47話 イベント開始
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『運営からのお知らせが1件あります』
さーて!やって来ましたイベント当日!今日は土曜日でお休みなので早起きしてメンテナンスが終わる朝の4時にログインしました。ひゃっふー♪
クルストの中央広場にログインすると、続々とログインしてくるプレイヤーの姿があった。
皆早いな。人の事は言えないけど。
では早速東の荒野にレッツゴー!の前にお知らせ見とくか。
『本日20日0時から行われていたメンテナンスは定刻通り4時に終了しました。本日より第1回イベント“東の荒野に大発生!アリを駆除せよ!”を開始します。イベント期間中は東の荒野にてチャンネル制を導入いたします。このイベント期間中に東の荒野でモンスターを討伐するとイベントポイントが手に入ります。イベントポイントはイベント終了後に様々なアイテムと交換出来ます。中にはこの中でしか手に入らないアイテムも?また東の荒野にイベントアリが大量に出現するアリの巣も出現します。中には外に居るアリとは違う強敵も居るので是非プレイヤー様方の目でお確かめ下さい』
大体は昨日のと違いは無かったな。それじゃあ改めて東の荒野にレッツゴー!
東門を出てアッサム、カルマ、ヨナギを召喚する。
目標はやっぱりアリの巣狙い!ミュエルは日光弱体化があるからアリの巣を見つけて中に入ってから召喚だな。
東の荒野に入ってすぐにアリを発見する。
レッドアント(イベント) Lv3
状態 アクティブ
これがイベントのアリか。大きさはワイルドアントよりひと回り大きい感じか。1マス目だからレベルも低いし1体だけなら俺1人でも楽勝だな!
1人で充分と思い、剣を構えてレッドアントへと斬り掛かる。
ちぇすとぉー!あれ?たぁ!とぉ!あぶっ!たぁぁぁ!はぁはぁ、やったか……。
まさかレベル3のモンスターにこんなに苦戦するとは…。スケルトンにも勝てたからレベル3のアリなんて楽勝と思っていたんだけどなぁ。やっぱりもうちょい筋力にも振らなきダメかぁ。それか魔力の杖みたいにステータスの筋力が上がる装備でもあれば良いんだけど。さて、このイベントのレッドアントは何をドロップするのかな?解体してみましょうかね。
レッドアントを倒したハルトは解体ナイフを突き刺そうとするがその前にレッドアントの死体は消えてしまった。
あれ?イベントモンスは解体出来ないの?
一応インベントリを確認してみるがそれらしきアイテムは無かったがメニュー画面をよく見てみるとイベントという項目が増えている事に気付いた。
こんな項目が増えてたのか。どれどれイベントポイントが10pあるな。という事はさっきのレッドアントを倒した事で10p貰えてたって事か。そして解体は出来ないと。
良し!イベント仕様把握!次行くぞ!
街に近い場所では出現するアリの数が少ないし、他のプレイヤーとも狩場が被るのでは?と思いどんどん奥の方へと進んで行く。その道中レッドアントのレベルも少し上がるが難なく6体仕留めていた。
ここでマップ中央ぐらいか。奥に行くとレッドアントのレベルと遭遇頻度は上がるけどレベルが高くなったからって貰えるポイントは一緒なんだな。
一旦この辺でアリの巣でも探すかな。今イベントポイントが70あるからここに来るまでに全部で7体倒した事になるか。交換リストが見れないからこれが良いのか悪いかの判断が出来ないけどもうちょっと効率良く稼げたら良いんだけど。その為にもアリの巣を探して検証してみねば。
そう考えながらハルトはアリの巣を探していると、地面に穴が空いている場所を発見した。
お、あれがアリの巣かな?あんな穴今まで見た事無いし多分そうだろう。
穴に近付き中を確認すると入口付近は緩やかなスロープの様になっている様だった。
奥の方は真っ暗で何も見えないな。ま、中に入れば分かることだな。
穴の中に入り光が届かなくなった所で。
「ノクトビジョン」
今回は連れて行く召魔全員暗視持ちだからこっちを使って少しでも育てていかないとな。光魔法はヒールでもレベルが上がるし。
そしてカモン!ミュエル!
ノクトビジョンを使った後、ミュエルを召喚する。
「今日はガンガン戦って貰うからよろしく頼むな」
そうミュエルに言うと「カタカタッ」と歯を鳴らす。
今のは返事なのか?まあ良いか。
「じゃあ皆一応何があるか分からないから気を引き締めて行くぞ!」
そう気合いを入れてアリの巣の中を進んで行く。すると侵入者に気付いたアリ達がハルトへと襲い掛かってくる。
レッドアント(イベント) Lv7
状態 アクティブ 激昂
いきなり数が多いな!10体位居ないか?しかもレベルも外より高いし。それに状態が激昂って初めて見たぞ?怒ってるって意味なんだろうけど激昂になったら通常とどう違うだろ?
とにかく迎撃しないと。
「皆迎撃するぞ!ミュエルはまだ無理はしないように!」
真っ先に突っ込んで行ったのはやはりカルマだった。レッドアントの群れに突っ込み剣を振り回しレッドアントにダメージを与えていく。そして時たま魔法でも攻撃し着実に数を減らしていく。
次に突っ込んで行ったのはアッサムでカルマが仕留め損なったレッドアントにトドメを刺していく。
ヨナギは空中から一気に下降し体当たりをしたり時折風魔法を使い攻撃をしている。
ミュエルは歩いて近付きレッドアントに向かって剣を振り回しているが反撃を受けてHPを減らしていく。
「ヒール!」
ハルトがミュエルへヒールを使うがミュエルのHPバーに変化は無かった。
え!なんで回復しないんだ!まさかアンデッドだから光魔法のヒールじゃ回復しないのか!はっ!そうだ昨日覚えたアレならいけるか。
「モンスターヒール!」
モンスターヒールを受けたミュエルのHPは回復していく。
ほっ、昨日モンスターヒールを覚えてて助かった。そうじゃなかったらミュエルは死に戻ってたな。モンスターヒールは光魔法のヒールじゃ回復出来ないモンスター向けの回復魔法だったんだな。
一瞬ヒヤッとはしたもののその後は危なげ無くレッドアントを倒しきる事が出来たのだった。