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94話 上位種

 ステータス操作を終えて周りを見渡すと。


 「うわぁ、今からこれを解体するのかぁ……。この数は過去最高じゃないか?……はぁ、とにかくやり始めない事には終わらないか。皆俺の所に死体を運んで来てくれ!」


 召魔達に運んで来てもらい恒例の解体マシーンと化して十数分、やっと全てのリトルスコーピオンを解体する事が出来た。


 「ふぅ、やっと終わった」


【素材アイテム】

 小蠍の甲殻 品質C レア度3

 小蠍の背中の部分の甲殻。比較的硬く熱に強い。小さいので籠手等に遣われる事が多い。


【素材アイテム】

 小蠍の鋏 品質C レア度3

 小蠍の鋏。身がしっかりと詰まっていて中々美味しいらしい。小さいので食べられる部分が少ない。


【素材アイテム】

 小蠍の毒針 品質C レア度3

 小蠍の毒針。これで刺されると毒状態になる。弓矢の鏃に使われる事が多い。


 「大量にゲット出来たな。ビッグスコーピオンの素材をもう少し集めたら装備一式作れそうだな。ハサミは小さいけどこれだけあれば十分かなり食べられそうだな。毒針なんかは俺に使い道は無いけどアーチャーの人達には人気出そうだな。なんたって状態異常にする武器が出来るんだからな」


 解体で得たアイテムをインベントリに仕舞い、岩山の麓へと戻る。


「ふぅ、耐暑のレベルが上がって少しはマシになってきた感じがするな。この分ならレベルが10になったらこの砂漠を探索しても良いかもしれないな。それまでは出入りを繰り返して耐暑レベルを上げていくか」


 その後も出入りを繰り返し、モンスターと戦うのを繰り返していると、日が暮れ始めてきた。


 「そろそろ夜になりそうだな。新マップでの夜の狩りは危ないから今日はもう辞めにしとくか。あれから俺のスキルレベルやプリンとアックのレベルもまた1つずつ上がったしな」


 順調に狩りを続けてハルトの蹴脚、光魔法、気配察知、気配隠蔽が1つずつ上がり、耐暑は3つ上がって7にまで上がった。

 そして、アックとプリンもレベルが上がりアックは器用をプリンは筋力を上げていた。


 岩山の麓へと戻ると何やら動く人影の様なものがあった。


 「ん?誰か居るな。あそこではモンスターは今まで出て来てないから、プレイヤー……じゃないよな?NPCか?」


 近くまで行ってみると、それはプレイヤーやNPCではなくスケルトンだった。


 「え!ここでもモンスターが出たのか!……そうか!日が暮れて来たからか出てくるモンスターが変わったのか!」


 どうせ帰り道だし、という事でスケルトンを倒して行く事にしたのだ。3体いるから1体は俺が相手しようか。たまには剣を使わないと感覚が鈍りそうだしな。


 そう思いアッサム、カルマと共に前へ出てスケルトンの1体と戦闘を開始したのだが。


 「ぐぅ!何だ!今までと動きが全然違うぞ!」


 スケルトンの剣撃が鋭くなっていて、今までだと躱せていた攻撃を食らってしまったのだ。


 「4マス目だからレベルがかなり高いのか?」


 スケルトンファイター Lv3

 状態 アクティブ


 「レベルは低いけどスケルトンファイター?スケルトンの上位種か!良く見ると剣がちょっと違うか。それ以外はほぼスケルトンと同じだから油断したな。とにかくこいつの相手を俺一人でするのは荷が重いか……。アッサムは何とか対応出来ているし、カルマは大丈夫そうだな。こいつを2人の方へ向かせないように注意を引きつつアックの所まで下がるか」


 無理に攻撃せずに注意を引きつつアックの側まで下がる。そしてアックにハルトとスケルトンファイターの間に入ってもらい、アックがスケルトンファイターの攻撃を引き受けている間にハルトとプリンが魔法で仕留めた。


 「良し!アッサムはまだ戦っているからアッサムの援護に回るぞ!」


 アッサムはスケルトンファイター相手に押してはいたが中々押し切れずにいた、しかしハルトやプリンの魔法での援護を受け直ぐにスケルトンファイターを仕留めた。

 カルマの方は援護の必要はなく、スケルトンファイターと何度か剣で打ち合った後に斬り捨てていた。


 「レベルアップは何も無しか。それにしてもイベント以外でもとうとう上位種のモンスターが出てきたか。まぁ、4マス目でも、まだカルマには余裕がありそうなのは助かるな。さて、アイテムは何をドロップするかな?上位種って事は期待しても良いよね?」


 3体のスケルトンファイターを解体して得られたアイテムは謎の骨2つのみだった。


 「…………」


 ハルトの顔から表情が抜け落ち、そこから何も言葉を発さずに岩山の洞窟の広場へと戻りログアウトして行った。




 ログアウト


 「あぁー、やられた。最後にあんな仕打ちが待っているとはね。しかも1匹は何も落とさないって」


 ベッドに腰掛け愚痴を吐いていると。


 「お兄ー、起きてるー?」


 そう言いながら妹の真梨がドアを開けて入って来た。


 「ノックをしろって、もうご飯か?」


 「それもあるけど明日は予定ある?あ、勿論GPOの話しだよ?」


 「明日か?明日は特にこれといって約束とか急いでやらなきゃいけない事は無いけど。どうかしたか?」


 「うん、実は……」

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