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50話 ビックリ箱?

「そうだ。デザート食うか?最近スライムゼラチンってのが手に入ったからフルーツのゼリーが作れる様になったんだよ。魔物素材だからどうかなと思ったんだが中々人気あるんだぜ?」


「ふっふっふっ、何を隠そうそのスライムゼラチンを供給してくれてる人こそが、なんと!ここに居るハルっちなのだ!」


 背後にどーん!という効果音が見えそうな位自慢げに胸を貼るアイ。


「おお!そうだったのか!ありがとうよ。人気があるから俺自身がスライムゼラチンを取りに行きたいとこなんだが俺なんかじゃまだまだ無理だって言われてよ。これからも頼むぜ」


 「私からもお願い。ゼリーは女性から人気があるんだよ」


 「まあ今行ってる所で取れるので構わないですけど、イベント中はイベントに集中したいので取りに行く暇が無いんですけど」


 求められるのは嬉しいけどイベント中はポイント稼ぎに集中したいんだよね。良いアイテムと交換出来たら今後が楽になるかもしれないし。


 「そうだよなぁ。まあお客さんにはイベント中は何とか我慢して貰う方向で説得するしかねぇか」


 「血の雨が降らなきゃ良いけどね」


 「お、脅すなよ」


 「ふっふっふっ」


 「………なぁハルト。お前ぇを男として」


 「無理です、ごめんなさい。説得頑張って下さい!」


 「まだ最後まで言ってねぇよぉぉぉぉ」


 言わせねぇよ!全部言われた所で無理なものは無理!イベントやりたい!


 「はぁ、まあそうだわな。イベント期間中は数量限定とかで我慢して貰うか」


 目を瞑り頭をポリポリ掻きながら呟く。


「おっと、そろそろ調理に戻らねぇとな。それじゃまた食いに来てくれや!またな!」


 そう言ってリョウは調理場へ戻って行った。


 「ねぇねぇ、ハルっち。ハルっちはもう荒野に行ってみた?」


 唐突にアイが質問してきた。


「メンテ明けて直ぐに行ってきました」


 「おおー、流石ハルっちだね。やる気満々だね」


「ハルト君お待たせ。何の話ししてたの?」


 お金を持ってきたヤヨイが会話に参加する。


「ハルっちにもう荒野に行ったか聞いてたんだよ。ハルっちもう行って来たって!私達も早く行こうよ!」


 「そうね、もう少し人が落ち着いたら私達も行きましょうか。ハルト君は何処まで行ったの?何か変わった事はあった?」


 お金をハルトに渡しながら質問をしてくる。


 「あ、どうも。特に変わった事は無かったですかね?イベントアリのレベルも1マス目なんで高くは無かったですし。あ、でもアリの巣の中は外よりレベルが高めでしたね。上位種のアリも居ましたし」


 「……相変わらず突っ走ってるわね。もうアリの巣に入っちゃったのね」


 「あははははっ!流石ハルっちだね」


 うん?アリの巣に入ってるのがそんなに珍しいのかな?帰って来る途中に入ってる人達ガチャ居たから結構入ってる人達は多いと思うけど?


 「街に戻って来る途中でアリの巣に入ってく人達を見かけましたけどまだそんなに居ないんですか?」


 「少し前から入り始めた人達が出てきた感じね。だから既に入って出て来てる人は珍しいわね」


 「少し前からなんですか?皆さん何でそんなに慎重なんですか?」


 「慎重が半分で後の半分はメンバーがまだ揃って無かったっていうのが大きいわね。流石に朝の4時から全員揃うのは中々難しいからね」


 あ、なるほど。流石にあの時間から6人揃うのは難しいって事なのか。俺はサモナーだから1人でも行けたけどパーティ組んでる人達は自分の都合だけじゃ動けないか。

 ん?でもそれだとテイマーの人達も当てはまらないか?


 「俺がサモナーだから1人で行けたとして、テイマーの人達で俺みたいにメンテナンス明けから入った人は居ないんですかね?」


 「テイマーの人達って割かしガッツリプレイの人が居ないからね。もふもふを楽しむ人達が大半だし。ガッツリプレイの人が居たとしてもいきなりアリの巣に行くのは無いと思うよ?」


 「え?何でですか?」


 「そりゃあハルっちのとこのカルマみたいな従魔が居ないからだよ」


 そうだった。俺はカルマが居るから多少強行突破してるけど、普通は居ないんだからそりゃ慎重にもなるか。


 「で、アリの巣はどうだった?敵は強かった?ポイントは稼げた?」


 「外よりかは断然ポイント稼げますね。さっきも言いましたが上位種も居て、なんかアリの巣殲滅ボーナスってのも貰えましたし」


 「殲滅ボーナス?そんなのもあるんだ。殲滅だからアリの巣内のアリ全部倒さないといけないの?」


 「多分そうだと思います。俺の場合はアリの巣があんまり大きく無かったんで殲滅出来ましたけど」


 「へー、アリの巣の大きさも色々ありそうなのね。それに上位種が居るっていうのも良い情報を貰ったわ」


 「うんうん!やっぱりハルっちは面白いな。何が出てくるか分からないビックリ箱みたいだなよ」


 ビックリ箱か。そんな突拍子もない事はしてないと思うんだけどな。普通にゲームを楽しんでるだけなんだけど?


 その後少し雑談して屋台を離れた。


 よーし!またアリの巣へ突撃するとしますか!

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