35話 合同パーティ解散
ハルトの放ったファイヤーショットがジャイアントゴーレムの目を捉えたのが止めになり、ジャイアントゴーレムのHPバーは砕け散ったのだった。
「「「「「終わったー!」」」」」
ジャイアントゴーレムのHPバーが砕け散ったと同時に全員仰向けに倒れて叫んだのだった。
「あー、長かった。」
『ハルトのレベルが2つ上がりました。任意のステータスを2つ上げて下さい』
おお!流石に滅茶苦茶苦戦しただけはあるな!レベルが2つも上がるなんて!
やっぱりジャイアントゴーレムは本来もっとレベルが高くないと勝てなかったボスって事か。
ここは今後の為に魔力と精神上げとくか。ジャイアントゴーレム戦で1発の威力も大切だと分かったし。
『ボーナスポイントを4ポイント獲得しました』
『職業レベルが2つ上がりました』
『杖のレベルが3つ上がりました』
『火魔法のレベルが2つ上がりました』
『ファイヤーアローを取得しました』
『召魔魔法のレベルが2つ上がりました』
召魔魔法のレベルが一気に2つ上がったお陰でこれで4体同時召喚が可能になったな。
まあまだ召魔が3体しかいないから早く仲間にしとかないとな。
レベル上げ、錬金術のスキル上げ、魔法の取得、仲間探し、やる事いっぱいだな。
まあやり甲斐があって良い事だ。うんうん。
そしてカルマのレベルアップは無しか。カルマのレベルアップは何時になる事やら。はぁぁぁ。
「お!レベルが2つ上がったぞ。苦労したかいがあったってもんだな。はっはっはっはっ!」
「レベルが2つ上がるとしても出来たら私はもう戦いたくはないかなー」
「ダメに決まっとるだろ。うちではカナタが1番与ダメ率が高いんだから。他のメンバーの付き添いにも行って貰わんといかんぞ」
「だよねー」
「まあ、その時にはもっと装備も整っとるから今日よりかはマシだろう。何より鉄製装備も作れる様になるのは大きいと思うぞ。まあワシ達では鉄鉱石を取りに行けないから坊主に納品して貰わんといけないがな」
「そうだね。採掘しに行く暇が取れないのもあるし、行けるのが4人だけだと私達では厳しいしね」
「ハルト君。鉄鉱石が手に入ったら是非私達に売って頂戴ね。ギルドランクを上げる為の兼ね合いもあると思うけど、鉄鉱石に限らず素材をうちにも売ってくれたら出来るだけハルト君の装備を優先で作るわよ」
ヤヨイが手を胸の前で合わせウインクしながらハルトにお願いしていた。
「それは構いませんが、優先するとかそんな事やってクレームとか来ませんか?」
「多少は大丈夫よ。ハルト君ならね」
「俺なら?なんで俺なら大丈夫なんですか?」
「ハルト君なら珍しい素材とかいっぱい持って来てくれそうだもの」
なるほど、それなら納得かな?というか俺まだ採掘スキル持って無いんだけど。伐採スキルと合わせて取っておいた方が良いかもな。ソロだし素材が取れる方法は多い方が良いだろうし。
と言うか今取っとくか。
そう思いハルトは早速採掘と伐採スキルを取得したのだった。
採掘と伐採は各2ポイントか。釣りスキルと同じだな。これでボーナスポイントは残り21か。まだ余裕あるな。
「今採掘スキルと伐採スキル取ったんですけど必要な斧とかツルハシとか何処で買えますか?」
「あら?今取ったのね。なんか催促したみたいでゴメンなさいね。採集系に必要な物は雑貨屋にあるわ。今から向かう町にもあるからそこで買うと良いわ。クルストよりも良いのが置いてあるから」
「そうなんですね。ゆっくり出来る時に見に行ってきます」
「ランクが高い方が壊れ難くて品質も良いのが採れやすいからなるべく良いのを買うと良いわよ。さてそろそろジャイアントゴーレムを解体して先に進みましょうか」
そう言ってヤヨイが立ち上がる。
「ジャイアントゴーレムの素材はハルト君の物だからハルト君に解体お願いするわね」
そう言われたのでハルトはジャイアントゴーレムの残骸に解体ナイフを突き立てる。
取れたのは硬い石、魔石、ジャイアントゴーレムの核だった。
なんか綺麗なの取れたな。淡い赤い色で水晶みたいだけど、宝石かな?どれどれ。
【素材アイテム】
ジャイアントゴーレムの核 品質C レア度3
まるで宝石の様に見えるが魔力を含んだモンスターの核。装飾品に付けられる事が多い。
レア度3!めっちゃ高い!絶対レアドロだな。装飾品に使えるらしいけど何が作れるのかな?
「お!核じゃねぇか。良かったな、それレアドロだぞ」
「これで何が作れるんですか?」
「これは腕輪とかネックレスとかに付けるんだよ。付けると体力アップの効果が付くぞ」
体力アップは有難いな。全然上げてないから一撃もらっただけでもやばい紙みたいなもんだしな。問題は。
「ヤヨイさん達の所で作れますか?」
「作れるわよ。今はイベントの準備で忙しいからイベント後になっちゃうけど」
「分かりました。イベント終わったらお願いに行きますね」
「では改めて出発しましょ」
ハルト達はボス戦を終え次のフィールドへと入って行き、数回の戦闘はあったが無事次の町へと辿り着いたのだった。
「漸く到着しましたね」
「途中面倒なモンスターに合わなくてラッキーだったわね。じゃあ町の中央広場へ行ってワープポイントの登録をしてしまいましょうか」
町の中央広場へ移動し。
『ロックツーの町の中央広場に到着したのでワープポイントを登録しました』
「これで良し。後は道中の戦利品を分けたらこの合同パーティは解散ね」
「色々有難うございました。お陰で勉強になりました」
「こちらこそ有難う。ロックツーに来れたのはハルト君のお陰よ」
「困った事があったらまた相談に来な」
「ハルト!またパーティ組もうね!」
「良い素材が手に入ったらワシが作るから何時でも来い」
「またな!」「またね!」
戦利品を分けた後ヤヨイ、ロバート、カナタ、小次郎がそれぞれハルトへ声を掛けてそれぞれログアウトして行った。
楽しかったなー。明日からはまた1人で頑張るか!イベントまでにレベル上げまくるぞ!今日はもう疲れたから学校の課題と夕飯食べたらもう休むか。
そう明日へ思いを馳せハルトもログアウトしたのだった。




