第15話 生産ギルド
チュンッ
翌朝、目が覚めると不思議な光景が広がっていた!
いつも通りに目の前にキョウコが下着姿で寝ているのだが
キョウコの小山が。。。お山になっている!?
昨日の疲れも吹っ飛び、ばっちり目覚めてしまった。
って。おい。。。
キョウコの後ろでツクヨミが寄せて上げていた。
あのね~君たち。。。。
「キョウコ、ツクヨミ何してんの?」
「乙女の意地でございます。」
うん、頑張ってね。
今度寄せて上げるやつマイルさんに頼んであげるよ。。。
「すぐにお願いいたします。今日の最重要案件として!」
エスパーかよ!!!
でも逆らわない。。。紳士だから。。。
「はいはい、朝食終わったらマイルさんとこ行こうね。」
「「御意!」」
朝食後、キョウコとツクヨミに促されてマイル服飾店に
連行。違った。。。向かった。
カランコロン
マイル服飾店のドアを潜るとキョウコとツクヨミに
両手を繋がれて足が地面に着いていない俺を見て、
マイルさんが目を丸くしながら声を掛けてくる。
「いらっしゃいませ。おはようございます。ラフィー様。」
「おはよう。マイルさん。」
「本日はどういったご用件で?」
「女性用の下着を試作して貰いたいんだ。」
なぜか、二人がうんうん言っている。
「女性用の下着ですか?」
マイルさんだったら良いだろう。
「wiki バストアップブラ プリント」
空中から植物紙が数枚現れて宙を舞う。
ツクヨミがそれを素早く空中でキャッチして
束ねるとこちらに差し出してきた。
「マイルさん、机とペンを貸してください。」
応接室に移動すると、印刷して出力された
バストアップブラの説明に書き込みをして行く。
「ワイヤー入りとかは今後の課題として、マイルさんに
研究をお願いします。
形状はこんな形で胸を包み込んで、下側に詰め物を
すると寄せて上げる効果がでます。
本来は胸の大きな女性の胸を包んで、形が崩れるのを
防いだり、動きを抑制して運動しやすくするための
下着です。
本来用途としては、今度ニムルでも来させるから
試作してやってください。オーダーメイドでは無くて
既製品を中心として売る物だから、あまりサイズを
作りすぎないようにここの金具のように折り返して
ある程度調整できるように考えてください。
サイズは小、中、大をまず決めて、更に小さい小小、
大きい大大、間2つで、S,A,B,C,D,E,Fで良いかな?
大きいサイズが増えた時のためにSが一番小さくてFが
一番大きい表記としてください。」
「話がそれたけど、バストアップブラは小ぶりなお胸を
きれいに寄せて上げるために補正力と、詰め物による
厚みの嵩増しが必要です。
素材は女性の肌に配慮した布地を考えてみてください。
デザインは俺の好みで、ストラップはクロス、留め具は
フロントホックで頼みます。ホックだが。。。
細かい金属加工ができる工房があれば紹介して欲しい。」
「これは。。。すごい!かなり売れますよ?
女性はお胸のためなら幾らでもお金を出しますから。」
「うん。でもこれは売価が先に決めてある。
銀貨1枚だ。高いは、高いのだが、どうやっても買えない
ってわけでは無いという価格設定だ。
育った子供に買ってあげられないのも可哀想だし、
金持ちは装飾を付けた高価な品を別に作ればよい。」
「あ、そういえばシャル商会を傘下に置いたので
マイルさんは自分のお店での小売り以外の販売は
シャル商会への卸しのみとしてくれ。
場合によっては、マイルさんの設計・デザインを
買い取ってほかで製造する可能性もある。
シャル商会での買い取り価格は50%、設計デザインを
買い取った場合は売り上げの5%バックでどうだろう?」
「マイル服飾店での販売に関する、ラフィー様の取り分は
如何ほどになりますか?」
「いらんよ。数量も知れているだろうしな。」
「わかりました。すべてその条件でお受けいたします。
今回の試作では費用は不要でございます。共同開発の
経費という事でお互いに処理いたしましょう。」
「商業ギルドへの独占販売権の申請は共同名義で行い
ましょう。手続き費用はこちら持ちで実際の手続きは
シャル商会でよろしいですか?」
「問題ない。話が早くて助かるな。」
「それで、ホックの製作を依頼する金属加工工房は
心当たりがあるのか?」
「ございます。オオワシ工房ですね。
最近の私の金属部材はすべてオオワシさんに依頼して
おります。ラフィー様も今後服飾以外でもお付き合いの
ある工房が必要でしょうから後ほどご紹介いたします。」
「まずはお二方の採寸を助手のミランにさせても頂いても
よろしいでしょうか?ミラン、おいで。」
「お初にお目に掛かります。ミランでございます。」
マイルさんは可愛らしい狐獣人のミランに、採寸の
ポイントを指示している。
キョウコは。。。おい!ここで脱ぐな!奥へ行け!
