。

 軽トラックの運転席位の快適さだろうか?



 オオワシ工房に着くと、降りてきたお館を筆頭に

 5人程の職人が得意満面の顔で感想を待っている。


「一般的な荷馬車に比べて格段に快適な乗り心地に

 なっていた。みんなこの短期間に良く開発した。

  今後は大学校で学び、板バネでは無くコイル型の

 スプリングを開発して貰いたい。」


 褒めるとこは褒めないとね。

 職人が講評を聞いて喜んでいる。

 酒宴でも始めそうだ。


「だが、君たちは何故車輪の改良をしなかった?

 凸凹道では車輪が破損しやすく、何より音で折角の

 快適性が薄れてしまう。

  必要性は開発の母だ!気になった事をもっと貧欲に

 解決していく姿勢こそが必要であると考えなさい。」


 途端に職人たちの気分が地に沈む。。。

 子供のように判り易い反応で面白い。

 アヤメもこれにハマったのかな?


「取り急ぎ、シェム商会の荷馬車10台に試作品の取付を

 行え。破損に備えて5台分の予備部品の積込みもだ。」


「車輪に関しては、この際丈夫な布でもなんでも良いから

 クッション性のある物を外輪に取り付けろ。

  もちろん予備材料も忘れないようにして、メンバーに

 ちゃんと修理が出来る職人を数名選定すること。

 以上だ。」


「お、おい。。。2日しかないぞ。。。。

 ど、、、どうしよう?」


 オオワシが泣きそうになっている。

 おっさんの困った顔は無視だ。


「アヤメ、これらの追加開発費に金貨50枚を渡すので、

 商品となるまで責任を持って開発させろ。

  その後は馬車改修所を作って改修で商売を始める。

 改修原価と開発費をそれまでにまとめて置く事。

 それと、とりあえずの酒宴代だ金貨1枚を下賜する。」


「かしこまりました。ありがとうございます。

 続きは会議室にてお願いいたします。」


「あなた達は用があれば呼ぶから、荷馬車10台の

 引き取りと材料の仕入れ、部材の製作を進めなさい。」

 

 アヤメはおっさん達に言い捨てて行く。




 アヤメの先導に従って会議室に入ると、10名ほどの

職人と2人の猫獣人が待っていた。


「それでは先に、こちらからご報告させて頂きます。」

 シノブが説明するようだ。


「トランプ、将棋、チェスでございますが、現時点では

 少し復旧と製作に難が有ると考えたため、リバーシの

 開発を先行して終わらせました。


  リバーシは500年ほど前の使徒が開発していましたが、

 広まらずに失効しておりましたので、シェム商会に

 独占販売権を申請して貰いました。

  リバーシの広まらなかった理由は、技術が追い付かず

 四角い木片に片面に焼き印と言った簡素な形になったの

 が1つ、高価だったのが一つ、広範囲の販売網が無く、

 作れば勝手に売れると考えていた節がございます。

  これに対して我々は、販売及び売り込みはシェム商会が

 自社の既存販売網で受け持つと言う事で、当面は獣王国

 までの販売を見込んでおります。

  商品自体は基本的にコマと板面をセット売りとします。

 

  一般向けはコマも盤面も木製のニス仕上げにしています。

 コマは黒と白に染め抜いた、円形の板を貼り合わせた物と

 します。

  こちらは、原価が大銅貨2枚の原価ですので大銅貨5枚

 の薄利多売を目指します。


  貴族及び富裕層向けの商品は、円形の白・黒大理石を

 貼り合わせのコマとして、盤面も大理石にて製作しました。

 盤面には布を貼り、枠には彫刻による装飾を入れてござい

 ます。

  こちらは少量販売で原価が銀貨3枚になりますので、

 大銀貨5枚での販売を予定しております。」


「馬車の足回りの改良につきましては、先ほどの試乗の

 とおりにございます。

  井戸ポンプは、復旧はしていないのですが、独占権が

 あと5年残っておりましたので、金貨10枚で独占権を

 買い取りました。

 開発は終了しております。


  井戸ポンプは、ポンプと吸い出し管を1m、2m及び

 4mとジョイントをセットで販売します。

 どうも今までは、ポンプ単体で販売しており、使用方法

 が不明で広まらなかったようです。

  こちらは鋳造品で、総原価が大銅貨5枚ですので、

 販売価格は銀貨3枚と考えております。」


「わかった。

 リバーシとポンプの量産費用として各金貨50枚を渡す

 ので、シェム商会を通じて販売を開始してくれ。」

 

