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67話 釣りリベンジ

 さてと、今からどうするかな。狩りにはステータスが半減してるし召喚出来る召魔もゴブスケ、ヨナギ、プリンだけだしって思ったけど3人居たら結構行けるんじゃね?と思ったけどどっちみち俺のステータスが半減してるから駄目だな。


 とりあえず散歩でもするかと広場を出て東へと歩いて行った。


 前は夜に散策してたけど最近は洞窟とかイベントとかでクルストを散策とかしてなかったな。そういえばこっちの方には湖があるんだっけ。丁度いいあの日のリベンジを果たす時が来たようだな!ふっふっふっ。


 イベント中なのだから人も居ないだろうと思い湖へとやって来たのだが。


 あれ?結構人が居るぞ?


 湖が見える場所まで移動するのイベント中にも関わらず結構な人数が釣りをしていた。その中に見知った顔を見つける。


 「ジョニーさん」


 「おや?ハルト君じゃないか。久しぶりだね」


 「お久しぶりです、ジョニーさん。イベント中にも釣りをしてるんですね」


 「イベントにもちょこちょこ参加はしているよ?でも僕達はやっぱり釣りの方が楽しいね。最近は海釣りの為に西に行こうとして頑張ってレベル上げもしているよ」


 朗らかな笑顔でそう答えるジョニーを見て、ああ自分のやりたい事をやってるんだなとそう思い、自分もこうありたいと思うのであった。周囲からはハルトも同じ様に思われているとは知らずに。


「ハルト君もイベントの息抜きかい?」


「まぁ、そんな感じですね。この前は1匹も釣れなかったんでリベンジですね」


「そうなんだね。今回のイベントはお金が稼げないらしいから釣りで稼ぐのもお手軽だし釣りをする人も増えるといいんだけどね」


「イベントでもお金を稼ぐ方法はあったみたいですよ?」


「そうなのかい?」


 俺はジョニーさんにアリの巣には隠し部屋があってそこを見つければアリの巣の規模によっては稼ぎになるのでは?という事を伝えた。


「そうか。今回のイベントで釣りに挑戦してくれる人が増えないかなって期待したんだけどそれではあまり増えそうに無いね」


「何か釣りに関係したイベントでも来ると良いですね」


「五目釣り大会とか大きさを競う大会とかあっても面白そうだよね。今度運営に要望でも送ってみるよ」


「その時の為に俺も釣りスキルを上げておきますね」


 ジョニーとの雑談を終えて空いてる場所を探して釣りを開始する。道具やエサは既に持っているので買い足す必要は無くすぐに釣りを開始出来た。


 さーて、この湖では何が釣れるのかな?


 釣り糸を垂らして数分すると糸の先からツンツンという感触が伝わってきた。


 来たか!


 そう思い慌てて竿を上げてリールを巻くが魚は掛かっておらずエサも付いたままだった。


 あれ?早かったかな?エサも付いてるからつつかれただけなのか。もう少し待ってから上げた方が良いのかな?でもこの前はこんな感覚すら無かったから釣れそうな雰囲気は出てきたな!


 もう1度糸を垂らして待つこと数分。再びツンツンとエサをつついている感覚があった。


 まだだぞー、まだだぞー、ここだ!


 グッと引いた所を素早く竿を上げリールを巻くと糸の先に魚が居るのが確認出来た。


 来たぁーーーー!初魚ゲットォーーーー!

 俺の初ゲットの魚はどんな魚かな?


【素材アイテム】

 ブラウンカープ 品質C レア度1

 鯉の一種。食べる事は出来るが泥臭くてあまり好んで食べる者は少ない。


 うーん、微妙……。

 しかし、食べる事は出来るか。そういえば魚なんだから焼けば食えるよな?この街で魚料理が無かったのが不思議だったけど湖で獲れる魚がみんな泥臭いのかもしれないな。

 良し!この調子でどんどん釣っていくぞ!


 エサを付け直し投げると、今度はすぐ当たりがあり釣り上げようとリールをガンガン巻いていくが途中で軽くなり魚を逃してしまった。


 あちゃー、逃したか。


『釣りのレベルが上がりました』


 ん?釣り上げなくても釣りスキルのレベルは上がるのか。一応魚が掛かったって事で経験値は貰えてたのかね。

 エサを付け直してっと、良し今度こそ!とりゃー!


 その後も何匹か釣り上げるが全てブラウンカープだった。


『釣りレベルが上がりました』


 釣りスキルのレベルは順調に上がってるけどブラウンカープしか釣れないなぁ。場所が悪いのかな?ちょっと場所を変えてみるか。


 道具を持って何処が良いか吟味しながら湖の周りを歩いていると岸から少し離れた所で魚が跳ねるのが見えた。


 今のはブラウンカープじゃ無かったよな?良くは見えなかったけど茶色じゃ無かったし。

 あそこならこの辺から投げれば届くからここで釣りを再開するか。


 魚が跳ねた辺りを狙って投げたが狙いが少し右に逸れたがなんと直ぐに当たりがきたのだった。


 食いついた!これは貰ったぁぁぁ!


 そして釣りあげられたのはなんと。


【素材アイテム】

 ブラウンカープ 品質C レア度1

 鯉の一種。食べる事は出来るが泥臭くてあまり好んで食べる者は少ない。


 だからお前じゃねぇよ!空気読めよ!今の場面は絶対違う魚が釣れる流れだったじゃん!


 思った事が伝わってしまったのか釣り上げられた魚が暴れ始めその尾ビレがハルトの顔を直撃したのだった。


 ブヘッ!くっ…まさか魚にビンタされるとは……。暴言吐いてごめんなさい……。


 心の中で謝ると魚は大人しくなるのだった。

 そして、暴言を吐いた呪いなのかは分からないがその日はブラウンカープしか釣り上げる事が出来なかったという……。

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