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34話 ジャイアントゴーレム戦決着

 カルマの一撃を食らっても意に介さずハルト達への元へと歩いて来たジャイアントゴーレムが遂にハルト達を攻撃圏内へと捉えハルト達へ攻撃を開始した。


 来る!こっちだ!


 ジャイアントゴーレムが振り上げた拳をハルトに向かって振り下ろして来た。

 ハルトはそれを横に飛びギリギリ躱すが。


 痛っ!あいつの拳自体は避けれるけど、その後に発生する石礫全部は避けきれない!大したダメージじゃないけど貰い続けるのは不味いな。ギリギリ避けるんじゃなくてもっと大きく避けないといけないのか。


 ハルト達が攻防している間にヤヨイ達も左右から近付き足元へと辿り着き攻撃を開始し始めたのだった。


 だが、攻撃をして確実にダメージは与えている筈だがジャイアントゴーレムのHPバーは目に見えて減った様子がない。ダメージは与えていてもほんの微々たるものの様だ。


 それでも鬱陶しいのか偶に、ジャイアントゴーレムは足を上げてカナタ、小次郎の槌装備組を蹴り飛ばそうとする事があるのだった。地面ごと蹴り上げて来る事もあり、その際に発生する石礫を受けて接近戦組もダメージを受けていたのだった。


 その隙をついてハルトとカルマは魔法を確実に当てていく。


「ファイヤーショット!危ねぇ!」


 魔法を使った直後にハルトをねらってジャイアントゴーレムが腕を横になぎ払ってきて、ハルトはそれを地面に横になる形で防いでいた。


 今のは危なかった!振り下ろしはともかく横からの攻撃は避け難いな。カルマみたいにカッコよく避けれたらいいけど俺には無理だし。


 横からの腕のなぎ払いだったので当然ハルトの近くに居たカルマも攻撃対象だったのだが、ハルトと違いカルマはジャンプして避けていた。


 一方接近戦組のロバート、小次郎組。


「くっ、こんな事ならゴーレム用の武器ちゃんと用意しとくんだったぜ!」


「仕方ないだろ。急遽決まった上に今はイベント前。本来なら大分先の筈の装備なんぞ作ってる時間なんぞないからな!うおっ!」


「気を抜くなよ!小次…うおっ、危ねぇ!掠った!」


 ロバートに向けて放たれた拳を躱し切れずに掠ってしまい、HPが4分の1程度減ってしまっていた。


「人の事言えんだろ!とっととポーション飲んで回復しとけ!」


「お、おう。すまん」


 後ろにさがってポーションを飲んで戦線に復帰する。


「気合いを入れて行くぜ!」


「最初から気を抜くんじゃない!」


「…うす」




 そしてもう一方のヤヨイ、カナタ組。


「おりゃ!おりゃ!おりゃ!」


 こちらではカナタが大槌を大振りせず、細かくダメージを与えていた。


「カナタ!攻撃来たわよ!避けて!」


 ヤヨイは攻撃をあまりせず、ジャイアントゴーレムの動きを注視してカナタに指示を出していた。


「わっわっ!おっとっと」


「気を抜かないでね。あっちの誰かさんみたいになるわよ」


「それは嫌だなぁ。まあ、気を抜くなんて有り得ないけど。それよりまだスキルは使わなくて良いの?」


「私達のMポーションはハルト君達に渡したから無駄使い出来ないから、使うタイミングはしっかり見極めないとダメよ」


「了解!おりゃ!」


 ヤヨイがきっちりカナタをコントロールする事により、こちらは順調に戦闘が進んでいた。




「ファイヤーショット!」


 ハルトも魔法をかなり使っているので何度目かの補給を取っていた。


 ふぅ、やっと3分の1まで来たか。ゴクゴクッ、うげぇ不味い…。Mポーション飲む度にテンション下がっちゃうな…。


「カルマ!こっちに来てくれ!」


 ハルトの呼び掛けに応え渋々ハルトの元へとやって来る。


「お前もMPがほとんど無くなってるから回復しとくんだ」


 そう言ってハルトはカルマにMポーションを渡して飲ませる。

 が、やはり顔を顰めて、その後気持ち、魔法の勢いが落ちた様に感じた。


 また10分の間はMPが枯渇しない様に気をつけないとな。

 それにしてもうちの召魔達がポーション嫌いになる前に味を何とかしないとな。不味いポーション飲ませまくってたら皆に嫌われそうだし。これが終わったらレベル上げと並行して錬金術のレベルも上げて、飲みやすいポーション作らないとな。


 今後の事も考えながらハルトは再び魔法でジャイアントゴーレムを攻撃し始めた。


 カルマは時折火魔法だけでなく土魔法、闇魔法も使い攻撃していた。


 やっぱりカルマは強いな。地面から大きい針が出てくる土魔法に黒い玉を飛ばす闇魔法、俺より強い火魔法。HPとMPの自然回復に飛行も出来る。そりゃこんな面倒なボス一緒に攻略したいって言ってくるよな。


 ジャイアントゴーレムのHPバーが半分を割った所で、ジャイアントゴーレムの攻撃が腕の振り下ろしよりも振り回しの方が多くなり、避け難くなっていった。


 難関アトラクションかよ!


 攻撃の射程外に逃げたり腹這いになって避けたりと大忙しになるハルトと違い、カルマは空中を移動し、魔法や時折武器で攻撃もしていた。そしてカルマが放った魔法がジャイアントゴーレムの目の部分を捉えた。


「今よ!カナタ!」


「オッケー!喰らえ!ハードインパクト!」


 顔面に攻撃を受け一瞬よろけたジャイアントゴーレムの膝裏目掛けてカナタのスキルが炸裂した。

 その結果ジャイアントゴーレムは膝カックンをくらった形になり後ろに倒れ込んだのだった。


「ハルト君!今の内に目に魔法で集中攻撃して!」


「分かりました!カルマ行くぞ!」


 ジャイアントゴーレムは倒れているせいかハルト達の攻撃を避ける事が出来ず、ハルトとカルマの攻撃が顔の目の部分に集中して喰らうのだった。

 その間ヤヨイ達も反撃が来ないのでラッシュをかけていた。


 おおっ!こいつは目の部分が弱点なのか!さっきまでと違ってどんどんHPが削れてくぞ!起き上がって来るまでガンガンいくぞ!


 ジャイアントゴーレムが起き上がって来るまで半分からかなり削れて残り全体の約3分の1まで減らせたのだった。


 1回の転倒でこれだけ削れたって事は、この調子でいけば後2回転倒させる事が出来れば勝てる!


「カルマ!隙があればどんどん顔を狙っていくぞ!カナタさん出来るだけ顔を狙っていくんで、またよろしくお願いします!」


「オッケー!こっちは任せといて!」


「俺達も忘れるんじゃねぇぞ!こっちも任せとけ!」


 ハルトの呼び掛けにカナタとロバートが大声で応える。


 その後またロバートが死にかけるハプニングがあったものの、無事ジャイアントゴーレムの討伐に成功したのだった。

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