「御意!」



「続きまして、大学校関連の準備状況に関しては私、

 アヤメが説明いたします。

  頂きました資料について、既にシノブと共に教科書

 の作成を開始しており、一部は完成しております。

  また、大学校の建物ですが領都西部の防壁沿いに

 2階建て300名収容の建物とその三倍の敷地を辺境伯

 様のご厚意で購入いたしました。


 旧兵員宿舎と練兵場で金貨750枚でした。

  人員に関しまして、教員の候補としてここにいる

 猫獣人の一族を考えており、現在先行学習を持って

 適性診断中でございます。

  ちなみに私が獣王国でお世話になっていた一族

 でもございます。

  また、一部職人が独学で大学校にて学習を始めて

 おります。現役職人が半日交代で学習を行っている

 状態でございます。」


「了解した。猫獣人一族に関しては、俺はコネを否定

 しないので問題はない。

 優秀で適正がある事を望んでいるよ。」


「大学校関連に結構費用を使ったようなので、白金貨

 50枚を渡すので適切に運用してくれ。」


「は、はい。ありがとうございます。」


「よし、出発は明後日の早朝なので頑張ってくれ!」


「か、かしこまりました。」





 探索出発当日の朝、目を覚ますとカトリナとネイトに

挟まれていた。何故か二人共ブラ姿だ。。。

 

キョウコとツクヨミは既に出かけて、ちょうど戻った所

のようだ。その物音で目が覚めたようだ。


「おはようございます。坊ちゃま(我が君)。」


「んーおはよ、朝から良い匂いだね~」


「はい、もうじき出発の時間ですので、串焼きや

焼き立てパンを屋台で仕入れてまいりました。

 後ほど馬車で頂きましょう。」


「ありがとう。」


「坊ちゃま、抱き着いて言ってくださっても

 宜しいのですよ?」


 油断した。。。



 着替えを終えて馬車に乗り込むと、既にアルス兄さまが

ニコニコして乗り込んでいた。


「ラフィー、おはようございます。

 初めての探索楽しみです。」


「おはよう。兄さま楽しみですね!」


それぞれが分乗すると、西門を出て開拓村キースクを

目指す。一般的には途中2日で開拓村マドラ、そこから

1日で都市クエド、更に2日で開拓村キースクの行程だ。


 早い。。。早朝に出たとはいえ、新型馬車は速度が速く

夕刻にはクエドに到着してしまった。時速20キロ位

出ていたから180キロ位だね。

 お尻が痛くならないので休憩も最低限で済むため

各段に早い旅ができる。


 幸い、土の街道のせいかまだ足回りの故障はない。

そうそう、職人連中、意地でタイヤ開発してきました。

ログフロッグの革でチューブを作って外輪を凹状にして

はめ込んでいる。

 まあ、すべり止め効果が薄いから40点だけどね。


 クエドで一泊してキースクに向かうが、途端に木の根や

岩場の有る街道になり、2日を要した。

大森林が近い未開の地だからかな?ちなみにタイヤは5台

交換した。やはり強度的にも少し厳しいようだね。

 

