135話 ここに居た!
地下6階で降りる階段を見つけ地下7階へと降りてきた。ここでも出てくるモンスターは変わらない。3階からずっと同じモンスターだから正直飽きてきた感はあるな。運営さんもうちょっとバリエーション増やして!
少々時間が掛かったが無事に地下8階へと降りる階段を発見し、8階へと降りる。次はモンスターの種類が変わりますように。
「で、変わったは良いんだけど……」
アイアンゴーレム Lv8
状態 アクティブ
俺の視線の先にいるのはアイアンゴーレム。しかも3体。道幅と天井が高くなってるなと思ったらいきなりこんなのが出てきちゃったよ。これは確実にゴーレムの上位種だな。大きさはゴーレムと変わらない感じだが。
「考えるのは攻撃してからだ!先手必勝!みんな行くぞ!」
最初に攻撃したのはカルマだった。カルマってかなり好戦的な感じだからこういうときって嬉々としてモンスターに飛びかかって行くんだよね。その上カルマが持っていた剣でアイアンゴーレムに斬りかかったのだけど。
「うがっ!うるせぇぇぇ!」
アイアンゴーレムって言うぐらいだから当然体は鉄で出来ている。だから剣で攻撃すると当然凄い音がするって訳だね。しかもカルマが攻撃したのに大してダメージが入っていないし。そういえばアックに斬撃耐性ってのが付いてたからアイアンゴーレムにもあるんだろう。となると。
「カルマ!アイアンゴーレムにはなるべく魔法で攻撃するんだ!」
さっきのをガンガンやられると俺の耳がもたないからね!
「魔法が使えるやつで前の2体を攻撃!ミュエルとゴブスケで後ろの1体を抑えていてくれ!アースウォール!前のやつはこの壁を上手く使うんだ!」
攻撃方法を魔法に切り替えてもアイアンゴーレムは中々倒せなかった。多分ダメージ自体はほかのモンスターと同じ位与えてると思うんだけどアイアンゴーレムのHPが多くてあんまり減っている感じがしないんだろうな。
それにアッサムとゴブスケとミュエルが中々ダメージを与えられないのも痛い。ゴブスケとミュエルは魔法が使えないからアイアンゴーレムの気を引くぐらいしか出来ないし、アッサムは一応土魔法を使えるけど魔力も精神も上げてないから全然ダメージが入らないしね。ゴーレムなら耐性があるのは斬撃だけだったけどアイアンゴーレムは物理攻撃全般に耐性持ってるっぽいんだよね。斬撃耐性だけならアッサムの攻撃も充分通るはずだしね。
『風魔法のレベルが上がりました』
『ウインドストームを習得しました』
『土魔法のレベルが上がりました』
『闇魔法のレベルが上がりました』
「ハァハァ、やっぱり魔法を使いまくるおかげで魔法のレベルが上がってくれるな。それにしても疲れたぁぁぁ。アイアンゴーレムの動きがそんなに早くないおかげで動き回ってれば攻撃が当たらないけど、ずっと動き回ってるのはかなり疲れるな。アースウォールも何回か壊されたし」
『ミュエルのレベルが上がりました。任意のステータスを1つ上げて下さい』
「おー、ミュエルのレベルが上がってくれたか。今回ミュエルはあんまり活躍出来なかったな。相性が悪かったって言えばそれまでだけど。ミュエルは体力を上げとくか」
ステータス操作を終えて、アイアンゴーレムを解体してみたところ、やっぱり鉄鉱石が取れた。けどその鉄鉱石は品質がAと高かった。素材の品質の高さって武器とか防具にした時にどう影響するんだろうな?今度聞いてみよ。
さて、アイアンゴーレムからのドロップアイテムを仕舞って次に遭遇したモンスターがこちら。
モグラ二等兵 Lv21
状態 アクティブ
サモナー
うちのアッサムと同じ種族のモグラ二等兵だ。正直こんな所に居たのか!って気持ちだな。サモナーがモンスターを仲間にするには1人でHPを5割減らさなければならない。つまりマップを進めば進む程モンスターが強くなるのなら、1人で5割という条件はどんどん難しくなっていく訳だ。
だから俺は初期モンスターに選択されているモグラ二等兵がそんなに先のマップに居るとは思えなかったんだよね。実際東の2マス目の荒野や、3マス目の洞窟に入った時にこれはモグラ二等兵が出てくるかな?って思った程だ。まぁ、俺は東の2北の1みたいに横に動いてないから他でも出るかもしれないけど。
それにしても一応3マス目とはいえレベル21はもう4マス目相当だよね?他に出現場所が無かったら最初にモグラ二等兵だった俺って実はラッキーだった?
おっと、そんな事考えてる場合じゃないな。俺達を見たモグラ二等兵はやる気満々な感じだな。全部で5体か。レベルは高いけどモグラ二等兵のスキルとか戦い方はある程度アッサムを見ていて知ってるからな!
「皆行くぞ!コイツらは物理攻撃が効くから今までの鬱憤をコイツらで晴らしてやれ!」
アッサムの初期ステータスとスキル構成を考えるとモグラ二等兵はかなり物理寄りのモンスターの筈だからな。気を付けるべき攻撃は爪の攻撃だろう。それにさえ気を付けておけば何の問題も無いだろう。
……そう思っていた時期が俺にもありました。




