表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/148

81話 マップの特色

 「うーん、やっぱり鞍は見当たら無いなぁ」


 一通り商業区の店を覗いて見るが鞍を売っている所は1軒も無かった。


 「ヤヨイさんの所に行くか。作り方とか知っていてくれれば良いけど、ダメならマップを先に進んで新しい街を見つけて探さないとな」


 そしてヤヨイ達の居る屋台へとやって来た。


 「さっき来たばかりだから今回は連行されずに済んだか。すみませーん」


 「はいよ!お、坊主じゃねぇか。さっき来たばかりなのにどうした?」


 「小次郎さんどうもです。少し相談というか聞きたい事がありまして」


 「相談?まぁ、とにかく裏へ行くぞ」


 裏へと行くがどうやらヤヨイ達は居らず知り合いはコジロウ1人の様だった。


 「ヤヨイさん達は?」


 「ヤヨイ達は上客相手の注文を取りに行ったぞ。イベント報酬はもう見たか?」


 「はい、もう交換まで済ませました」


 「そうか、なら分かると思うがリストに素材が沢山あったろ?それで、ワシらみたいな生産クランは幾つかクランごと顧客になっとるクランがあるんだ。そのクランの連中が皆ここに来たら邪魔になるからな。そういうとこにはこっちから行くんだよ」


 「ああー、なるほど。鉄鉱石で作った武器とか防具とか欲しいですもんね」


 「あの面倒臭いジャイアントゴーレムを倒さなくても鉄鉱石が手に入るならって事で交換した奴が大量でな。鉄製の装備を整えればジャイアントゴーレムもかなり楽になるからな」


 「あれは面倒臭いですもんね」


 ハルトと小次郎はジャイアントゴーレム戦を思い出しお互い苦笑いする。


 「話しが逸れたな。で、相談ってなんだ?」


 「実は今回の報酬でブラックホースを仲間にしまして、それ用の鞍とかが手に入らないかな?と思いまして」


「……ブラックホースを仲間にしたのか?あれは南の3マス目にいたと思ったが、いつの間に行ったんだ?」


「え?3マス目?」


「ん?違うのか?」


 なんと!ブラックホースも3マス目のモンスターだったのか!つまりランダム魂で出たのは両方共3マス目のモンスターだったって事か。ランダム魂は3マス目にいるモンスターが確定だったのか?今はそれよりも……。


「いえ、イベント報酬のランダム魂から出ました」


 実際にはガチャから出たランダム魂だけど違いは無いから別に良いだろう。


「ほぅ、確かテイマーにも似たアイテムがあったな。しかし、それからは中々良いモンスターが手に入り難く、かなり運要素が強いと聞いたが、まぁ坊主だからな」


 なんで俺だからで納得するのかは分からないけど、どうやら俺はかなりラッキーだったみたいだな。


「まぁ、そんな訳でブラックホースを仲間にしたは良いんですが乗るための鞍とかが無いんですよ。街のお店を見て回ったんですが売って無くて。それでフリーワークスの皆さんなら作れないかと相談に来ました」


「ふむ、ワシは鍛冶師だから断定は出来んが作れるとは思う」


 おお!やっぱり相談に来て良かった!これで俺の馬の居る冒険が始まるのか!


「だが……材料が無い」


 「材料ですか?材料には何が必要なんですか?」


 「確か、鞍を作るには1枚物の皮が必要だった筈だな。何故か繋ぎ合わせた革では鞍が作れないとβ版の時にメンバーが嘆いていたのを覚えてるよ」


 「つまり大型のモンスターを倒す必要があるんですね?」


 今まで俺が行った場所では出て来なかったよな?大型っていったら今の所ボスを除くとゴーレムぐらいか。ゴーレムは皮を落とさないから、まず皮を落とす大型のモンスターを探す必要かあるのか。


 「近場というほど近くはないが近い所だと北の2マス目のブラウンベアか南の3マス目のブラックホースかホワイトホースだな」


 見事に俺が進んでない方向に居たんだな。まぁ、情報を集めないで進めてるから仕様が無いんだけどね?

 しかし、黒風に乗るには今行ってる洞窟の攻略を中断して北か南に行く必要があるのか。


 「うーん、どっちも俺が進めてない場所ですね…」


 「サモナーやテイマーは殆ど南を目指すがな。ホースが居るのと居ないのでは移動速度が変わって来るからな。北を目指すのは料理人や生産系だな。錬金術の素材や料理に使える素材、モンスターが居るからな。実はイベント終わりに攻略組の連中と一緒に北を攻略予定なんだよ」


「へぇー、当たり前ですけどそれぞれのマップに特色があるんですね」


「そうだな。西は海だから釣りが好きな奴や海鮮好きな料理人、東はワシら鍛冶師が目指す場所だからな。多分各マップに特色を持たせて運営はプレイヤーを分散させたいんじゃないかという見解だな」


「なるほど、1箇所に集まり過ぎて狩場が被らない様にする為ですね?」


「ワシらはそういう狙いがあると思ってるよ。今回のアプデでまだフィールドでのチャンネルの実装は無いからワシら1陣は早いとこ2マス目に行かねぇとな」


「それで攻略組の人達と北の2マス目を狙うんですか」


「ああ、そこで坊主はどうする?ワシらと一緒に北に行くか?最初から皆とパーティを組むもよし、ボス戦の時だけパーティを組むのもよしだからな。坊主なら歓迎するぜ?」


「うーん、そうですね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