ちなみに上空をワイバーンが旋回しているせいか

極端に魔獣が襲って来ない。わずかな好戦的魔獣は皆で

競うように仕留めた。


 キースクに到着すると開拓村の住人が馬車10台の集団

に何事かと警戒している。

 開拓村に大量の馬車が来るのは入植の時だけだろうからね。しかも。。ワイバーン付き。。。。


「村長は居るか?」

キョウコが問いただす。


「俺が村長だ。何者だ?」

 如何にも冒険者上がりと言った50前後の筋肉ムキムキ

 の男が声を上げた。


「少し言葉に気を付けなさい。こちらは辺境伯様のご次男

 にして嫡子のラファエル様です。

  こちらの方々は長子アルフォンス様、長女カトリナ様

 次女のネイトライム様になります。」


 さすがの村長も慌てて跪いて、


「失礼いたしました。手前、野卑な冒険者上がりでして。」


「まあ、ぞんざいでなければさほど気にしないよ?」

「ありがとうございます。」


 俺が優しく諭すと素直に感謝してきた。

 まあ、開拓村の村長なんて礼儀より信頼と頼り甲斐が

 無ければやって行けないよな。


「本日はどういった御用向きで?納税はきちんと致して

おりますし、保養地にふさわしい場所でもございません。」


「うん、僕は今、商会と工房を持って商売を始めているん

 だけど、鉱山都市以外にも資源地が無いか探索している

 んだよ。将来的にこの領地に産業を起こしたくてね。」


「なるほど、ワイバーンはそのための先行偵察ですか

 承知致しました。建物は多く無いので野営して頂かなく

 てはなりませんが、広場を開放しますのでご存分に

 ご滞在ください。もちろんご領主様一家は粗末ですが

 我が家をお使いください。」


「いや?広場も村長宅もそのままで結構ですよ。」

「はい?」


「開拓を進めているのはこの北方の方面?」


「は、はい。如何せん森が深いので思うように行って

おりませんが。」


「キョウコ、ネイト、ツクヨミ、シノブ、全開でエアー

 カッターを打つから合わせて。」


「「「御意」」


「アルス兄さんは見て参考にしてね」


「心得た」


 じゃあ、やりますか。

「我は望む、森林を切り開け。エアーカッター」

 4人が続いてエアーカッターを放つ。


 村長は口を開けたまま呆然としている。


 ドンドンドンッと大木の倒れる音が鳴り響き

 一気に視界が開かれた。


 半径1kmで半円状にすべての木が倒れ込んで

 おり見渡す限り倒木の山だ。


 俺は奴隷の二十人に向き直ると

「じゃぁ、悪いけど打合せ通りに改修を頼むね。」


 そう。探索までの暇な時間を利用してマジックバック

を量産していたんだよね。

 容量は馬車10台分、時間停止機能は無い。

いくら非力でもマジックバックに入れるには支障が無い

ため、2時間程度で倒木が無くなる。


 同時作業で、俺はアースホールを唱えて木の根を露出

させてゆく。手の空いた奴隷の子が根を回収して行き。

仕上げにネイト、ツクヨミ、シノブ、マナミ、サナエが

アースウォールとアースプレスを駆使して、岩を退けて

整地して行く。


 都合3時間ほどで1.5km2ほどの開拓が完了した。

 開拓村の人達、気を悪くしちゃったかな?


振り向くと跪いて歓声を上げる住民が集まっていた。


「領主様の御子息らしいぞ。ありがたい!」

「これで子供を村から出さなくて済みそうだ」


「魔術師ってこんなすごいの?」

「いや、あれは魔導師様の集団だよ。」

「王国にあんな方々が居たとは。。」



 再起動した村長が近づいてきて聞いてくる。

「も、もしかしてこちらにご滞在成されて、その後は。。」


「もちろん、有効に活用なさってください。

 但し、シャム商会の店舗は立てさせて頂きますが。」


「シェム商会?確か雑貨屋のばあさんがシェム商会が

 何とか言って、可愛い奴隷の娘を最近店番にしていた

 ような。。。」


「マ~ナ~ミ~~?」


 ビクッ!

「ち、違うんです。取り急ぎ体裁を整えるために人員を。。

 って。。。だって。。。だって。。無理なんだもん。

 領都にだって人居ないのに、ほとんど売買の無い店舗を

 出すとか。。。急には無理なんだもん。。。あ~ん。。。」


 あーあ、泣いちゃった。

「あー判った判った、とりあえずは間借りでも、何でも良

 いから。ただ奴隷の子は順次教育に入れ替えるんだよ?」


「は。。はい。。。」


「はいはい、キョウコもツクヨミもそんな顔で見ないの!

 無理を承知なんだから。マナミを送ってからも1か月も

 経ってないんだからね。」


「じゃ、みんな野営の準備をしてね。

 馬車とテントを上手く繋げて寝床を作るのと

 食事の準備に分かれて手早くね。」


 何?俺一番年下なのに、この保父さん感。。。


 えっ?もちろん俺のテントのメンツは

 キョウコ、ツクヨミ、姉さま2人ですよ?

