(26)例の電話 part2
親というものは、真面目に子育てをしているつもりでも、どこか遊び気分を残しているものだ。
育児は24時間360日営業。 しゃっちょこ張っていてはやってられない。
「例の電話」に対する長男の反応が、あまりに面白かったので、つい続編を見たくなってしまった。
8年後、今度は次男が4歳になって、その電話を私の手からひったくるのを止めずに許してしまった。
「ハア、ハア、ハア」
「なにこれ」
次男の反応は冷ややかだった。 そしてその顔に、明確な怒りが現れてきた。
「馬鹿だ、こいつ! 何考えてんのバカ!」
凄まじい剣幕で言うと、さっさと電話を切ってしまった。
しまった! こいつは長男と違って、相手の異常性が理解できる奴だったのか。
親のおポンチな興味で、変なものを聴かせるんじゃなかった、トラウマになったらどうしよう!
次男の表情を見て、さぞかしいやらしさで不快だったのだろう、と反省した私だったが。
よく聞いてみると、次男の怒りの理由はそういうことではなかった。
「わざわざ自分で電話しといて、こっちが出たらスースー寝込んでるんだよ。
どうしてそんな馬鹿な真似ができるの? 変な大人だよね!」
「ハアハア」が「スースー」に。 聞こえなくもないか。
子供は、ひたすら純粋なのだった。