二人が奥に採寸に向かったあと、マイルさんと少し打合せを
続ける。
「いろいろな種類のお胸をテストした方が良いだろうから
うちの人間を何人かこちらに来させるので、ミランに話
を通しておいてくれ。
ところで、マイルさんは職人であり、商店主でもある
でしょう?どちらのギルドに加入しているのですか?」
「基本的に納税をきちんとするために、ギルドに加盟するので
どちらかに加入していれば問題ありません。
私は素材の流通情報と下請け工房の情報の両方を欲して
いますので、両方に加入しておりますが、納税は商業ギルド
を選択しています。」
「なるほど、それでオオワシ工房の名前が、すっと出て来る
わけですね?」
「そうですね。私は職人は腕だけではダメだと考える
異端の職人です。
収益を得て納税した後も潤沢な運転資金を持って
いるからこそ、継続して皆さんに新しい商品を提供できます。
工房だからと言って品質や面白い技術の開発に集中して
資金不足で潰れた。などは問題外だと考えています。」
おお、儲けられない企業は社会悪って奴だな。
「オオワシ工房は採算性も良いって事ですか?」
「いえ、まったくのダメ集団です。
技術開発と難しい仕事が第一で、食事やお金に無頓着。
彼らの評価できることは、腕が一流で技術開発に
向いている。人族優先思想が皆無。
そして。。。工房主が恐妻家で、奥さんがお金の管理に
長けている事です。実質的な工房主は彼女ですよ。」
「なるほど、なるほど」
「「お待たせいたしました。
キョウコとツクヨミが戻ってくる。
「一旦、生産ギルドに寄ってから向かいましょう。
よろしいですか?」
マイルさんが生産ギルドに寄る事を提案して来る。
「??かまわんよ?」
生産ギルドも他のギルド同様に中央区の一角にあった。
天井の高い、平屋の大きめの建物だ。
「ギルドマスターにラファエル様をお連れした。
とお仕えください。」
マイルさんがカウンターの受付嬢に丁寧に告げる。
「申し訳ありませんが、ギルドマスターに改めて
ラファエル様への仲介を頼まれていました。」
マイルさんがこちらに向き直って、
頭を下げながら謝罪してきた。
「ギラルは面白い人物だから構わんよ?」
タイミングを見計らって受付嬢が話しかけて来た。
「ラファエル様、マイル様、ギルドマスターの執務室に
ご案内いたします。」
コンコンッ
「失礼いたします。お連れいたしました。」
「おお!ラファエル様、よくぞいらっしゃった!
まさか、マイルを御用商人一号にして頂いて
いたとは知らなかったわ。」
最初だけ敬語の奇妙な挨拶を受けて、ソファーに着く。
「マイルの腕は確かだし、考え方や勉強熱心な所も
好感が持てたからな。当然だ。
それと、無理に敬語を使わなくても構わんよ?
こう見えて俺は職人には敬意を持っている。」
「ありがたい。
ラファエル様の人物を見抜く目と価値観は
次代の領主様の器ですな。
我々としては全力で応援させていただきますぞ!」
「あ~やめとけ、やめとけ。
すでに内々で決定している話だ、継承争いは好かん。」
「承知じゃ!ワシも政治は好きではないからな。」
「で?顔を出して欲しかった用件は何だ?
木炭は手配中でまだ納期は確定しておらんぞ?」
ギラルは、白い顎ひげを弄りながら
「木炭はしばらくは大丈夫じゃ、用件と言うか
ワシの願いだな。生産ギルドの職人たちと
もっと関わって、新たな技術を教えて貰ったり、
資金面でも協力して、技術開発を進めて欲しい
のじゃ。」
「彼らに情熱はある。アイデアも持っている。
しかし、商才が伴わないので大成する前に潰れて
しまうのだ。
普通は商家や貴族がパトロンになって技術開発や
新商品開発をするのだが、辺境伯領ではパトロンが
いないのだ。優秀な人材が王都や他領に行ってしまう
のも忍びないのでな。。。」
ため息を吐きながらギラルは現状を訴えて来た。
「今日は、この後にオオワシ工房に行ってみる予定だ。
マイルの推薦だ。俺の配下に相応しければ良いのだがな。
今後、10年の間にこの領地を発信地として、産業の
革命的な進歩を促す。
それは俺とその配下がやる。無用な心配はするな。
生産ギルドは適切な工房の紹介や仲介、新規大規模工房
を立ち上げる手伝いをしてもらうぞ。」
「大規模工房?いつ頃になる?場所は?規模は?」
「そうだな、第一弾は鉱山都市ラジアッドだな。
半年以内に製鉄所を稼働させたいと思っている。
そして、1年以内に港湾都市タイールを漁港から
貿易港に変貌させて、鋼材の領外や国外への販売
を始める。
こういった投資を継続していくので、土方、大工、
建具職人の統合工房を作りたい。
この工房は道具などのテストを行う事も兼ねるので、
シェル商会内部かオオワシ工房かどこかの工房に
直属として置きたいな。
これも半年以内に立ち上げるつもりだ。」
「ツキヨミ、サスケに表面上で良いから領地内の
資源分布を調査させてくれ、取り急ぎ、木材、鉱石、
宝石、粘土、原油だな。」
「かしこまりました。我が君」
「話はありがたいし、今更疑う気もないが、資金は
大丈夫なのか?とんでもない資金が必要になるぞ?」
「問題ない、当面は白金貨数枚程度だが、カシムの資産を
充てる。その間にいくつか古の勇者伝来の商売を復活させる。
植物紙とかだな。。」
「ふむ、であれば、バクリド獣王国やラクエッド冒険国の
方にも広く人員を募ろう。任せてくれ。」
「うむ、任せた!」
話が終わるとまだお昼には時間があるので
オオワシ工房に向かう。場所は西部の防壁門の近くらしい。
工房は騒音が出るから住宅地を避けているそうだ。
(残金 大金貨5枚 金貨3枚 大銀貨2枚 銀貨9枚 大銅貨7枚)
当方、初めて物書きに挑戦いたします。
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