 拒否権なんてありません。


 しかも、全裸に向かれて隅々まで清拭されました。

 4人がかりで。。。。シクシクッ




 翌朝からの探索にはシノブとマナミを残して行き、

昨日広げた開拓地をアースウォールで囲ってもらう。

余裕があれば、元々の開拓村の方も3m程度の土壁で

囲ってあげるように指示した。


 サスケの誘導に従い、まずは南方に下りキリンダの西を

探索する。この辺りは比較的乾燥した平地であり、砂地も

多く起伏に富んだ地形だ。


 その中の一部に黒い油の浮き出ている窪地があった。

間違いなく原油だ。ガスが発生するせいで頻繁に火災が

発生している後もあった。

 当面はキリンダの住民に注意だけ呼び掛けておこう。

活用が可能になるには、まだ数年から十年代の年月が

かかるだろう。


 キリンダからラジアッドの街道を整備しようとも

思っていたのだが当面はしばらく先だな。


 その日は、そこからキースク方面に北上したが、

石灰岩質の山を見つけた。

 地図で見るとキースクの西は大森林が張り出しているが、

実際にはキースクの西から北方までは岩山である。

 岩山の南端は岩塩が埋蔵されており、キースクの丁度

西の山は石灰岩の山であった。ここで塩とセメントが

採れる。



 ここでこの日は探索を打ち切り、キースクに帰還する。


 帰還すると一周をぐるっと土壁に囲まれ、その外側には

空堀まで設けられていた。出入口には昨日伐採した丸太が

掛けられてとりあえずの橋となっていた。


 褒めて褒めてっとばかりに、走り寄って来たシノブと

マナミを一通り褒めてあげた後に夕食、就寝である。


挿絵(By みてみん)


 翌日は、キースク北方に広がるラクエ大森林の南西部を

探索する。昨日に調査した小高い山々は北に寄るにつれ

花崗岩が目立ち、火成岩に硫黄がチラホラ見受けられた。


 ラクエ大森林の外縁部にあたるキースク北部を更に北方

に進むと森林と言うより密林となり、魔獣の出現頻度が

上がって来た。主に熊系の魔獣が多く、シルバーベアが

ゴブリン並みに出没し、牛魔人のミノタウルスも結構

頻繁に出現した。


 ミノタウルスを大量に討伐したところで、フェンリルが

遠吠えと共に出現して、狼系上位の魔獣集団に襲われた。

 岩場を縦横無尽に跳び回り襲ってくるシルバーウルフや

ブラッドウルフを迎え撃っていると強烈な違和感を覚えた。


 なんだ?

 おかしい。。。??

 何が?いや。。。何かがおかしい。。。


並列思考を使い、思考の一つで必死に考える。


 おかしい。。。おかしい。。。

 何だ?この違和感は???


その時、ようやく思考が集束した!


 大木の根に半ば埋もれた岩、さっきから皆が足場に

している岩。これ。。。コンクリートだ!

あそこに埋もれているのは、ボロボロに腐食した鉄筋と

コンクリート?グズグズでよく判らない。

 でも、この土の下には平坦な御影石?

なんだ?ここは。。。


 フェンリルが鬱陶しい。。。


「邪魔だ!スラッシュ!」細切れに切断する。



「ラフィー様!いかがなされましたか?」

 キョウコが周囲を制圧して駆け寄って来る。


 注意深く観察して、ようやくぼんやりと木々の間に

浮かび上がったのは、岩山に寄り添うようにあったと

思われる。近代都市の廃墟だった。




***討伐***

SSSフェンリル  1頭

SS ブラッドウルフ 12頭

S シルバーウルフ 84頭

S ミノタウルス  28頭

A シルバーベア  54頭

B レッドベア   78頭


(白金貨145、大金貨0金貨0大銀貨8銀貨12大銅貨12銅貨2枚)



当方、初めて物書きに挑戦いたします。

誤字脱字、読みにくい等のご指導をお願いいたします。

豆腐メンタルなので過激な指摘はご容赦くださいますようにお願いいたします。

ブックマーク、感想、レビュー大変励みになります。

ありがとうございます。 


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