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131話 発見

「んー、では次はこっちでござるかな」


 その後も順調にマップを進んで行く。道中見つけたフォレストチキンは全て狩っていたら茶助さんに呆れられた様な顔をされた。普通マップを進む時は避けられる戦闘は避けるというのが常識だそうだ。先に何があるのか分からないのだから無駄な消耗は避けるのだとかなんとか。俺はポーションもMポーションも自作してるからガンガン使ってもまた作れば大丈夫なんだけどね。


「ループしていないから当たりの道だと思うのでござるが段々北から外れていってるでござるな」


「え?そうなんですか?」


 茶助さんの地図を見せてもらうと、確かに北から段々と東寄りに進んで行ってる様だった。


「このままだと北の4マス目じゃなくて北3の東1に行くかもですね」


「どうするでござる?少し戻って北に行く道を探してみるでござるか?」


 今まで一直線に進んで来たのは特に拘りがあった訳じゃないし、一応目標としては北の4マス目だったけど先に進むんなら別に構わないかな?


「このまま進んじゃいましょうか。北の4マス目じゃなくても次のマップに行けるならそれはそれで面白そうですし」


「面白そう、でござるか。流石でござるな」


 何が流石か分からないけどま、良いか。

 そう会話してからそう時間も経たない内に大きな岩がある場所へと辿り着いた。


「あれ?ここから先に行ける様な道らしい道が無くなりましたね。ここへきて行き止まりですかね?」


「それにしては意味ありげな巨石でござるがな。何かイベントやらがあるかもしれんでござるよ?」


 何かかあるかもと召魔達にも手伝ってもらいながら探索していると、ゴブスケが何かを発見した様だった。


「これはいかにも入れって言ってそうな亀裂ですね」


 大きな岩に入ってきた道とは逆の方に亀裂が入っていてその亀裂の下の方が大きくなっていて中に入れそうだった。


「何かのイベントでも始まるでござるかな?入ってみるでござるか?ハルト殿」


「そうですね。行ってみますか」


 そう言って茶助さんと亀裂の中に入ると、


「え?」


 視界の上に迷いの森ダンジョンと出てきた。


「ま、まさかのダンジョンでござるか!凄いでござるよハルト殿!ダンジョン初発見でござるよ!」


 茶助さんのテンションが凄い事になってるな。確かに初ダンジョン発見は凄い事だと思うけど、それにしてもテンション高過ぎないか?


「確かに凄いと思いますけどそこまでですか?」


「凄いでござるよ!ダンジョン初発見は勿論の事でござるが、何より迷いの森にあったという事が発見でござるよ!この発見によって他のβ版にもあった3マス目以内の場所にもダンジョンがある可能性が高まったでござる!そしてダンジョンといえばシーフが輝く場所でござる!拙者の時代キタァァァァァ!」


「ちょ、落ち着いて下さい。茶助さん」


「う、すまぬでござる。今までシーフの活躍の場があまり無かったでござるから、ついテンションが上がってしまったでござる」


 今までそんなにシーフって恵まれてなかったのかな?いつかサモナーが人気の職業になったら俺も「俺の時代キタァァァ」とか言ってしまうんだろうか?……いや、言わない気がするな。


「とにかく、折角見つけたんですから進んでみましょうか」


「迷いの森を進まなくて良いのでござるか?」


「迷いの森なら目標は4マス目でしたけど、誰かと競争しているって訳でも無いので特に急いでませんから」


「そういう訳なら。ハルト殿ありがとうでござる。本音を言うと凄くありがたいでござる。シーフにとっては待ちに待ったダンジョンに初めて潜る名誉を頂けるのでござるからな」


「ははは、そうなんですね。それなら良かったです。では行きましょうか」


 という事で皆でダンジョンに挑む事になった。このダンジョンは洞窟タイプの様なので東の3マス目の岩山洞窟を攻略した経験が多分生きてくるだろう。

 しかし、岩山洞窟とは違う点もある。それは明かりが要らない事だ。洞窟の中なのに何故か明るのだ。壁や天井が光ってるって訳でもないのに不思議だ。


「む、モンスターでござる」


 ダンジョンで初遭遇したモンスターは。


 スライム Lv6

 状態 アクティブ

 サモナー


「スライムですね。しかも東の3マス目に出てくるスライムよりも少しレベルが低いですね」


「そうなのでござるか?まだ入ってすぐだからモンスターのレベルも低いのかもしれないでござるな」


「確かにそうかもしれないですね。それにここにスライムが出るのは良いことかもしれませんね」


「そうなのでござるか?」


「スライムからドロップするスライムゼラチンで作るゼリーが女性に人気があるそうなんですよ。けど、スライムが居る東に進むプレイヤーが少なくて中々買い取りに苦戦しているそうなんですよ」


「ふむ、ならここのダンジョンにスライムが出るのはそのスライムゼラチンの採取としては良いのかもしれないでござるな。迷いの森のある北方面は人気があるでござるからプレイヤーも多いでござろうからな。それにダンジョンなら更に多くのプレイヤーが来る可能性が高いでござるよ」


 そうなってくれたら良いなと思いつつスライムをサクッと倒して先に進む事にした。

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