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139話 情報開示

 139話情報開示


 さて、ボス部屋に地上に帰る魔法陣は無し。その代わりに先へ続く扉があるな。まさかまだ先があるとか言わないよな?もしかして中ボスだったとか?とりあえず扉を開けてみるか。


 ボス部屋の奥の部屋へ入ると、そこはこじんまりとした部屋だった。そこには魔法陣がありそこから何処か別の部屋へ続く扉や階段が無かったのでさっきのミノタウロスがこのダンジョンのボスだった様だ。そしてその部屋には魔法陣の他に宝箱が2つあった。


「おお!宝箱だ!ボスを倒したご褒美か!これは中身にも期待出来るかな?どれどれ」


 先ずは1つ目!パカっと。


【装備品・装飾】

 名称 微力のイヤリング 品質C レア度3

 筋力が上がるイヤリング。

 筋力+3


「おお!ステータスを上げる装飾品だ!初めてのゲットだな!筋力が上がるのか。名前はともかく、プラス3なら中々良いんじゃないか?仲間に装備させるのも良いかもだけどこれは俺が装備するか。筋力が低い俺には助かるし」


 さて、2つ目といきますか。何が来るかな!パカッと。


【回復アイテム】

 ハイポーション 品質C レア度3

 普通のハイポーション。HPを5割回復させる。

 クーリングタイムは10分。味付けをしていないので不味い。


「ハイポーションが3本ね。そう来たか。なるほど。HPの回復量が5割になるのはデカいな。いざと言う時は頼りになりそうだ。しかし、味付け無しか。出来たら作れる様になるまで飲む機会が無い事を祈るしかないな」


 宝箱を開けて他に何もないか確認して何も無かったので魔法陣に乗ると脱出するかの選択が出たのでYESと選択すると、視界が変わりダンジョン前へと飛ばされた。すると。


『初級ダンジョンの攻略を確認しました。【初級ダンジョン攻略者】の称号を獲得しました』


 思わず「えっ?」となっていると。ザワザワッとした声が聞こえた。


 よくよく周りを見てみるとそこには何人かのプレイヤーが居て、中には見知った顔のプレイヤーも居た。


「ハルト君」


「十兵衛さん!どうしてここに?」


「ふふふっ。ここでダンジョンを発見したって報告が掲示板に上がっていてね。まあ、報告って言うより自慢が殆どだったがね。まあ、近くの行ける場所にダンジョンがあるなら行ってみたくなるだろ?なんたってGPOでは初ダンジョンだからね」


 そう言ってニヤッと笑っていたよ。どうやら昨日茶助さんが掲示板にダンジョンの事を自慢げに書いていたらしく、それを見て自分達もダンジョンへと思いここへ来たそうだ。


「多分、君と茶助以外では俺達が1番乗りだろうな。ハルト君はそこに現れたって事はダンジョンの帰りかい?」


「ええ、まあ。一応ボス倒したんで今日はもうダンジョンはいいかなと」


「……もう攻略したのか。早いな。流石と言うべきか何と言うか」


「ははは、初級ダンジョンだったみたいですし、そんなもんじゃないですかね?」


「初級?確かに3マス目にあるんだから初級だろうとは思うけど、何か確信出来た理由でも?」


「ダンジョンをクリアして魔法陣で出てきた時に初級ダンジョン攻略者っていう称号を貰えたんですよ」


「っ!?称号か!」


 称号と聞いて十兵衛さんや他の皆さんも驚いていた。


「えーっと、そんなに驚く事です?」


「そりゃあ称号だからね。未だに称号1つ獲得出来てない人は多いよ?だからこのダンジョンをクリアすれば称号が貰えると分かればますますこのダンジョンは人気になるだろうね」


 俺が今持っている称号はさっき手に入れた称号で3つ目だ。1つ目の【魔法の探求者】は全属性の魔法を覚える必要があるから手に入れる人は少ないだろうけど、2つ目の【初級冒険者】は東西南北全ての2マス目のワープポイントへ登録すれば良いんだから割と居ると思ったんだけど案外全部へは行かないもんなんだな。


「ちなみにハルト君は掲示板を利用したりするのかな?」


「掲示板ですか?たまーに見るぐらいですかね」


「そうか。それじゃあ書き込むなんて事もしないか」


 小さく呟いた後何か考えてるな。


「ハルト君。ダンジョンをクリアしたら称号が貰えるって情報をヤヨイさん達に話して貰って、その情報をヤヨイさん達に掲示板に書き込んで貰って構わないか?」


「十兵衛さんそれは……」


「多少マナー違反なのは分かっているが、これはハルト君にもメリットはあると思う」


「メリットですか?」


 まあ、メリットが有ろうが無かろうが別に構わんのだけれども。


「そう、未だに称号を持ってない人からすれば幾つも称号を持っているハルト君は妬ましいだろうな。情報を秘匿するのは当たり前とはいえ逆恨みする奴は出てくる。だがこのダンジョンをクリアして称号が貰えるっていう情報はまだハルト君しか知らないからね。他の称号の情報だと秘密にしてる奴からやっかみを受けるかもしれんがこの情報なら問題無いだろう。この情報を流しておけば称号を持って無い奴はここを目指してハルト君への変なやっかみも無くなるだろう」


 ほーん、そういう物なのか?確かに【初級冒険者】の方も別にリスクは無いと思うけど獲得方法が広まってないって事は皆積極的に広めてないって事だし、俺が広めるのもなぁ。その点【初級ダンジョン攻略者】ならまだ俺しか持ってないし俺が広めても問題無いか。


「なるほど。俺の方は全然構わないんでヤヨイさんにお願いして流して貰いますよ。ダンジョンのモンスターとかの情報も流した方が良いですか?」


「いや、それはお楽しみって事で楽しみながらやってくさ。全部知って攻略するのもつまらないからな」


 情報のリークをヤヨイさんにお願いする事を十兵衛さんに約束して俺はクルストへと戻って行った。

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