表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/148

26話 リベンジ

 ログイン


 よし!今日は前に平原で死んだ場所を攻略するぞ!前回は俺とアッサムだけだったけど、今回はゴブスケとカルマが居るから絶対いける筈だ!


 だがその前に装備を整えないなと思い西通りにやって来ていた。


 とりあえず俺が死んだら終わりだから俺の装備をある程度揃えないとな。


 防具屋に入り自分に合った装備、兎皮の鎧、兎皮の籠手、兎皮のブーツを購入し、ゴブスケにも同じ物を購入した。残念ながらアッサムに合う防具は無く、カルマに関してはカルマの能力に対して防具の性能が低すぎると逆に動きを阻害するとしておススメされなかったので購入しなかった。


 ある程度装備も整えたしいざリベンジ!


 西門を出て前回死に戻ったポイントを目指し歩くハルト達は、道中出てくるモンスターなどを苦もなく倒し、やがてその場所に辿り着いたのだった。


 確かこの辺だったと思ったんだけど‥‥。


 ポイントにたどり着きウロウロしてみたが中々変化は無く一瞬、間違えたか?と思ったその時。


「アオーーーン‼︎」


 聞き覚えのある遠吠えが聞こえ、ワイルドドッグの群れが何処からか集まって来てハルト達を取り囲もうとしていた。


 来たか!とすぐさま戦闘態勢に入り、完全に囲まれる前に遠吠えのする方向のワイルドドッグに突っ込んで行く。


「アッサム!ゴブスケ!カルマ!前から来たやつを倒しながら遠吠えして仲間を呼んでるやつを見つけるぞ!」


 前方にいるワイルドドッグをカルマが倒し、たまに討ち漏らしが出るとアッサムやゴブスケが倒していった。


 よし!これなら囲まれずに進める!後は遠吠えのやつを探して倒せばもうワイルドドッグは増えないはずだ。


 しかし、倒しながら進んでいくが一向に遠吠えの主が見当たらずにいた。それどころか進んでいた方向とは別の方向から遠吠えが聞こえ何度も新手のワイルドドッグが現れるといった事を繰り返していた。


 くそ!どうなってるんだ。最初のマップでこんな難易度なんてアリなのかよ。


 そんな事を心の中で愚痴りながらも襲ってくるワイルドドッグを蹴散らしながら進んでいく。


 そして、1時間近くが過ぎた辺りからある変化が訪れた。


 今までは遠くから聞こえてきた遠吠えが比較的近くで聞こえてきたのだ。


 ようやく近づいて来たな。このチャンスを逃すと次がいつになるのか分からない。


「みんな雑魚は無視して突っ込むぞ!」


 多少のダメージは覚悟し、周りのワイルドドッグを無視して遠吠えのした方に強引に突っ込んで行った。そして遂に遠吠えの主が姿を現したのだった。


 ジャイアントワイルドドッグ Lv15

 状態 アクティブ


 ジャイアントワイルドドッグは周りのワイルドドッグよりもかなり大きく、周りのワイルドドッグを従えていた。


 やっと見つけた。ここで絶対に倒し切る!


「カルマはジャイアントワイルドドッグを頼む。アッサムとゴブスケは俺と一緒に周りを片付けてカルマの邪魔をさせない様にするぞ」


 ハルトの指示を受けカルマは一直線にジャイアントワイルドドッグに向かって行く。そんなカルマを阻む為に向かって来るワイルドドッグをハルト達が受け持ちカルマを援護した。


 そんなハルト達の援護を受けたカルマはジャイアントワイルドドッグにたどり着き、戦闘を開始していた。


 まず動いたのはカルマだった。自分の方が圧倒的強者という自覚があるため何の躊躇も無く踏み込み、もっている剣を振り切ったのだった。


 しかし、ジャイアントワイルドドッグはその巨体に似合わず素早い身のこなしでカルマの剣を躱し、逆にその爪で反撃して来たのだ。


 カルマはその爪を受け止めもう一度剣で反撃するもののやはり素早さではあちらの方が上のようでその斬撃は躱されてしまう、このままでは長引くと思われたがそれは唐突に終わりを迎えた。カルマの闇魔法によって。


 昨夜マイがモンスターを闇魔法で足止めしていた様に、カルマも闇魔法でジャイアントワイルドドッグの動きを阻害し始めたのだった。


 動きを阻害されたジャイアントワイルドドッグは苛立ち「グルゥゥゥォォォォ」という唸り声と共にカルマにその大きな口で噛み付こうとして来たのだ。


 しかし、動きの鈍った動きでカルマを捉え切れるはずもなく、スッと躱されたカルマにその首を両断されたのだった。


 こうしてカルマとジャイアントワイルドドッグの戦いは序盤は多少もたついたもののカルマの圧勝で幕を閉じたのだった。


 一方ハルト達も前回よりもレベルが上がったアッサムと前回居なかったゴブスケの活躍により辺りのワイルドドッグはほとんど居なくなっていた。なおハルトも魔法で少しは頑張っていた。


 そこへジャイアントワイルドドッグを倒したカルマが合流し、戦闘は終了したのだった。


 長かったなぁー。倒すよりも見つけるまでが大変ってなんなんだよ。


『ハルトのレベルが上がりました。任意のステータスを1つ上げて下さい』


 やっぱりレベルが上がったか。あれだけ倒したんだから当然だな。ステータスはどうしようか。ある程度MPを上げたし、今回はHPを上げたいから体力を上げとくか。その方が死ぬ確率は下がるからな。


『ボーナスポイントを2ポイント獲得しました』

『職業レベルが上がりました』

『鑑定のレベルが上がりました』

『剣技のレベルが上がりました』

『杖のレベルが上がりました』

『火魔法のレベルが上がりました』

『召喚魔法のレベルが上がりました』

『気配察知のレベルが上がりました』


 戦闘が長かったせいか色々上がったな。


『アッサムのレベルが上がりました。任意のステータスを1つ上げて下さい』


 今回みたいにモンスターが大量だともう少し素早さが欲しいから敏捷を上げとくか。


『ゴブスケのレベルが上がりました。任意のステータスを1つ上げて下さい』


 ゴブスケは逆に攻撃力が欲しいから筋力を上げとこう。


 ‥‥‥‥‥アナウンスは無しか。やっぱりカルマのレベルは上がらないのか。


 少しだけ期待していた分少しガッカリはしたが、ジャイアントワイルドドッグと辺りのワイルドドッグの解体を済ませ、気をとり直して新たなマップへと足を踏み入れるべく歩き始めたのだった。


 なお今回リベンジを果たしたハルトだったが、実はジャイアントワイルドドッグの討伐はその場で動かずワイルドドッグを30匹程討伐し続けると現れるという物が普通だったのだが、なまじカルマが強く包囲を突破できる力があったせいで逆に苦労をしてしまったのだ。


 その事をハルトが知るのはもう少し先の事である。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